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種々

世界の片隅でキラへの愛をこっそりと囁くブログ

誰の為の不殺か

2013-03-17 18:00:34 | SEED DESTINY
今回の記事は、自分の中でもまとまってない記事。
なので適当に読み流してほしいな、と思いつつ。

キラの”戦い方”の面で、そりゃあもう批判が強いわけですが・・・
その”語られ方”に対して違和感を感じる部分のひとつというところで、

キラは誰のために戦っているのか、というベースの部分が意外と整理されてないまま語られがちなところがある気がして。

キラが、殺さないように戦ってる、その相手ってのは、
じゃあ、キラがその相手にどんな感情を抱いているかっていえば、
基本的には敵愾心ですよね。
自分や自分の大切なものを危険にさらし、殺そうとしている相手ですし。

監督が、35話のあたりのツイッターで、
「逆刃刀を持ったわけじゃない」
「「僕は殺したくなんかないのに」からの選んだやり方がこれ」
(※いつもにもましてうろ覚えで引用してます)

って言ってますが、
殺したくないという感情から、キラは殺さないようにしていると。
自分自身の為。

なんていうか、キラと敵対してる側の立場の人間に肩持った人の中に、
それはこちらの救いにはならない、的な立場をとってないかな?と感じるなと思ったことがあるので。

キラにとって、キラがMSの刃を向ける相手は、
言っちゃえば、憎い相手、邪魔な相手であり(アスランや、オーブ離脱時のオーブ兵みたいにそうでない相手もいますが)
基本的には 排除の為、に相手を切ってるわけですよね。
相手の幸せや、救いの為に切っているわけじゃない。

そのあたりの基本的な「敵対関係」が曖昧になっていて、
キラとラクスに、過度の献身や自己卑下を求めるというか、
キラの自罰意識を、そのまま、キラは自分が戦ってる相手(相手がニコルでもハイネでも、名前のないキャラでも)
より「下」だと見做しているはず、相手の方が立派な人間だとキラは思ってる(思うべき)
という意識だと転化してすり替えてる感じをうけることがあるんですよね。
キラは、自分達や自分自身を攻撃してくる相手を、基本的には敵愾心を持って接しているんじゃないかと。
そして、「やめろ、戦う意思のない者を」とか「守るためとはいえもう銃を撃ってしまった僕だから」
という言葉から感じられる価値観としては、
銃を撃った人間を、守るために戦う表彰されるべき立派な人、とは見做していない気がします。
ある意味で、自分と同じ狢だと思ってるんじゃないかと。

そのあたり、キラは「相手の為になるようにすべき」「相手の方が立派なだと見做しているはず」
という思いこみで、キラを叩いてる場合がある気がしますよね。
キラが撃つ相手は、基本的にキラの敵、ないし、キラにとって相容れない者だ、という前提が欠けてる気がします。


殺したくはない、撃たれて失った者は、もう二度と戻らない。
そういう自覚と感情がとても強い。
だけど、撃たないと撃たれる。
その狭間としての、できるだけ殺さないようにする、という妥協的狭間がキラの戦い方で。
戦い方、それ自体にキラの信念や答えがあるわけではないのだろうな、と。

キラのやり方には、中途半端に武装やメインカメラを破壊された状態で戦場におかれれば
「より悲惨や状態」に陥る可能性が高いことは、よく指摘されますが、
逆に、生還できる可能性がでてくるのも事実。
別に、相手の為に戦っているわけではない以上、相手もまた、誰かを殺すつもりで武装して戦場にでてきてる以上、
そのあたりの運の分かれ道まで責任持てない、というのが正直なところかな、と。
殺したくない、という感情からそうする反面、
自らの意思で戦場に誰かを殺すために戦場に出てきている人間、に対して、
ある意味でキラは一番厳しい視線を持っている気がします。
トールを殺したアスランを、直後の激情は除いて責めようとしなかったのも、
自分を殺しかけたシンに対して特に含むところを感じさせないのも、そのあたり弁えてるのではと。

キラの戦い方に、それはこっちの為にならないんだよ、という視点に対して、勘違いすんな、って感想をもったという話です


(案外戦術的にも狙ってるんじゃないかな、と思ったりするんですが。
一度に爆散させれば、周囲の”戦友”の復讐心や士気を否応なくあげるけれど、
身近に破損した僚友機があれば、フォローに回るなり選択の必要が生まれるし、
前線で破損機体(パイロットは無傷)を大量に抱え込むという状況を基本的には想定してないから、
その回収なりフォローなりで母艦も手間なりとられるし戦局における局所的優先順位も変わってくる。
圧倒的少数で、戦場の撹乱を狙うとしては1つのパターンじゃないかなぁとかも・・・。
かなり突発的な想像ですが)

状況に対して

2013-03-17 15:21:30 | SEED DESTINY
初めに言っておくと、今回記事は、アスランとサイに対する悪口ですので、各自回避願います。

無印で言うと、前半、個人的に心証悪いのが、アスランとサイでして。
これは実のところ、10年前当時から変わっていないんですが、
じゃあ、どこが個人的に駄目だったかというと、
彼らは状況が自分の手に負えなくなる(というか、すでに負えなくなっている)ことに気付いてない様子に腹がたつと。

それは彼らだけじゃないけれど、序盤のキラの状況を解消できる立場にいたのってこの2人だけだったと思うんですよ。
確かに彼らは戦争に翻弄されてた子供であもある反面、
ヘリオポリス組のリーダー格であり、ザラ隊のリーダーだったのだから。
ただ、だからこそ、彼らの思考から柔軟性を奪ったとはいえるけれど。
ようは、事態を理解していなかった彼らは。

サイとアスランは、平時において、子供集団のリーダー格だったわけだけど、
彼らをして、そういう立場においた要因とはなにかといえば、
サイもアスランも、それぞれその集団の中では、優秀な人材であり、
また真面目な好青年であると。
ただそれ以上に必要な資質は、子供集団は大人世界に保護されているわけだけれども、
アスランやサイは、ポジジョン的に、その仲介の立場にいた。
大人からの要求を同年代の子供集団に伝え、子供側からの要望を、大人世界に伝える。
純粋に能力的には、コーディネイターであるキラの方が、サイより優秀だったけれど、
集団の利害や継続って、個別の優秀さに由来するわけじゃないし、
むしろキラの優秀さ、をしかるべきところに配置する人間が上に立つと。

ただ、戦時下・・・
ヘリオ組にとっては、アークエンジェル搭乗時、
クルーゼ隊にとっては、アスランとキラが敵対したことにより、
サイは、ごく純粋な圧倒的な能力不足から、
アスランは、自分が仲介を務める、集団の上と彼自身の利害が不一致を起こした(集団的利害でいえば、キラを排除しないといけないが、アスラン個人としてはキラを殺したくはない)
ことにより、その役割を果たすことができなくなったと。
問題は、彼らがそのことを自覚できなかったこと。


