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TOYS倉庫

映画と本と関連フィギュアをマイペースに語ったりレビューしたりする憩いの場所

カジノロワイヤル

2011-04-24 17:00:00 | 映画


カジノロワイヤル

監督
マーティンキャンベル

主演
ダニエルクレイグ
エヴァグリーン
マッツミケルセン
ジュディデンチ


007の原点にしてダニエルクレイグをボンド役に抜擢した新生007

初のイギリス系ボンドなのに金髪(正確にはダークブロンド)な為公開前はファンに批判的意見で叩かれ続けたダニエルクレイグ

しかし蓋を開ければシリーズ最高成績を記録

スタッフや監督は批判されても機動修正を一切しなかった様で作品にも配役にも自信があったのでしょうね

個人的にはショーンコネリーボンド大好きだったのでピアースブロスナンボンドもイマイチ好きになれなかったのですが…(ショーンコネリーの次はレーゼンビー好きな異端児なトモロー)

お約束を捨てリアル路線になった新生ボンド、大変格好よく文句なしでございました
ダニエルクレイグ、写真映りは何故かパッとしないけど動いている彼は男の自分から見ても格好よかったよ!

スーツの着こなし、仕草、脱いだらスーツの時には分からなかった逞しさ
これは女だったら惚れるでしょ、なんて思っちゃいましたはい(笑)

かなり脱線しましたがそんな魅力的な新主人公が007で唯一作られなかった最初の物語を製作する辺り製作陣の並々ならぬ自信とこだわりを感じずにはいられません
(正確には以前カジノロワイヤルは作られましたが製作会社も違うしボンドも登場しない。内容もスパイ映画とは言えませんしもはや007では無いと断言します)

物語は丁寧に語られながらもテンポ良く進みますし登場人物達も中々魅力的

特にヴェスパーは主役ボンドに負けずとも劣らない存在感あり

敵役ルシッフルも冷静冷酷な雰囲気を醸し出し若いジェームスボンドの対となる存在としてオーラを放っています

歴代シリーズと比べ人間くさい行動や感情を表に出すまだ若かりし00の称号を持つエージェント ジェームスボンド

今まで様々な役者が演じてきましたが新生ボンドは完璧ではない粗削りな所等1番感情移入しやすいと思います

物語の説明はあえて今回省きますがこれまで007シリーズが嫌いだった人にこそ見ていただきたい映画です

食わず嫌いしないで
007だという事を忘れて
一度騙されたと思って見て欲しい

そんな映画です

007シリーズ1番の最高傑作!!

