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【都立理科】心臓の問題は出る

[2023年6月21日 更新]
都立高校入試理科、心臓と動脈・静脈の仕組みは都立入試で出るのか。
結論を先に言う。出るぞ。

最近だと2022年度入試で出た。



◆心臓は名前も大事だが、はたらきが大事
心臓は4つの部屋に分かれている。
 心房…血液を受け取る部屋
 心室…血液を送り出す部屋
と覚えたらいい。上が心房、下が心室。

なお左右の位置は自分から見てだ。
正面から見れば、図のように逆になる。
右下の心室は「左心室」であり、左下の心室が「右心室」である。



心臓自体は筋肉でできており、その伸縮で血液を体中に循環させている。ポンプのはたらきと置き換えることができる。

全身に血液を送り出すのが左心室。よって左心室の筋肉の壁は、右心室の3倍も厚い。図でもそうなっているだろう。
右心室は肺に血液を送り出すだけなので、分厚い壁ではない。


「なぜ左心室の壁の方が厚いのか」と疑問に持ち、その理由を知れば忘れにくくなる。
こういった、見た目ではたらきを判断できる問題は多い。
塾講師はこういったマメ知識で生徒に覚えさせるのが仕事だ。

◆血管もはたらきから名前を覚えよう
都立入試で覚えるべき血管は大きく3つ。
 動脈…心臓から血液を送り出す血管。筋肉が厚い。
 静脈…心臓へ血液を戻す血管。筋肉が薄い。
 毛細血管...動脈と静脈のなかだちをする血管。筋肉なし。

送り出す勢いが必要なので、動脈は筋肉が発達している。

静脈は心臓へ血液を戻すだけなので、血流に勢いは不要。よって筋肉は薄い。ただし逆流したらまずいので弁がある。
立ってても、足先から心臓に戻る静脈で血液が逆流しないのは弁があるから。
弁の有無はテストで出る。知っておこう。

高校入試には出ない余談だが、「下肢静脈瘤」という病気がある。
この弁の所が壊れて、心臓に正しく血液を送れずコブのような血液のたまり場ができてしまう病気だ。
高齢者、立ちっぱなしの仕事をしている人、運動不足の人がかかりやすいようだ。

毛細血管は体中に張り巡らされている。
指先をちょっと切っただけでも血が出てくるのは、毛細血管があるから。
切っても血が出ない髪、爪には毛細血管は無い。歯は内側(歯髄と言う)に毛細血管がある。

覚えるときは名前だけでなく、はたらき、その理由などもセットにするといい。
今回は「静脈には弁がある」ことだけでも覚えてほしい。

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