結果なにが起こったか。
アスラン側では、リーダー格のアスランが、事実上の面従腹背状態だった。
クルーゼとパトリックに相談するも、思うようなフォローや応えが得られず、
逆に説得できなかったら俺が撃つと言質を取られてしまう。
キラがこちらにくる、という以外の状況打開状態を想定できなかったアスランは、
アカデミートップから場の中心という立場に居ながら、
5話で、個人行動に走り、しかもそれに対してまともな弁解をしなかったことから、
グループ内に不信感を走らせ、リーダー格のアスランがスタンドプレーに走るなら、とばかりに、
グループ間の信頼や連携、職務意識を崩し、
結果、状況的に劣勢にあるアークエンジェルとストライクに負け続けることになると。
これは物語展開上の都合も多分にあるけれど。
クルーゼが、それがパトリックに対するものなのかキラに対するものなのか不明瞭ながら、個人的な恨みから、
アスランをいたぶること自体が目的化していった様子もあるし、
イザークとディアッカの責任もかなり大きい。
ニコルも隊の状況に対する危機感はかなり甘かった。
結果としてアスランは、キラより状況にたいする展開カードをはるかに多く持ちながら、
(重役の父、アカデミーから一緒にやってきた仲間、キラに恩を感じるプラントの歌姫とその父親等々)
キラはこっちにきてくれる、アークエンジェルさえ落せば元に戻る、と甘い見込みを続けた結果、
キラが仲間を殺す可能性すらろくに認識できずに、崩れた隊の職務意識は、結果として部隊最年少者の死を招いたと。


このあたりの上との接し方の違いというのは、1クールの段階で、キラとアスランとの間に相当顕著で。
キラが、「ならひとりだけでも、女の子なんです」と、カガリをシャルターに押し込んだ場面。
フレイの乗ったシャトルを、ナタルと言い合いになりながら、艦に連れ込む許可を取り付けたこと、
ラクスとポットを拾ったことと、ラクスをザフトに返したこと。
卑怯だ、貴方方はとか、ユニウスセブンの水を使うことに対してなど、他国の軍人という立場の人間に対して、
納得できない部分は抗議できる反面、それしか手がないと思えば、それを引き受けて引き受けたことに対しては当事者として責任をもつこと等。



アークエンジェル側。
サイの問題は、やはり除隊時の選択。
15歳の女の子が軍に残ると言いだしたその異常な選択を、咎めることもなく、
「フレイが言っていたことは俺も感じていたこと」などと、稚拙な感情から、仲間全員の軽薄な選択を率先した。
フレイが、父を殺された恨みやキラへの憎しみを感じながらも、少なくとも日常に戻れる機会を潰したのはサイだ。
それ以上に残酷なのが、次々と除隊届を破りすてたあのシーンにキラがいなかったことで。
キラが「誰のために」(サイ達友達の為)「誰と」(同胞たるコーディネイター)戦っていたのか、まるでわかっていなかったと。
お前は降りろがキラへの思いやりだと?少なくとも、「今まで」キラが手を汚し苦しんできたこと自体をまるで無下にする行動で、同胞殺しの傷は、たとえここでキラがAAを下りたとしても、生涯残る。
それに報いる唯一の方法は、キラに守られてきた彼らが、ここで一度艦を降り、
どうしてもなにかしたいというならば、改めて親とも相談して軍に入るべきだったと。

キラとヘリオポリス組の間がおかしくなっていった理由の一端は、
すでにリーダーとして機能することが不可能になっていたサイをリーダーとして起用しつづけたことにあるかなと。
顕著なのが、キラに暴言を吐いたフレイを、ミリィやトールが自分で諌めずまた直接自分でキラを慰めずに、
サイにフレイに謝らせ、キラにサイからフォローを頼んだこと。
サイは状況もよくわからない伝聞のみの話から、自体を表面上だけ解決させることに終始し、
逆に、表面のしたの、事態の異常さ、難しさ、戦場という極限状態であり、選択のひとつひとつが
自分達の死を招くという危機感が足りないまま、事態は進んでしまい。
結果、軽はずみな軍残留という結果を招いたと。
それすら破局したのが、いち早く、現状事態に対して、有益なのはサイではなくキラだと見抜いたフレイが、
個人的な思惑も込みで、キラに近づいたため、結果、キラがリーダー格のサイの女性を奪った、という形になって、
ヘリオポリス組から、キラとフレイが孤立したと。(ただ、それゆえにフレイは唯一キラの傷に触れて、キラを理解することになったんだろうけれど)
それでも、ザラ隊よりはマシなのが、ヘリオポリス組では、自発的に浄化作用が働きだしていたこと。
サイはリーダー面をやめて、アークエンジェルのポジションの中で自分に与えられた役割をこなすために必死に勉強し、
トールは、サイの手前という遠慮を捨てて、彼個人が、彼なりに、キラの為にできること、考えて、
シミュレーションを繰り返し、戦場にでれるまでに腕を身につけたこと。
物語中盤、自分の役割、の為に、最も努力していたのは、この2人だと思う。

アスランとサイのポジションというのは、集団の利益を率先することによって与えられたもので、
そこには努力も資質もいる。
フレイとラクスが、恋慕にはまだなっておらずとも、それなりに好意と尊敬を持って見ていたはそういうところがありそう。
ただの恋人ではなく、婚約者という立場なら、そういうあたりの堅実さは大きいし。

だけど、戦時という異常下において、
平時の同年代の小さなグループの中で通用した程度の優秀さや勤勉さが、
大人世界の中で、それも戦争という状態の中で、そのまま通用すると思っていた見込みの甘さが問題だと。
もともと所属組織への適応具合が強かったからこそ、切り替えが効かなかったという面はありそうだけど、
自分の選択で、自分が預かっている人間が死ぬ。
事態が自分の手に負えなくなることへの危機感が圧倒的に足りてなかった。
世界の為にと大きな視点で立っているつもりが、
この誰もが命がけの選択をする局面で、婚約者である少女を軽んじ、
アスランはラクスの言葉や気遣いを軽くあしらい、サイはフレイの死に至る決断を、みすみす見送ることになったと。

なんだかんだで2人の転機が、キラに真正面から否定されたことになっているのも共通点かなと。
サイは、あのやめてよね。から、
自分の無力さと認識の甘さを思い知らされたと。
アスランも同様。あのセイバー八つ裂きね。
アスランの転機場面としては、ホワイトシンフォニーをよくあげられるけれど、
あれは無印限定の転換点かな、というのも、どうも「お父様の命令ですか?」が「俺はパトリックザラの息子です」という方向の、パトリックが悪いに回収されちゃった形跡があるから。
サイとアスランの、一種の権力基盤が、下部構成員に対する「保護してやってる」という意識だったとしたら、
このキラの叛旗、によってそれが否定されたと。
そこから、自分自身の立ち位置を再構築せざるを得なくなったとうのがありそうかな、と。