ドライビングミスデイジー

2011-04-05 17:00:00 | 映画


ドライビングMissデイジー

監督

ブルース・ベレスフォード

出演

ジェシカ・タンディ

モーガン・フリーマン

ダン・エイクロイド


ジョージア州アトランタに住む元教師のユダヤ系老婦人デイジーと初老の運転手ホークの、心の交流と友情を描く物語

物語の中ではデイジーとホークの出会いから25年の歳月がゆっくりと流れその歳月の中で二人が確かな友情を育む姿をしっかりと観客に見せてくれます

友情といってもミスデイジーは頑固で厳格な女性
すぐに打ち解けて和らいだりは全くしない昔かたぎな気の強いおばあちゃんです

陽気な運転手のホークを叱り、嫌うも

ホークは辛抱強く耐えお互いの距離を徐々に縮め歩み寄っていく

次第になくてはならない掛け替えのない存在に…

アカデミー賞で9部門にノミネートされ、4部門を受賞

主演のジェシカ・タンディはこの作品で80歳にしてアカデミー主演女優賞を獲得、最高齢での受賞である

人生に疲れた時、寂しいと思った時

この映画を見れば優しい笑みがこぼれ
温かい気持ちになれると思います


ファイトクラブ

2011-03-21 12:00:00 | 映画








ファイトクラブ


監督 デヴィット・フィンチャー

主演 エドワード・ノートン
   ブラッド・ピット
   ヘレナ・ボナム・カーター


セブンの奇才デヴィットフィンチャーが放つ90年代を代表するもう一つの作品

暴力を全面に押し出した演出の為 暴力推奨ムービーのように受け取られがちではありますが
この作品の本質から言えばむしろ真逆、アンチ暴力作品ではないでしょうか

テーマは暴力ではなく生

ブラッドピット演じるタイラーが発言する『俺を殴ってくれ』『痛みから目を逸らすな』等

人は殴られれば痛い
痛いのは生きているからだ

痛みから目を逸らさず生きている事を実感しろ、と彼はエドワードノートン演じる主人公に教えたかったのでしょう

劇中ファイトクラブと呼ばれるクラブで男達は日々殴り合いを楽しんでいます

端から見れば単なる暴力ですがそこで闘う者同士に憎しみや怒りはなく
痛みは他人ではなくある意味自分の内面に向かっていると解釈出来
それは真の意味では暴力と言えない物なのではないでしょうか?

事実劇中で主人公が怒りに身を任せ対戦相手をボコボコにした時タイラーは

『気が済んだかサイコボーイ』と言います

タイラーは感情のままに他人を傷つけるだけの行為を認めなかったと解釈出来る訳で

やはりそこにも アンチ暴力 が垣間見え実は物語の中で丁寧にそれを見せてくれている

不眠症の主人公

名前のない主人公

腫瘍のような女 マーラ

主人公が嫌いな女性

それは何故か?

様々な点が物語の終盤 線に変わり
主人公は衝撃的な事実を突き付けられる

崇拝するタイラー

嫌いなマーラ

自分

メイヘム計画


ここからはネタバレを含みますので見ていない方は読まないで下さい






この物語のラスト

主人公にとってハッピーエンドで終わるのかどうかは疑問の余地があり

主人公とマーラは心が通じ合い これからはきっと良くなる の言葉通り タイラーが破壊したビルを眺め 終わる


または

二人は心が通じ合いタイラーが破壊したビルを眺め、最後に自分達が居たビルも破壊され理解し合あえたのはたった三分で死ぬ

タイラーは あと三分で木っ端みじん と言っている

白いバンには爆弾が仕掛けられていたが主人公が解除した
しかしその後タイラーが再設定するような仕種を劇中で見ることも出来る
その後タイラーにKOされ意識のない主人公から察するにかなりの確率で爆弾は再設定されているだろう

だからこそ 三分後には木っ端みじん と言うのである

次の疑問は主人公が目覚めたのは爆弾が仕掛けられたビルなのかどうか

タイラーは部下達を同じ建物に呼んでいる事から破壊されるビルを眺める為
別の安全なビルに移動している可能性もある

または部下も主人公もマーラも全て葬り去る為に爆発するビルにいる可能性も、もちろんある

主人公は気絶する前と同じビルであると思われる流れの説明するが気絶していたことを考えると違うのではないかと深読みも出来てしまう



全ての選択はタイラーにかかっている

タイラーは主人公を消すつもりだったはず

それは命か人格か…

結末がハッピーエンド、バッドエンドどちらにせよ

タイラーがとった結末は主人公ではなくこの映画を見ているこちら側に向けた悪戯で終わる

それはある意味タイラーらしい結末だと思う

結末の解釈は見る人次第で全く違うものとなるこの映画

おもしろいよ!

