goo

篤姫とその時代

近隣の地区の人たちで構成する「郷土の歴史を知る会」の総会ならびに歴史講演が、昨日、当寺で行われました。講演はNHK大河ドラマで人気の篤姫についてです。
                    

講師は、郷土史家として名高い有馬純律先生です。先生は篤姫と同じ、薩洲・鹿児島県出身でいられます。同郷人ならではのするどく、かつ温かな切り口で、当時の人々の思いを語ってくださいました。

 印象に残った話では、
「西郷は維新までは、よくやった。抜群の知恵と行動力で新しい時代を開いた。だけれども西南戦争ではバカだった。しかし、くすぶった古き日本の体質を変えるために、自らバカになって、輩を引き連れて消え去り、刷新の世にバトンタッチをしたのではないか。それにしても犠牲は大き過ぎた。」
と述べられました。

 私も今まで、そのギャップの大きさが謎でした。しかし、幕末維新の大変革期は、世論をまとめて新しい頭に切り換えることは想像以上に困難なことだったに違いありません。今回改めて実感しました。

また、さらに強調されていたことは、
「大きな事業は、一人ではできない。西郷や久光を支えて動かしていた人物がいるはず。それらが大久保であり、今回のドラマでクローズアップされている小松帯刀(たてわき)である。特に帯刀は、生麦事件以降の困難な諸問題をうまく処理し、他藩との連携に奔走した。今後の歴史研究では、小松の存在が益々重要視されるであろう。」
と述べられました。


来年は、横浜開港150周年記念の年に当たります。生麦事件の起きた横浜に住む私たちにとっては、無関心でいる訳にはいきません。もう一度、歴史を検証し、当時の人々の想いに学びたいものです。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 彼岸花 菊の仕立て »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。