キラを殺した後には、敵なんだ、今のあいつはもうと喚いていたのに対して、
キラに落された後には、キラは敵じゃない、と言い切るようになった辺り、
相手にもただの間違いじゃない理由や立場があり、そして最終的な目的は一緒であり、
なら対立軸はどこにあるのか、というのも考えるようになったのではなかろうかと。
キラは明確な意思でアスランに敵対する意志があると、表明しなければならなかったんじゃなかろうかと・・・
無印後半以降、三隻同盟という形で共闘しながらも、アスランとの認識のズレはキラの方が感じていて、
ズレながら積み上げてしまってきた、それを壊す必要を感じていたからこそ、ダーダネルスからセイバー八つ裂きあたりから、
あえてアスランと対立を避けない方向に言動行動をとってた気がする。
ここでアスランとの関係が潰えるか、それとも関係を結びなおせるかという感じで。

恋愛まとめ的雑感④キラ

2013-02-11 01:07:09 | SEED DESTINY
監督インタ的には、すくなくとも4クール段階でキラは恋愛どころじゃないから誰のことも好きじゃないをベースにしつつ、
好きという意味では、1クールの段階でフレイのこともラクスのことも好きだったんじゃないかなーという印象・・・恋ってよりはアコガレだけど。それこそアイドル、に向けるような。
キラは面食い(監督公認)なので、フレイやラクスを見て、それこそ「可愛いな」って印象。
ラクスと初めて出会った時も、あれだけ頬染めてたわけだし。
もともと、「叶う見込みのない想い」だったから別にフレイもラクスも比べる対象じゃないってことで、キラの中には矛盾はなかったと思う。
その「前提」が状況によって組み替えられていって印象。

ただ、理由は
フレイの場合は、サイの存在以上に、フレイがコーディネイターを毛嫌いしていること
(なぜサイの存在があまり理由にならないかと言えば、単純にキラはフレイとサイの関係をあまり知らないから。
婚約関係はキラはおろか、ミリィやトールも知らなかったわけだし(なので二人はキラをたきつけるような言動を取ってたわけだし)
サイがフレイに手紙を渡した、というエピソードから、サイの方からアプローチが始まったばかり、だと思うだろうし、
サイに抱きついてたところ見てたじゃないかと言っても(スペエディで新規作画になって表情の変化強調してたところだし)
その直前にはキラにも抱きついているわけで、決定的なものとは思えないんじゃないかな・・・
その時は諦めモードだったけれど、フレイがキラに近づいたあたり、キラ的にはむしろ振り返ってみればあれはより親しい(頼りになる)相手に抱きついただけで(既知の間柄ってことで)、現実問題より頼りになる(AA最大戦力)のキラを頼るようになるのは当然といった感じで(ただ、それも20話でひっくり返るわけど。頼りになるから近づいただけで、愛されたわけじゃないことに気付いた、というか)
ついでにいえば、フレイがシャワー浴びてないからとサイから離れたり、アルテミス入港時一緒にいたり、父親と合流できると涙ぐんでそれをそれを見守るサイみたいな場面、キラは知らないわけで。
なんでそこを私が強調するかっていえば、キラが立て続けに友人の婚約者を奪ったって言い方はキラに対しては不当ではないかなーという意味で・・・キラはまじで女性に軽いと思ってる人けっこういるしorz

ただ、強いていえば、フレイがアルテミスの軍人にキラを「売りとばした」のは、サイを守るためなんで、
そのあたりを、フレイの思慮の浅さや差別意識につなげずに、
恋人を守ろうとした女の子って視点で見れれば、キラもフレイはサイが好きだということに気づけただろうけれど、
当のサイですらそんなことはわかっていなかったんだから、キラにわかるはずもなく。名乗り出ようとしていてフレイの行いはある意味ではキラにとって望むところ、だった部分もあるし、あまりフレイの動機について考えてなかったはず。(だから逆にフレイに対する悪感情もなかったんだと思う。フレイが(サイに言われて)上っ面の謝罪して「蒸し返される」まであまり気にしてなかった気配もあるし)
そういう意味では、フレイは成長キャラって言われるけれど、ある意味じゃ、そんなに変わってないんだよね。一貫してる。
自分の大切な相手、そして自分を守ってくれる相手を必死で守るとする。
それはサイであり、父親であり、そして最後はキラだった。
父親に恥ずかしいおもいをさせたくないという心情でパックしてたんもそうで、ラクスを人質にとって父親の艦への攻撃をやめさせようとした。
フレイは、実のところ、ただ与えられるものなんてないってことを感じていたんじゃないかなと。
周囲から見れば、状況わかってない、なんだけど、彼女の中では信念ともいえる軸がある。

キラと関係持ったのも、ただコントロールするためではなくて、フレイなりの代価、だったのかもしれないな、と。
12話のキラのフレイの分も戦うってあたりから、キラの気持ち、に気付いた気がするんだよね。

話を戻して・・・
キラにとっては、
フレイはサイのことと、コーディネイターが嫌いだから、という理由で、フレイへの気持ちは諦めた。
13話から20話では、キラは本当にフレイが自分を選んでくれたと思っていた
(ただ、16話のベッドから起き上がってフレイを一瞥もしなかったり、サイと揉めた時に、「僕がどんな気持ちで~」という言葉がでたあたり、やはりフレイへの気持ちは恋情というよりは、辛い現実に縋る藁、な感じの方が強い気も)
20話で(「サイ、バカよね。あなたにかなうはず、ないのに))で、フレイが好きなのはサイだけど、
サイは戦えないから(そして父親を守れなかった(そして嘘をついたこと))を許していなかったことに気付いたこともあるだろうな)
だからキラを「選んだ」ことに気付いた。キラの中で終わったのは、28話よりもここかな、と。
ただ同時にキラは、フレイがある程度キラに気を許していること、居場所だと感じていることにも気づいていたんじゃないかな。
「サイ、ばかよね」って言ったとき、フレイはキラに凭れ掛かっていたわけで、その行動自体は無意識だっただろうし、
ただ、100%の我慢でキラと一緒にいたわけではないことにも気づいていたんだろうな、と。
「なんで私があんたなんかに同情されなきゃならないのよ!!」
ってのは、キラがなぜフレイと一緒にいたかっていうのは、フレイへの同情があったのも少し事実なんじゃないかな、と。
フレイがその事実(=同情)であることを表面化させた段で、キラはフレイと一緒にいることができなくなった。
キラとフレイは、二人とも聡くて、20話でお互いの気持ちが露呈して以降は、
相手の心情を、ある程度の部分はわかってたんだと思う。
たださすがに全部じゃないけれど。キラはフレイの気持ちがサイより自分に移ってきてることに気づいてなかった(というか、思いもよらなかっただろうし)フレイは、「自分(ナチュラル)がキラ(コーディネイター)をどう思っているか」に気を取られて、
「キラ自身が自分自身を、コーディネイターであることをどう思っているのか」には無頓着だったから。
ただ、それでも一緒にいたのだから、お互いに好きは好きだったんだろうと。恋とかよりは、大事にしたい傷ついて欲しくない的な。

