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長崎④皓台寺専門僧堂

  今回の研修会場、皓台寺(こうたいじ)専門僧堂です。禅の修業道場で、何人もの雲水さんが修業に励んでいられます。この度の研修に際して、三度の食事、風呂の準備などなど、すべてお世話になりました。

   なぜ、辻説法を長崎で・・・、とはよく聞かれたのですが、原爆被災の地で平和の呼びかけをとか、国際文化交流で世界平和を・・・とかを意識した訳ではなくて、単に私達の主任講師老師が長崎にお住まいなので、現地にお邪魔しただけのようなのです。へたに、平和の呼びかけをしたところで、長崎の人の方が余程、実感し、現実的に思いも深いのです。ですので、説法の内容も、身近な仏教の教えや話題などを中心にお話しし、お伝えしたというわけです。

   皓台寺さんは幼稚園も併設されています。本堂前の境内が園庭になっていて、元気な園児の声がこだまします。さすがにお寺の幼稚園生だけあって、挨拶が良くできて気持ち良かったです。必ず先に大きな声で「こんにちは!」と、呼びかけてくれました。お坊さん慣れしているのですね(笑)。

   
  この本堂ですが、屋根がすこし右に傾いているのです。説明によれば、原爆の爆風で上に浮いて、ずれて落ちたのだそうです。大きな屋根のため、修理の手立てができないままなのだそうです。 前述のように、原爆による街への被害は少なかったようですが、少し高台にあるこの寺は、爆風の威力はすごかったようです。

  この地を訪れて、ナガサキの原爆について再認識しました。なぜ、ヒロシマの僅か三日後に再び悲劇が起きたのか。原爆投下によって、日本や連合国のさらなる犠牲者を防いだ、との見方もあるようですが、それはヒロシマでも充分であったはずです。記録によれば、ヒロシマの被害があまりにも大きかったために、予定を早めて日本が降伏する前にナガサキの実行が為されたとか・・・。さらには、二つの原爆は、ウラン型とプルトニウム型という全く違った製法で、この二つを開発担当科学者らはどうしても試したかったという背景。さらには、投下候補地に選ばれた新潟・横浜・名古屋・京都・広島・小倉・長崎などはそれまでの空襲の被害が比較的少なく、被害状況を調べ易い理由で選ばれたとのこと。特に京都は最終候補直前までノミネートされていたことに驚きます。
 戦争とはいえ、多くの人命を無視した行動選択が簡単になされてしまうことは恐ろしいことです。それは、現代にもつながっていることだと思います。・・・そんなことを改めて感じさせてもらった長崎研修でした。(完)
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
準備はいかが? (→kenryu兄)
2005-09-30 14:05:05
いよいよですね。手伝うことがありましたら、早目に行きます。



コメント有難うございます。操作を間違えて消してしまいました。申し訳ありません。

困ったものですねぇ。
 
 
 
Unknown (kenryu)
2005-09-30 20:43:03
 有り難うございます。余分な噂話、消去頂き却って良かったと思いました。お礼を申し上げます。とても、数多の人の閲覧には晒せませんものね。

 8日は福井駅何時着でしょうか? 益の東口に迎えの車を差し向けますよ。  賢
 
 
 
Unknown (kenryu)
2005-10-01 06:45:50
おはようございます。昨夜のメール中、「益」は「駅」の間違いです!  賢
 
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