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グラチャンバレー

この大会は、北中米(ドミニカ)、南米(ブラジル)、ヨーロッパ(イタリア)、アジア(タイ)各大陸チャンピオン4チームと開催国(日本)及び国際バレーボール連盟推薦チーム(韓国)の合計6チームが戦い世界一を決定するもので、スタートしたのは1993年。4年に1度日本で開催されます。

今年のチーム、少し進化しています。8月の北海道の芦別合宿では、私は宿舎が同じだっただけに関心も高まります。韓国戦、ブラジル戦と二試合が終わったところですが、前回の優勝チーム、現在のランキングでも世界のトップ、ブラジルに1セットを奪い惜敗しました。
他の大会と比べ、出場国が絞られているだけに、強豪に一つ勝つということは大きな意味があります。中国、ロシア、キューバ、アメリカなどがいませんし、メダルの可能性があります。

メンバーは、ベテラン狩野選手が怪我で離脱し、急遽入った山口 舞選手が活躍しています。采配についても真鍋監督の特色が出ているように思います。適材適所が際立っていて、サーブ、守備、ブロックなどのスペシャリストが「ここぞ」で活躍しています。

アタックでは、センター荒木のクイック、左からの山口の速いストレート攻撃が機能しています。エース栗原もクロスとストレートを巧みに使い分けるプレーが見られます。
守備では、強烈なアタックに対して、データに基づくシフトを徹底して、ブロック3枚、フロア3人がしっかりと対応しているところが以前よりはっきりとしています。
サーブは、各人によって球種、コースを使い分けていました。ブラジル戦のピンチサーバー坂下の3連続サービスエースポイントは、すべて変えて絶妙に変化していたように思います。

ただ、欠点も見られます。崩れだすと単調になって、ブロックにことごとく捕まり、連続失点が多いのです。ラリーになるとサインプレーが出来ず、竹下のトスが単調になりやすいのだと思います。木村のスパイクも単調でやや精彩を欠いているように見えます。今後の立直しに期待します。

■全日本女子メンバー 先発メンバー
1.栗原 恵    (25歳/パイオニア/WS・サイド)
3.竹下佳江   (31/JT/S・セッター)
4.井上香織   (27/デンソー/MB・センター)
6.佐野優子   (30/久光製薬/L・リベロ)
9.石田瑞穂   (21/久光製薬/WS・サイド)
10.庄司夕起  (27/上尾/MB・センター)
11.荒木絵里香 (25/東レ/MB・センター)☆主将
12.木村沙織  (23/東レ/WS・サイド)
15.冨永こよみ (20/パイオニア/S・セッター)
17.山口  舞  (26/岡山/WS・サイド)
18.坂下麻衣子 (24/JT/WS・サイド)
19.濱口華菜里 (24/東レ/L・リベロ)

それにしても、日本で行われる女子バレーの国際大会、多いと思いませんか?
調べて見ましたら、国際バレーボール連盟が行う大会は、次の通りです。

オリンピック    4年ごと          12ヶ国参加
グラチャンバレー    4年ごと(五輪翌年)         6ヶ国参加
世界バレー    4年ごと(五輪中間年)  24ヶ国参加
ワールドカップバレー  4年ごと(五輪前年)   12ヶ国参加
ワールドグランプリ   毎年            12ヶ国参加

これらのうち、五輪以外は、ほとんどが日本開催となっています。そのため、開催国は予選なしで必ず大会に参加できる訳です。また、今行われているグラチャンは、もともと日本チームの強化と連盟の資金確保が目的で、日本で開催することが前提とさえなっている大会ということです。
これらの女子バレーの日本重視の傾向は、東京オリンピック以来の日本のバレーブームに由来し、スポンサー、放映権料などの経済効果と発展普及効果に欠かせない国となっているからです。もちろん、この日本優遇傾向についての世界からの批判はあるものの、資金確保の面ではやむを得ぬ選択なのだと思います。
優遇は、開催地だけのことではありません。日本人の体質に合っているリベロ制の導入や、テレビ視聴率のために対戦相手順も日本有利に設定されています。8点・16点で行われるテクニカルタイムアウト制は、テレビのCM時間の確保のためにルールが改変されたものとも言われています。

本来、純粋な競技に集中すべきスポーツなのに、アイドル歌手のコンサートが付加されていたり、人気芸能人の応援セレモニーがあったり、すっかり商業ペースに染まってしまったことを嘆くファンは私だけではないはずです。このような、ぬるま湯環境の割には、逞しい強さが育たない日本チームの現実について、このような甘い環境が原因なのでは・・・という一部の声もあるようです。

どちらにしても、選手たちには、活躍すべき舞台が用意されているのですから、頑張ってほしいものです。6ヶ国だけで行われ、無条件で毎回出場できる割には、8年前の3位が最高の日本です。今年こそは、3位以内を目指してほしいです。      

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
失礼いたします。 (tenjin95)
2009-11-12 19:15:02
> 管理人様

昨年、教化部で作りました「喫茶去」という教材映像資料があるのですが、その監督さんのお嬢さんが、このグラチャンの選手として出ておりまして、今回の大会は他人事とは思えずに応援しています。
 
 
 
→tenjin95さん (tera)
2009-11-13 18:10:00
12名の代表選手に選ばれるってすごいことですね。それは、他人事とは思えませんね。栗原選手が外れることになり、益々出番も増えることと思います。今回のチーム、控え選手の質も高くて、層が厚くなっていると思います。あと2試合、楽しみですね。
 
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