キラにとって、フレイとやり直したい(関係を再構築したい)という気持ちはあったけれど、
現状リセットかけて、ゼロ(というか多分マイナス)の状態で、フレイと分かれてラクスを再会することになったんではと。



次いでラクス、ラクスの方は完全に、敵軍の歌姫だからとアスランの婚約者だからという理由で、ラクスは手の届かない人だった。
アスランに返した段階で完全に諦めてただろうし。ただ、意外とラクスへのこの時点での気持ちは案外深かったかもしれないなと思う。
おそらく1クールで、ラクスの歌と言葉は、唯一キラが心から安らぎを感じた時間だったろうしね。

少なくとも、AAクルー(ヘリオポリス組)を危険に晒しても、ラクスを返したんだし、アスランの気持ちも思って、自分はいけないけれど、的な部分もあったんだろうけれど。
クライン邸にいるときの、腕くんだり「ずっとこのままこうしていられたら」とかあたりはどう思っていたのか微妙。
ただ、「それは仕方ないのではありませんか?」「戦争であるならば」「お互い敵と戦われたのでしょう?」
あたりから、ラクスを、ただの可愛い女の子とはみなしていなかったかもしれない。
「試されている」という穿った見方はしてなかったと思うけれど、答えなければいけないという感覚はどっかであったんじゃないかな。
「アスランの婚約者」という立場とは「別のところで」
「あのガーデンテラスで」「ラクスに」「僕は行くよ」「僕たちはなにと戦わなきゃ」と答えたのは、
キラの中で「問われている」という自覚があったからで、
逆にその自覚があったから、あれだけであったときにときめいたラクスに触れられてもあまり意識してなかったかもなーとも
(当然アスランと殺しあったメンタルダメージや、フレイ絡みのごたごたで、それどころじゃなかったのが大きかっただろうけれど)
そのあたりの、ラクスへの認識不良が、フリーダム譲歩と時に爆発する「君は誰?」
ただ、言葉を投げかける女の子ではない、自分以上の覚悟をもってなにかを背負う相手、
キラにとってはある意味初めての「一緒に戦う相手」を得たこと。無理やり乗せられた艦のためとは違う、ただキラの望みと行きたい所への為と、「キラの意志に託された」その昂揚と、
「私はラクス・クラインです」という言葉から、キラにラクスを諦めさせたふたつの要因「敵軍の歌姫」「アスランの婚約者」
という認識が、無くならないにせよ「はずれやすくなっていた」んじゃないかな、と。
ラクスにキスされて特に疑問に思わなかったのは、そのあたりの昂揚と理解かな。
一度はあきらめた気持ちが再度もたげる。
そのあたりフレイに近しいけれど、フレイの気持ちが偽り(正確にはキラの思い込み)だったのに対し、
ラクスのキラへの気持ちは本物ではだったという感じかな。
キラとフレイ。アスランとラクスで、キスの時、キラとアスランは頬染めてても、フレイとラクスは染めていない。
キラとラクス(そしてのちのアスランとカガリ)のときは二人とも染めている感じで
(20話アスランとラクスを新規にしたのはこのあたりの演出統一の理由もあるのかな?とも)
41話で「アスランの婚約者だ」といっていたあたり、認識は残っていたけれど(ラクス個人の心情だけでなく、アスランの気持ちや、(キラが婚姻統制をどの程度知っていたかは不明だけど)周囲の状況もあるので、キラとしてはそう認識せざるを得ないだろうし、
ラクスと再会の約束をしてきたわけでもないでしょう、一時の触れ合いであり、ある意味では別れの意味だったかもしれないとも思っていたかもだし)
監督がツイッタで「キラの中でラクスはアスランの婚約者という意識が消えたのは42話」というのは、個人的にけっこう大きかった。
わりと無印どころか運命終わっても、アスランの立場が~みたいなことをいう人いるし。
キラがラクスを諦めていた理由の二つが、敵軍の歌姫であることと(ラクスの立場)とアスランの婚約者であること。
それも、ラクスがプラントを脱出してきたことと、辛いとき(父親の死)泣ける場所がアスランではなくキラだったというあたりで消えたのかなと・・・

ただ、今度はラクス側の事情ではなくて、キラ側の事情(銃を撃ってしまった自分への落とし前(僕たちは「まだ」死ねない)と最高のコーディネイターという出自(「生まれてきちゃいけなかったのかな」)で、キラはラクスの気持ちを知りつつも、受け入れる前提で自分の気持ちを考えたり押し出したりすることができなかったんじゃないかな、と。
肩を抱いたり、指輪を受け取ってキスして最後の出撃にでるあたり、キラもラクスが好きだっただろうしね。
そのあたりが解消、昇華されるのが、運命の「天空のキラ」なんだろうな、と。

恋愛まとめ的雑感③キラフレ

2013-01-26 19:27:48 | SEED DESTINY
今から見れば、キラとラクスの恋愛事情ってか、前の恋(?)は物語最初の方でやっとこうというか、
あまりお互いを、初めての(唯一の)異性(必ずしも恋愛じゃない)って感じにしたくなかったんじゃなかろうか・・・という感じもしないでもない・・・のだが・・・
監督も・・・なんだか男性よりも女性に厳しい気がするよ。


キラにとってフレイが果たした役割がなにかといえば、
キラを死の淵から、荒縄引っかけて深淵から引きずりだしたイメージ。
その行為自体でキラの心身ボロボロなわけだが、そっちはラクスがゆっくり癒したイメージで、
キラを救ったのはどっちかっていえば両方としかいえないというか・・・

一度目は、エルを死なせた後。
二度目は、キラが自身の出生を知った時。
三度目は、最終話。

どれもメンタル的な部分で、その掬い方というのは、安らぎを与えて癒すというよりは、
良くも悪くも”強い感情”を引きずり出しているイメージ。
キラは感情面で悲しみの閾値は広いから、その下の方まで手突っ込んんで掻きまわして、
エネルギー的なものを引きずりだしてるっていうか・・・自分も相手も傷つきながら。

どれも、そのままだったら二度とキラは立ちなおれなかったかもしれないなと。
目の前で自分に感謝をささげてくれた女の子を死なせたこと。もう二度と戦えなかったかもしれない。
自分の出自を知らしめられた後、大きく息を見だしながら戦っていたキラは、
自分の人でなく戦う道具と見做したかもしれないし、
最終戦、生きてかえるつもりはなかったみたいだし。

フレイはキラを救おうって認識で動いていたときはなかったわけだし、
最終回も、キラの為ってよりは、自分の謝りたいって気持ちの為だったし、
良くも悪くも、フレイのそうしたなりふり構わぬ”必死”な行動は、
キラのエネルギー、本能的な感情(闘争本能、性欲という欲望。自分の生きる意味を得たい、誰かに許してもらいたいという欲望、そして怒りと復讐心という欲望)を引きずり出してきたのではないかな、という印象


