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東京五輪マラソンランナー決定

先日の東京マラソンで、日本新記録を出した大迫選手と、本日の名古屋女子マラソンで優勝した一山選手が、それぞれ選考基準に達したトップの選手ということで、男女の3人目の枠に入りました。

一山選手は、女子選手では珍しいとされる、履きこなすのが難しいナイキ製の厚底シューズ、エアズームアルファフライネクストを使用したそうで、話題の厚底有利説を裏付ける形となりました。写真は今年の箱根駅伝のスタート付近の靴を撮ったもの(読売新聞掲載のもの)です。何と8割以上の選手が使用し、10名の区間賞選手のうち、9名がこのナイキ製シューズを使用したそうなので恐るべしアツゾコです。

この靴の使用については、あまりにも記録に影響し過ぎてフェアではないとの批判もあり、五輪での使用禁止案も出たそうですが、価格も高額ではなく、基本的な人間の能力以外の力に頼るものではないという判断で認められる方向のようです。確かに、他の競技でも器具や用具の開発、改良は著しく、それによる記録向上も顕著になっていてスポーツ観戦の魅力も高まっています。棒高跳びのチタン製のポール、体操競技のスプリングの床、水泳の競泳用スーツ、槍投げの槍、スキーの板やスーツなど記録向上と器具の進歩は付随してきました。人間の能力を最大限に生かし伸ばしていくことは人類の発達としては喜ばしいことかも知れません。ただ、今回の厚底シューズは、日本の選手のようにかかとから着地して走るスタイルの人にとっては、画期的な進歩につながる大発見だったのかも知れません。かつて、正面跳びやベビーロールが主流の時代から、すべて背面跳びに移った、走り高跳びの変遷と似ているかも知れません。ある監督の言によれば、ハーフマラソンで1分半、フルマラソンで3分は縮まっているということなのかも知れません。男子マラソンは、つい最近までは8分前後が日本記録を争うところでしたが、今や厚底シューズの登場とともに大迫、設楽の新記録が樹立されてから5分台を争う時代となりました。新記録の報奨金1億円はかなり高額ですが、出来れば、ナイキなど、収益を見込まれる会社の支援を仰ぎながら続けてほしいものです。それにしても、この製品を開発したチームは、ノーベル賞ものかも知れません。(笑)

さて、それにしても今回の選考レースの経緯は見応えがありました。瀬古さんなどの提案者にも功労金をあげたいですね。一発目の二人までの選考レースは、高温というオリンピックの条件に合わせて、記録よりも勝負力、調整力を見るもの、残りの1枠を高速型に基準を上げて、切磋琢磨を狙った作戦は見事に功を奏したのかも知れません。何よりも、大迫選手を奮い立たせ、世界と勝負する気概を感じさせてくれたことは大きかったと思います。その背景には、厚底の底力はあったかも知れませんが、設楽選手らの果敢な挑戦意欲の脅威があったことも見逃せません。面白かったです。

オリンピック、開催が心配されますが、楽しみです。

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