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応量器(おうりょうき)①

禅の修行道場では、食事の時に使う食器を「応量器」といいます。木製で漆が塗ってあるものです。七つほどの各大きさの器が入れ子構造になっていて、しまうと、一つの大きな茶碗大に収まります。下の敷物も紙にエナメルのようなものが塗ってあって、小さく折りたためます。

この写真は、先日の坐禅会で、紹介したときのものです。わかりにくいと思いますが、右側の大きな器を「頭鉢(ずはつ)」と呼んで、お粥やご飯を入れる器です。木製のスプーンみたいなもので食べます。真ん中はタクアンの薄く切ったものを入れます。左はゴマ塩。朝はこれだけです。上の方に出ている細いヘラのようなものは「せつ」と呼んで、下の部分にガーゼが付いていて、お湯で器を洗うときに使うものです。すべて、この場で綺麗にして次に使えるようにするのです。

応量器という意味は、自分の食べる量だけいただいて、残さないで食べ切るという意味からだそうです。ですから、配膳の時から、一人ひとり、目の前で食べたい量だけ盛り付けていただくことになっています。

食べ出すと、あっという間に終わりますが、配膳盛り付けやお唱えの時間が長く、食べ終わったあと「おなか空いたなぁ」って笑い話みたいなホントの話なのです。
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コメント
 
 
 
応量器 (賢隆)
2005-06-28 08:30:19
今朝、やっとお湿りが。新潟では警報が出ていると言うのに・・・。応量器ほどではありませんが、先日E寺に参篭しました。その数わずか15名。坊主はもちろん私一人!夕食時に、展鉢作法程ではないにせよ、一般の方はに作法が理解されておらず、「五観の偈」は箸袋を見ながら唱えられましたが、最近は香湯(お茶)でお茶碗や器を洗うということを指導しません。私が「おしんこ」で濯ぎますと、廻りの方が「あぁ、そうするのか!」と好奇心で眺めている次第。しかし翌朝、試そうとする人もなく、静寂の中に一夜の参篭が終わりました。もっと、厳しく指導しても良いのでは・・・などと独り言。 賢
 
 
 
応量器 (minomusi)
2005-06-28 08:44:39
27日の日記拝見しました写真が上下変えたほうが見よいかな。?おおきなお世話かな
 
 
 
応量器 (賢隆)
2005-06-28 08:52:05
さて、7月19日・20日、東京GHにて永平寺主催、夏期大学講座第6回「禅といま」を開催します。 前々回より食作法ということで、昼食は精進のお弁当を頂きます。五観の偈を唱えながら、飯台導師がついて、お作法の解説と道元禅師の食への思いを伝えています。既に定員オーバーの状況でもあります。

東京のお盆行持の後ですので、スタッフの疲労度が気になるところです。
 
 
 
→minomusiさん (tera)
2005-06-28 09:27:35
有難うございます。流石にお目が高いですね。実は迷ったのですが反対写しだったので、わかりにくいと思って逆さまにしました。やはり違和感があるものなのですね。



戻してみました。今後ともチェックをよろしく!
 
 
 
→「禅といま」 (tera)
2005-06-29 09:20:52
ご苦労様です。慌しい時期で大変ですね。



そちらの方、集中豪雨心配ですね。
 
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