ラクスは(カガリもだけど)そういうなりふり構わぬ行動はとれないわけで。
そういう意味では、運命でラクスもカガリも、一緒だったんじゃないかな、と。
ただ、ラクスがキラのためだけに生きられるなら、フリーダムを直したりしなかっただろうし。
そういう罪悪感や葛藤を抱えるラクスを、だけど、キラはわかって受け入れている感じかな。
「僕の戦いを」
というのは、ラクスにはラクスの、カガリにはカガリの、アスランにはアスランの、
それぞれあって、キラは全部尊重したがってるのかな、と。
それぞれの道の局面局面で、自分の力が使えるなら使ってもいいし、場合によっては敵対もありえるし。

生き残ったけれど、だけどやっぱ感情的なドーピングみたいなもんだし、
残った傷や虚脱状態の充足期間をラクスが担った感じかなぁと。


恋愛感情的には、恋をしていた時期というのはあまりピンとこない反面。
恋愛に近い相手への感情は、1クール時点からお互いずっと淡くあったかもしれないし。

キラ側では、
サイに抱きつくフレイを見た時や、「コーディネイターのくせに」「あんたコーディネイターだからって」
のあたりで、一度諦めようと思ったし、気持ち的にも後退したんではなかろうかと。
ただ、フレイが謝った時に、「ありがとう」「こっちこそ」的な部分で、
いい子なんだな、と騙され・・・もとい気持ち的に盛り返したんじゃないかなぁと。

前提としちゃ、キラはサイとフレイの婚約関係を知らない。逆にサイがフレイに手紙を送ったことは知っていた。
トールが、サイの想い人がフレイというのは意外だとちょっと冷めた様子で言ってたあたり、接点的にサイとフレイというのは、学校(すくなくともキラ達から見れば)では珍しい組み合わせだったということが窺える。
つまり、キラの認識では、現状、サイの片思いでアプローチが始まったばかり、でもフレイもまんざらでもないというあたりかと。ただ、いきなり名前も知らない男に抱きついてるので、サイに抱きついたからって決定的なものとも思えなかっただろうし。
1クール見るに、フレイわりと本気でサイ好きそうなんだけど、そういう場面ってキラがいないことが多くて、
この地点から、キラとヘリオポリス組との物理的な距離を感じる場面でもあるかも。

多分、フレイが、「この子私のこと好きなんじゃないの?」って気付いたのは、13話だと思う。
キラが照れながら「フレイの分も戦う」って言った時。
わりとそこで「ほだされた」部分もありつつも、
カガリ、ラクス、フレイは、3人とも、キラが命がけで他人を救える人だってことを知っていて、
それをすぐに認めて、好きになった、のはラクス。
それを認めて、もしかしたら好きになったかもしれないけれど、キラのごたごたを目の当たりにして冷めたのがカガリ、
それが人に対する好意や尊敬に結び付くまでに奔流が必要だったフレイ。 という感じもあるかも。

フレイのキラに対する執着って、自分を好きな男の子、に対する執着もあるかもな。
キラ側の気持ちが冷めたっていうか、フレイをそういう対象で見るのはやめなきゃと思い知らされたのが、
20話かな、と。
「サイ、馬鹿よね、貴方にかなうはず、ないのに」
フレイ、物語中盤では、キラとサイ両方好きだったんだろうね。
ここで、キラの肩に頭凭れかかせる様子は、ほんとにキラに気を許していたんだろうし、
「君はキラのことが好きだったんだろう」「違う違うわ」
というのは、多分半分ずつ正解で半分ずつ違う側面もあるかも。

フレイの奔流は、画面見てると納得できる気もするけれど、文章にしようとするとなんかどう言ったらいいのかわからないかも・・・
ただ自分の居場所を求めていた子、というのは事実なんだろうねと。
誰かを救おうとか癒そうという気持ちはあまりなかったかもだけれども、
状況の中で必死にあがいて、
何人かの人間に深く関わって、良くも悪くもその生き筋を変えた。
それを救いと見るか呪いと見るかは、見る人間によって違うかもだけれども。

恋愛まとめ的雑感②アスカガ

2013-01-26 14:08:05 | SEED DESTINY
当時よりはしっくりきたかな、という印象、
なぜ運命でああゆうすれ違いをおこしたか、という部分も込みで、納得できるようになった印象。

わりと途中で関係性がシフトして、そのことにお互いが気づいてなかった印象かもな。
一本リボンテープがあって、それをくるりと一回ひねってテープで止める。
捩じれた輪は、いつのまにか裏を歩いているし、表を歩いている。

アスランがカガリとの関係に心地よさを感じたのは、感情の温度が近かったからかもしれないなという印象。
アスラン自身は正直あまりクールでも理性的でもないタイプなんじゃないかなーと思うんだけど、
血のバレンタイン以降、アスランは内心それがナチュラルへの怒りによプラントへの使命感にせよ、
熱い想いを抱えつつも、うまく共鳴できる相手がいなかったんじゃないかと・・・実のところそれはアスラン自身が周囲に壁を作っていた(遠慮のない言い方をすれば、下に見てた)のが大きいんだけど、
なまじ、自分は相手を認めているし大切に思ってるとアスラン側で思ってた(それは本当ではあるんだけど、視点や基準が自分により過ぎていた気がする。キラに対してもラクスに対しても、イザークやニコル達に対しても)
ある意味で、キラもラクスも冷静すぎたし(アスランと別れ的なものを割り切って受け入れてた印象)ニコルあたりは大人しすぎたかな、とも。
その辺り、アスランがそういう自分は相手をわかってるし相手もわかってくれている、という認識の入り込む余地のない、
「敵」「ナチュラル」「女の子」というのは、スタートラインとしては新鮮な相手だったと思うし、
キラの死、というものに対して、感情的にぶつかりあうという経験は(殺した者と殺された者という違いがあれど)母親の死に対しても経験なかったんじゃないかな、というか・・・プラント全体では感情の共有、があったんだろうけれど、
結局、父パトリックや、婚約者ラクスとは、気持ちの共有ができなかった気がするし、
それが戦争後半での破局の前触れになった気がする。
軍人になったアスランに、国防委員長のパトリックは「上」すぎたし、(アスランの主観的に)何も知らない童女のような少女であるラクスは、悩みをわかちあえる相手と見做せなかった。アカデミートップのアスランは、同じザフトに対しても対等な相手と思えなかっただろうし、しかもキラは敵対だったし。
いきずりのようなカガリが、血のバレンタイン以降、本音と本心をぶつける相手はカガリは初めてだったんじゃないかなと。
ある意味、コーディネイターを守れ、コーディネイターが正しいというのは、キラやラクスには本当は説明しなくてもいいはずのものだったということで、アスランの中だけで、自分達、の関係は疑う余地のないはずのもので、まさかそれが、
父親との死別、キラを殺すこと、そしてラクスが自分ではなくキラを選ぶなんて思いもよらなかった気がね、こう。