バッファロー'66

2011-03-14 17:00:00 | 映画


バッファロー'66

監督、脚本 ヴィンセント・ギャロ

主演 ヴィンセント・ギャロ
クリスティーナ・リッチ
ロザンナ・アークエット
ミッキー・ローク


5年間の刑期を終え釈放された主人公ビリー

彼の故郷はニューヨーク州バッファロー

故郷に戻ろうとするビリーだが両親には仕事で5年戻れないと伝え真実は話していなかった

仕事なんて当然無く、妻どころか恋人だっていない

そんな彼はトイレを借りたダンス教室で少女レイラを無理矢理拉致し両親の前で妻のふりをするように強要する

無理矢理拉致され当然抵抗するレイラ

しかしビリーと過ごす内に彼の純粋さを感じ徐々に打ち解け愛情を抱く

内気だが言葉は乱暴、それなのに自分は傷つきやすく、まるで子供がそのまま大人になったようなビリーにレイラは母性本能をくすぐられたのか

出会いは最悪
それでもレイラは母親のようにビリーを大きな愛情で包み込む

しかしビリーはある決意をしていた

復讐

バッファローに戻ったのはある男を殺す為だったのだ…


監督、脚本、音楽、主演、オールヴィンセント・ギャロ

自身の体験を様々な部分でこの作品にフィードバックしていると語るだけあり並々ならぬ気合いを映画から感じられます

生きるのが下手で不器用でどうしようもない主人公をヴィンセント・ギャロが見事に演じ(三分の二程は素?)
不思議な感じのレイラをクリスティーナ・リッチがこれまた完璧に演じて…というかクリスティーナ・リッチ以外は考えられない程当たり役
ポッチャリリッチかわいいね(今は凄く細い)


振り返れば随分沢山の映画を見てきましたがたまにはバッファロー'66みたいな臭いぐらい痒くなる映画も良い!
個人的評価ではそんな感じで巡りめぐってこれはあり、みたいな作品

思わず微笑んでしまっちゃいなよっ!

サントラ欲しいかも(笑)



そして昨日更新日記に登場する商品Aとはこの品でしたーっ



古いフィギュアなので現在のクオリティには全く太刀打ち出来ませんが一昔前だから仕方ないさっ

こうして我が家のコレクションにまた一人俳優さんが加わりました




25時

2011-03-06 12:00:00 | 映画


久しぶりの映画を書いてみましたっ

世間的にはメジャーではないけれどこれって良い映画だよっ
的なトモローチョイスで紹介するアイラブムービー!!






25時

監督

スパイク・リー

主演

エドワード・ノートン
バリー・ペッパー
フィリップ・シーモア・ホフマン
ロザリオ・ドーソン


舞台はニューヨーク

この街に生まれ育った主人公モンティ

高校時代はバスケの選手だった彼は麻薬の売買に手を染め優雅な暮らしをしていた

親友、心を通わせる恋人も居る何不自由ない生活

しかしそれは突然終わろうとしていた

誰かのタレコミにより麻薬取締局が自宅にガサ入れ
大金とドラッグが見つかってしまう

警察への協力を拒否し黙秘を貫き
麻薬密売の罪で7年の刑を下されたモンティ

刑務所に収監されるまでの25時間を描いた物語

性格の全く違う親友達、美しい恋人、家族

モンティは全てを置いて刑務所に入らなければいけない

悔いや不安

見えない未来への葛藤

7年

それはあまりにも長い年月

失う事で初めて分かる大切な事

9.11直後のニューヨーク

最後の夜を過ごす彼は何を思うのか






スパイク・リーらしい痛烈な言葉や表現
オープニングの夜景シーンからも分かる作品全体を包むニューヨークへの愛情

最後まで見終わって残る余韻は甘く優しくもあり悲しくほろ苦い


主人公演じるエドワード・ノートンは静かな役を演じるのが本当に上手いし
バリー・ペッパーの嫌味な演技も良し
フィリップ・シーモア・ホフマン演じる冴えない教師はめちゃめちゃリアル、これまたさすが!
そしてロザリオ・ドーソン、エロい(笑)

他にもアンナ・パキン、ブライアン・コックス等
そうそうたるメンバーが登場し素晴らしい演技を見せてくれます

個人的には地味な映画でも実力派俳優の演技を堪能出来る作品 大好物です!!

25時、オススメ!!