はじめに
本日のテーマは、タイトルの通り、ほしくび(干し首)でございます。
飲食されながらの閲覧は、お控えくださいますよう、お願い申し上げます。
なので、画像は、載せませんが、ご興味の方は、「干し首」で画像検索!
【注意】後悔しても知りませんよ。
ほしくび(干し首)
打首、ギロチン、
罪人や、敵の首をとって晒し者にする、
という行為は、洋の東西を問わず、どこでも行なわれておりましたが、南米のある地域の昔の風習で、罪人などを斬首したのち、頭部の中身を取り除き、干して、魔除けとして、吊るす、という、
宗教的な行いがあったようで。植民地時代に、それを見た外国の好事家たちに、妙な人気を得たりして、動物などで作ったレプリカが、流通したこともあったらしいが、昔のことですし、そんな人々が買い求めたものの中には、やはり「ヴィンテージ」物も・・・あったんではないか?とわたしは思う。
そんな「干し首」
小学生の時、同じ団地の友人宅で、
なんと、見せてくれた人がいた。
友人の母親だ。
遊んでいると、ふいに、私だけを別室に呼び
見せてくれたのだ。
白い箱に入ってきたそれは、
脱脂綿に包まれて、
子どもの拳くらいの大きさで、
それは、小さいながらも、人の頭部だった。
脱脂綿には、鮮血・・・
鮮血?を見た時点で、作り物と分かりそうだが、
小学生のわたしに、分かるわけがなかった。
あろうことか、その母親は、
「おばさん、これ気持ち悪くて。良かったらこれ、持っていかない?」
くれるって言うのか?😱
「脱脂綿は、毎日取り替えてあげてね」
世話の仕方まで言い始めた。
いらん。首を横に振る。
これ平気な人間なんているのか?
そのお家のお父さんは、海外取材なんかもやる
カメラマンだったので、
そんな趣味の悪い土産品が家にあっても、まあ不思議ではないのです。今思えば。
でも、小学生のわたしには、
それは、
まごうかたなき、
リアル生首。
果たして、ショックを受けた私は、
家に帰ってからも、しばらく固まっていた。
どえらい秘密を打ち明けられた。
「お父さんやお母さんには、言わないでね」たしか口止めもされた。
小学生の私は、ショックで、混乱した。
あの家には、今だ鮮血を流し続ける、謎の生首があって、しかも秘密だと言う。
もう少しで受け取らされそうになったけど、
どうしよう?
秘密と言われて、なんか、重い罪を背負わされた気がして、なんとも恐ろしく、心細くなった。
夜、父の帰宅をみて、耐えきれなくなった私は、
両親に泣きながら、顛末を報告した。
「そんなの、おもちゃよ」母は笑った。
「子供になんてもの見せるんだ!!」父は怒った。
そう、それだよ!
私は、その父の怒りにふれ、やっと、「生首」の呪縛から解放されたのだ。
生首よりも、怒ると怖い父。うちには、父がいる。
首が本物であるか否かは、取り敢えず問題じゃない。(作り物であることは、後々理解できる。)
常識を超えた行いに、鉄拳を振るうことができる、良識ある、大人(父)の怖さ。
私は、この父の怒りに、どれだけの安堵をえたか。
心の琴線ギリギリのキワモノ。子どもの理解力を超えるものは、やはり、見せてはいけないのだ。映画でいったら、R14指定だ。
この事件?結局、悪いのは、友人の母親ってことですね。少し、度を超えてしまった。ま、悪い人じゃ、ないんですけど。
考えて見れば、夫の海外出張の妙な土産物に閉口していただけ、と思われます。