裁きと許しを求める相手でもあり、お前(カガリ)より俺の方がキラを知ってるし苦しんでいるんだという余裕(傲慢)も正直あった気がするんだよね。
カガリのキャラってだけでなく、関係性は、この時のカガリがベストだった、と。
ただ、40話以降、合流したことと、キラの身内だということが判明したことで、
カガリが一気に「他人」「身内」ポジになったのは2人の関係性の積み重ねに運命時でもすれ違いが生じるような隙間ができた気がする。

「ナチュラル」「コーディネイター」
「パトリック・ザラの息子」「ウズミ・ナラ・アスハの娘」
ザフトというものに対する感情の違い。戦争という者にたいする考え方の違い。望むこと。望むもの。したいこと。できること。

そういった違いを認識したりとか、関係性を積み重ねる、というところを、ある程度すっとばしちゃった印象。
それが、裏を歩いているつもりでいつの間にか表を歩いているといった、自分たちの歩き位置をわかっていなかった2人が
運命でその差異に直面したかなと。

4クール段階では、ふたりの利害が一致してた。
三隻同盟という中で、クライン派の中心はラクス、大人組中心はマリューやムウ、バルトフェルド、その仲介的立ち位置にいるのがキラということで、
アスランは戦力的には№2だったけれど、アスラン自身、オーブの理念を繋げるというAAの目的を、対パトリック・ザラ的に誤解してた印象もあるし、
カガリは、まだ父親の死と自分が父親の実子ではないということに揺らいで、オーブのトップに立てる心情ではなかった。
この時のふたりの関係はむしろキラフレに近い気もしてる。
ただ、4クールで、父親のことに思い悩みアスランを気遣って励ましたのはカガリだけだし、
ある意味、アスランがカガリを好きになるのは当然だともね。
アスランとラクスについては、パトリックがシーゲルを殺した、というのはよく言われるけれど、
43話で、中心メンバーで集まってる場にアスランが来なくて、カガリが様子を見に行くという場面や、ジャネシスが撃たれたあとのブリッジのやり取りでも難しい顔をしてるアスランを見てたのはカガリで、
ラクスがアスランを気にかけてる様子なかったし、合流以降、ラクスは艦全体のことはともかく、プライベートの範疇ではアスランに関心があまりなかったように見える。
ただ、キラもアスランも、メンデル前までは戦場では 戦力 と割り切ってた風でもあるので、
ラクスにとってもキラの出生はショックだったんだろうな、というのは感じるかな。
あと、アスランが他罰的でキラが自罰的だってのもあるかも。アスラン基本的に人のせいだし。

ただ、この時点でカガリの励まし、に説得力があったのは彼女の父がすでに死んでいて、パトリックが生きていたからで、
パトリックも、汚名に満ちた死を迎えた結果、カガリへの負い目の部分もなくなって、
余計、アスランとカガリとの関係に齟齬ができたかな、と。

カガリがある意味逃げてたオーブの元首の座につけば、
当然アスランを気にかける余裕はなくなるし、カガリの場合、自分はだれの子か、みたいなところを切り捨てて
「私は父の意思を継ぐ」というところで自分のアイディンティティを無理やりなっとくさせてきただろうから、
余計、アスランを気にかけることができなくなって、
アスラン的には、アテが外れた感じもしたんじゃないかと・・・

それでも積み重ねた時間もあるし、お互いへの愛情も十分残してるから、
個人的には十中八九、アスランはカガリだろうな、というのが個人的な感触かなー・・・

恋愛まとめ的雑感①ラクス

2013-01-26 12:55:03 | SEED DESTINY
もはやテーマやストーリー展開そっちのけで恋愛事情ばっかに注目してた気がする今回。

好きになったとか嫌いになったとかでなく、解釈変わったのがキラフレとアスカガで、
正直掴みきれないのが、ラクス→アスランでかな、と。

ラクス→アスランは、監督ツイッターと合わせて見れば、
1クール段階
→アスラン 好きになろうとしている
→キラ 助けてくれたキラは印象に残った
2クール段階
1クールの状況と継続だけど、
11話のアスランがラクスの手を避けたのがけっこう致命的で、あれで2人は離れていった、という部分や
「すみません、少し遅れました」「あら?そうですか?」
の会話から、待ってもいない関係だって言ってるので、
すでに、アスランからキラよりにシフトしていってるようにも見える。
11話の「なにか?アスラン」や「辛そうなお顔ばかりですので」から
12話の「なにと戦わなければ~」あたりにも、すでに態度が変わってる気がするし・・・

「おだやかな日に」のラクスとまともに会話せずに、相変わらずキラの立場を思いやらず、自分がキラにとって加害者側の立場という自覚もなく愚図愚図言ってる様子にさらに冷めたんじゃないかなーとかも思うんだけど。
「私あの方好きですわ」で、けっこう逆転してたんじゃないかな。という印象・・・
なんだけど、あの新規の別れ際がやっぱり・・・あれじゃアスラン、ラクスは自分のことを好き(いや好きは好きなんだけど)だと見做すだろ、と思うし、どういうつもりだったのかいまいち絵的に釈然としない。
キラともう一度出会うのは難しいし、アスランとは制度が決めた関係で、プラントで生きてくなら気持ちだけで選べるものでもないし、婚約関係を受けれてく意思表示ではあったというあたりなんだろうか・・・
当初がもっと重々しい雰囲気だったので、もっと意味合いを軽くしたかったのかな?と。
「キラが好きと言っても、アスランに向ける感情とそう差はないかもね。やはり34話で運命がわかれてる」
というのを見ると、この言い回しから、この地点でキラのが上だったと思うけれど、同じ範疇だったというか・・・
どうもこの2クール後半から3クール前半への、ラクスのアスラン、キラへの態度が同じくらい積極的だったから(自分の可愛さを自覚してないラクスじゃないだろうし)どうもどういうつもりかな、というのはあるかも・・・
このあたり、ラクスも16歳の女の子で、気を持たせる、ことに無頓着だったのか。
親(国)が決めて婚約者か、自分の気持ちで求める相手か、彼女なりにプラントの為、という側面も込みで自分に選択に彼女なりに迷っていたのか・・・

