言わずと知れた、SF古典の名作、H・G・ウェルズの『宇宙戦争』である。
最近、映画化されたほうは、頓に評判が悪いが、たぶん、原作のよさを設定ごと、つぶしてしまっているせいではないかと思う。
みてないから、詳しくは知らないが、火星人がいろいろ地球に埋めといたり、そういう怪しげな設定がわんさかあるらしい。
たぶん尺の関係ではないかと思うのだが。
ちなみに、原題は、『The War of the Worlds』で『諸世界の戦争』と訳すのが、よいらしい。
『火星戦争』という邦題で、出版されていたころもあったらしい。
実際、宇宙戦争でもなく、火星戦争でもなく、火星人によるほぼ、一方的な地球制圧であり、抵抗むなしく、ざくざく、死んでいくのである。
この小説のすごいところは、書かれたのが、一次大戦前なのである。
地球側の装備は、飛行機などなく、南北戦争当時とたいして変わりない装備で、現在の地球科学でも到底到達不能と思われる、科学技術を持った火星人とバトルするという、ありとゾウの戦いみたいな状態なのである。
火星人は、火星の惑星としても終焉を迎えることに危機を感じ、地球侵攻を計画。
そのことを知らない地球人は、一方的に惨殺され、そして、このままでは、滅亡してしまうというところで……
というストーリーである。
子供向けアニメなら間違いなく、ここで、スーパーヒーローが登場するところだが、そんなものは登場しない。
主人公は、新聞に細々と、論説を載せる作家であり、体力も人並みである。
多少は、生き残るために知恵を使ったりもするが、基本的に生き残ったのは運によるところが大きく、家族を守るために、全力を尽くしたのは最初のほうだけである。
むしろ、主人公が極限状況で、出会った人々の様子やそれに対する主人公自身の対応が、この物語のメインであり、火星人襲来はそういう状況を作り出すためのオプションである。
牧師補なんかが出てくるが、恐ろしくヘタレであり、宗教ってもろいなー、という印象抱かせるなど、社会批判的な要素もあったりして、当時よく出版できたなー、という気もします。
案外がんばっているのが、イギリス陸軍です。
明らかに無理とわかっているのに、騎馬突撃をかけたり(笑)。
情勢がやばいと思ったら、市民を誘導して逃がしたり、結構がんばります。
まあ、ほぼ全滅しましたが。
というかんじで、今読んでも、面白い本なので、ぜひ。
(写真なし)
最近、映画化されたほうは、頓に評判が悪いが、たぶん、原作のよさを設定ごと、つぶしてしまっているせいではないかと思う。
みてないから、詳しくは知らないが、火星人がいろいろ地球に埋めといたり、そういう怪しげな設定がわんさかあるらしい。
たぶん尺の関係ではないかと思うのだが。
ちなみに、原題は、『The War of the Worlds』で『諸世界の戦争』と訳すのが、よいらしい。
『火星戦争』という邦題で、出版されていたころもあったらしい。
実際、宇宙戦争でもなく、火星戦争でもなく、火星人によるほぼ、一方的な地球制圧であり、抵抗むなしく、ざくざく、死んでいくのである。
この小説のすごいところは、書かれたのが、一次大戦前なのである。
地球側の装備は、飛行機などなく、南北戦争当時とたいして変わりない装備で、現在の地球科学でも到底到達不能と思われる、科学技術を持った火星人とバトルするという、ありとゾウの戦いみたいな状態なのである。
火星人は、火星の惑星としても終焉を迎えることに危機を感じ、地球侵攻を計画。
そのことを知らない地球人は、一方的に惨殺され、そして、このままでは、滅亡してしまうというところで……
というストーリーである。
子供向けアニメなら間違いなく、ここで、スーパーヒーローが登場するところだが、そんなものは登場しない。
主人公は、新聞に細々と、論説を載せる作家であり、体力も人並みである。
多少は、生き残るために知恵を使ったりもするが、基本的に生き残ったのは運によるところが大きく、家族を守るために、全力を尽くしたのは最初のほうだけである。
むしろ、主人公が極限状況で、出会った人々の様子やそれに対する主人公自身の対応が、この物語のメインであり、火星人襲来はそういう状況を作り出すためのオプションである。
牧師補なんかが出てくるが、恐ろしくヘタレであり、宗教ってもろいなー、という印象抱かせるなど、社会批判的な要素もあったりして、当時よく出版できたなー、という気もします。
案外がんばっているのが、イギリス陸軍です。
明らかに無理とわかっているのに、騎馬突撃をかけたり(笑)。
情勢がやばいと思ったら、市民を誘導して逃がしたり、結構がんばります。
まあ、ほぼ全滅しましたが。
というかんじで、今読んでも、面白い本なので、ぜひ。
(写真なし)