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子育て地蔵

  昨日三日に、寺周辺の地元地区の伝統行事、子育て地蔵会念仏が行われました。これは、江戸時代から伝わるもので、子どもの無事の成長を願うために、お地蔵さんを各家におぶって宿泊させて回す行事です。当地区では、今なお数百年回り続けて、この行事が受け継がれています。

        

 各家では、3~7日ほど滞在させて、ごちそうを作ってお供えしたり、子どもの名前のついたお人形を作って箱の網に吊るしたりします。当地区では、68軒の家をおよそ1年かけて回ります。このお厨子、30キロもあり重いのですが、お嫁さんが担いで回すことになっていたのです。5~6才の体重がこれくらいなので、そのくらいの世話ができないといけないということらしい。現在は無理なので、お父さんが頼まれるようで、昨日はSさんが寺まで担いでくれました。

 

  お彼岸が近づくころに、お寺の付近に回ってきたときに、周辺地区の30戸ほどの方々が集まってお念仏をします。溜まったお人形を取り外して供養することも主な目的です。

    

  曹洞宗寺院なのですが、近くに時宗のご本山があるためか、「南無阿弥陀仏」とお念仏を唱える信仰が根付いているのです。
  子育てへの熱き思いのこもる伝統行事です。終わったあとは、数年間に溜まったお賽銭でお弁当を食べて、懇親に花が咲きます。

 

  この行事は、周辺でも止めてしまう地区が多く、残っていることは有名になり、しばしば新聞でも取り上げてくれています。

 

コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
驚きです! (りょう)
2006-03-07 21:48:20
そんな素朴であたたかい、民間宗教行事が残っているんですね。

素晴らしいことです。

時代の流れでどこまで続くか分かりませんが、こうした風習は末永く残って欲しいものだと思います。



それにしてもお寺のほうは、準備などで大変なのでは・・・と現実的なことも思ってしまいました。
 
 
 
感動です (某子)
2006-03-08 17:21:17
お地蔵さんを背負って運んで、順番に家を回して宿泊させるなんて、ほのぼのとした伝統行事ですね、それも江戸時代から続いているとは・・・。地域社会でのみんなのつながりがしっかり残っていることも感じます。1年かけて回るというのもびっくり。いまの「せちがらい」世の中でホッとしますね。



自分では実際そういった地域に根ざした伝統のある行事にはかかわっていませんが、興味津々です。(あ、400年以上歴史のある世田谷のボロ市に行くのもそのうちかな?)
 
 
 
中国、杭州にいます (tera)
2006-03-09 08:45:37
雨で残念ですが、元気に研修の旅を続けています。
 
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