ラクスと「別れ際」の演出(もしくは、ラクスと「扉」の演出)では、
11話「にこにこ笑って戦争は~」の後、ひとり部屋に残されたラクスがドアを見つめている尺をわりと長く取っていたので、
このあたりで、なにかラクスの葛藤的なものがあった気がする。愛しさというよりは、この人とはダメかもしれない的な(好きになれないかもしれない)・・というのはかなり穿っているかもだけれども、その反面、自分を助けてくれたキラという印象的な出来事があったばかりだし、
戦争、というか、プラントの正義を名乗った懲罰意識とナチュラル蔑視はひどくなるばかりだし・・・という状況もあって。
20話は、アスランがクライン邸を辞した後、「アスランも大変そうですわね」と言ってから、すぐに身をひるがえしているので、アスラン側の認識(頬を染めて頬にキスをいて、「まだ」ここまでという意識)とは裏腹に、
11話時点と比べて、歴然とラクスの気持ちがアスランから離れていってる気がするんだよね。
以降、ラクスとこの「扉の演出」はキラとの関係で使われていくことになるけれど、
34話では キラのモニター越しに、笑顔で手を振るラクス。扉がしまった後、ラクスがどんな様子だったかは不明、
48話では、(扉はないけれど) 祈るような様子で、
運命13話では 悲しそうな様子で(背中を向けて歩いて行くキラが扉の向こうに消えていく演出で)悲しそうな顔で
んで、帰結が、39話の両方の扉から2人がきて抱き合う(スペエディラストの白服キラのシーンでも同様演出)な気もね。


監督ツイッタを参考とするなら、ラクスが「恋しちゃいましたかね」のが34話。
手を避けたアスランに対して、ラクスに介抱されながら泣きじゃくってるキラに心が傾いてる
「泣いているのに、それでも戻ると言ったので」
「僕は行くよ」の34話でラクスがキラに恋をした、を見るに。
両方なんだろうねー泣くところにそれこそ母性本能的な部分もあれど、
そこから立ちあがる所。
「自分の意思と考えで進む人が好きなんでしょうね」というあたり
やはりそういう部分の「強さ」にも惹かれたのも事実で。
それはきっと彼女が生まれた時からずっと、同胞のために「戦ってきた」父の姿を見てるからな気がする。
フレイはこのあたり「(ストライクを動かそうとしたサイに泣きながら)ばかね」と傷ついたり、
「戦って辛くて守れなくて辛くて、すぐ泣いて、なのに!」
と異性の(というか他人)悲しみや苦しみに同調しすぎてしまう傾向あるかな、それは性格的な違いではなくて、
自他の境界が曖昧という彼女自身の幼さに由来するけれど
この自他の境界が曖昧なのはアスランも同じだけど、アスランの場合、自分の苦しみに同調してくれない身内に対する裏切られた感にシフトしやすい傾向がある気がする。

ラクスの場合は、むしろ運命以降の長いスパンで見た時どうなるかな、というのはあるけれど・・・
キラとの間に子供ができる可能性はありそうなんだけどね(監督がキラとラクスに子供ができる確立は未知数だっていってるので、設定的に否定できるならできるところなんで、設定上無理ってわけではなさそうだけど・・・
















まとめ雑感~力への固執

2013-01-05 23:10:28 | SEED DESTINY
アスランとフレイとシンは似てる部分あるなあという部分。
どういう立ち位置におかれていたのかな?という部分で思うのが、

強い怒りと悲しみを受けたら時はとまるんじゃないかな、というイメージがあるところと、
力に固執するようになるんじゃないかな、という感じが・・・
力というよりは、 手段 の方が正しいかも。

力というのは、理不尽に対抗するためであり、自分を守るためでもある。

無力な自分の否定=力を持つ自分。
アスランとシンは軍に入ったわけで、シンが多分一番ストレート、
変則的にならざるをえなかったのがフレイで、これは単純にキラを取り込む方向に。
フレイがキラを愛しく思うようになったのは、キラと離れたからな気がする。自覚できるレベルでは。
オーブあたりで、掛け替えのなさみたいなのは気付いていたけれど、まだその執着に温かさみたいなのは伴ってなかったのではと・・・・
ただ、キラに対する執着はわりとガチだったので(女性としての対カガリへの敵愾心というのもありそう、あきらかにタイプが違う=自分の容貌に手をかけてないというのも込みで)ただ、利用してるってだけでなくて、
自分の代わりに戦ってくれる、自分のことを守ってくれる存在としてのキラといのは絶対的に必要だったのだと。

実のところ、そのあたりの心傷が一番深いというか、こんがらがっているのはアスランだなぁと実のところ思ってて。
フレイもありそうなんだけど、
自分の無力感を暴力的に思い知らされた(=家族を目の前で殺された)ことから、
身近な人間(自分がある意味下と見做している人間)を自分の思い通りにしたいという 欲求 を感じる気がする。


フレイは、ただキラの力を利用したいとか、守ってもらいたいってだけじゃなくて、
キラ・ヤマトという他人を自分のコントロール下におきたいというのがありそうかな、と。
わりと、キラを戦わせたいってだけだったら、あそこまでする必要はなかったと思うんだけど
(キラがAAに残った時点で、サイと一緒にそれを遠巻きに見ていればよかったわけだし)
そういうのも込みで復讐も八つ当たりも甘えも含んでいた気がする・・・
(そして何気にキラはそれをさせてくれるというのを見抜いていた気がする。キラがどういう人間かっていうのは、ある意味自分はキラの友人だと思っていたアスランやサイより わかって いた気がする(それが好意に繋がるわけではないんだけど、ただやっと素直に貴方が見える、というのはこういう辺りも汲んでるのかもなーとも)

アスランが、キラの立場をあまり客観的に見ずに
わからないとかあいつも俺たちの仲間なのに の一点張りだったのも、
そのあたりの、キラが「言うこと聞いてくれない」(自分の望むとおりの選択をしてくれない、自分に歯向かう)ってこと自体に傷ついていた印象。
ラクスが、キラを肯定するという形で遠まわしに(キラ様はとても強くてとても優しい。貴方の友達が良くしてくれた。キラもあなたと戦いたくないと言っていた。私あの方好きですわ)アスランの一方的な物言い(ってかすでに愚痴)を窘めたのも、
カガリがストレートに、キラだって守りたいものの為に戦っただけだ、なのになんで殺されなきゃならないんだよ、
と言ったのも、 多分無印終了段階じゃ 通じてないと思うな。

このあたりの、アスラン⇔キラ・ラクスと、パトリック⇔アスランの間に起こっていたことは近似だと思う。
片方には、傷ついた自分に迎合しない身内に対する失意と幻滅があり、
片方には、自分の想いを聞いてもらえない失意と幻滅がある。
アスランがパトリックに見た狂気を、ラクスはアスランに見た気もする。
自分の大切な者の大切な者を思いやれない自身の正当性への固執。それに暴力で報いようとすること。

あとアスランに起こっていたことは、自体自体に対するコントロール願望。
終始、運命まで含めて、自分が参加したがる(アスランは世界の為に働きたい人という気性だけで説明するのは無理がある気がするんですよ)ことと、
あと情報を握ろうとすること。
具体的に言えば、キラの事をザラ隊の言わなかったこと
(例えば、キラがアークエンジェルクルーにアスランのことを言わなかったのはわかるのですよ。
ある意味、当時のアークエンジェルは、赤ん坊が保護者を信じるがごとく無邪気さでキラを信じたいたことが(それが僕がどんな気持ちで戦っているか~なんだけど)「もった」理由であるだろうし・・・キラがやばくなったら友人のとこいっちゃうんじゃないかっていう疑心暗鬼になったら、アークエンジェル空中分解してただろうし・・・

あと運命で、ミーアのことをミネルヴァクルーに言わなかったり、ダーダネルスであのラクス についてあまり真剣に取りあわなかったり、
前戦争の体験をシン達に言わなかったり(シンはそれが聞きたかっただろうし)
そのあたりの諸々、不器用って話じゃないだろうって思うわけだけど、
アスラン自身があまり自分の心情周囲に言わないことも込みで(このあたりはアスランのことをわかってやれなかったキラやラクスやカガリが叩かれたりもするんだけど)
情報を抱え込みたがる気配を感じないでもないんですよねー
情報も力ですし、自分は知ってるけれど、相手は知らないって状況を崩すこと自体に抵抗を感じてんじゃないかなーと。

そういう意味で、46話の冒頭で、アスランがシンについてキラと話している場面、
ちょっと印象深かった。仲間と情報を共有しようとしてるって意味では、アスランの変化を感じるので、
アスランの無印から引きずっていた課題は、
28話でキラにぶった切られた(というか、キラの言葉で)自分を疑うようになる
34話でキラを殺され、5話で議長の話に納得できない自分を見つけ
39話でキラの背中を押し→キラの想いと戦うことを認める。(アスラン自身の想いも一致してた部分あるからだけど)
それで、42話で、ラクスとラクス経由のキラの言葉で、解消されたんだろうなぁ、と。

傷ついた自分を守る、という方向での迷走だった気もする・・・
キラの場合は、初め力(と責任)ありきで、それを自分のものにするまでの過程という逆パターンだった気がする。













運命前雑感いろいろ①他人の夢

2012-12-17 21:06:39 | SEED DESTINY
色々語りたいんだけど、いまいちまとまりそうにないので、そうとうつらつらと・・・orz


わりと運命のテーマは自分と他人、個人と個人、そして夢、な気がしてますー
無印が、カテゴリ依存と個人なら、運命は個人と個人というか。

AAサイドも、組織というものを否定してはないのではないかと・・・
AAの転機になったオーブでの決断、ウズミの言葉「オーブの法と理念を守るならばオーブ国民」的なのは大きかったんではなかろうかと・・

もともと、AAを守るというのは、マリューでもムウでもキラでも、本来の役割、ではないですし、
きっかけはあっても、自分で選んだ段階で、それは自分の責任であり居場所であるという部分あるのではなかろうかと・・・
ザフトの面々よりも、AAクルーの方が、母艦や仲間への責任感強そうだし・・・

自分という輪郭と、他人の存在。
「貴方と私は違う人間です」「だから出会えるのでしょう?人と。そして自分に」

自己という絶対的なもの、他者なき自己も自己たりえるか?
違う者、己と違う者。だが相性(愛しよう?)もあるはずのもの。

自己とはなにか?「なんであれ、望む心が、貴方ですわ」
自分とはなにを決めるのは誰か?「僕はただのひとりの人間だ」

自分で決めること。自分で望むこと。

運命は「自分と他人の夢」同じ夢かもしれないし、違う夢かもしれない。

もし、大切な人と、夢が違ったらどうするか。というのが主題な気もしてます。

デスティニープランとはなんだったのか。
それは、「大切な人と夢が違うことに疲れた男の見る夢」だった気がします。

他者というのを、自分と違う者、自分と違う価値観をもったものとするならば。
運命プランというのは、遺伝子という、たったひとつの物差し を規定することで。
「他人を無くしてしまう思想」なのかなと。
価値観統一プラン。

「ならば仕方がない。次会う時は俺がお前を撃つ」「なら、僕は君を撃つ」

『なら』

思うことが違うならば。それに耐えられるか?それを許せるか?
「お二人とも、敵と戦ったのでしょう?」

タリアを望んだデュランダルと、子供を望んだタリア。
婚姻統制の相手を選ばなかったラクス。

自分の望む行動を、相手がしてくれなかったら。夢が、望みが違ったら。違っても。

「守りたかったんだろう?オーブを」
「なにかしたいと思った時になにもできなかったら、それが一番辛くない?」
「行け。キラ」
「ありがとう、アスラン」


「平和と幸福を求め続けるその裏で、世界はまたも必ずや新たなロゴスをうむでしょう」
「夢を見る、未来を望む、それは全ての命に与えられた生きていくための力です」
「俺たちは皆、この世界の結果の子だ」
「でもそれってナチュラルの・・・と言うか、夢だったんじゃないの?みなの?だから、僕達は・・・」
「だから挑むのか?それが夢と望まれて叶えるために」
「貴方の夢は貴方のものです。それを歌ってください。自分の為に。夢を人に使われてはいけません」

自分以外のなにものにもなれない。変えられないものそれが自分。
「でも僕達はそれを知ってる。わかっていることも、変わっていけることも」
「それでも、守りたい世界があるんだ」

夢が人の生きる力。夢が人を苛み傷つける根源。
違うからこそ、自分という輪郭を知り、他人の存在を理解できる。
自分と違う誰かがいるからこそ、そこで幸せに出会える。
「だから出会えるのでしょう?人と、そして自分に」
「貴方を見つけて、私は幸せになりました」

人が人であることも、幸せも、そこにあると。

SEED PARTY 星空の集い PHASE-3 生コメンタリー覚書メモ

2012-12-02 18:16:15 | SEED DESTINY
生コメンタリーは最終話と星のはざまで

まずは監督からOPで一言。
キラとラクスのバックはストライクだったけれど、キスシーンにかえた。
アスランとカガリは戦っていて、キラとラクスはラブラブで、
天国と地獄みたいな対比にしたという監督。
「でもね、天国にいられるのは、隣で戦っている人がいるからですよ」と石田さん。
「いやキラだって戦っていますよ」と保志さん精いっぱいの反論。

ついで、ディアッカがプロヴィデンスにやられるシーン。
今彼のピンチ!!(ミリアリア的に)
「でも今の彼も考えるとよくここまで生き残ったよね」「途中危なかったよね」「私の彼になる人は死んじゃう運命なのかと」
「疫病神」「私がですか!?」「トールの時も、演技が変わっちゃうから、台本渡すまでは死ぬこと声優本にはしらせずに」
ついで、アスランにやられた次の回は、キラいなかったわけじゃないが、保志さんはこなかった。SEED皆勤賞はマリューさん。
「それは決まっていたんですか?」と石田さん。「ほら予告やってもらってるじゃん」と話がそれつつ、
ほらほらイザークのカッコイイところなんだから、と監督が本編に話を戻します。

「力だけが僕のすべてじゃない」
ほらいいセリフじゃないですか、なんで入っていなかったの?(A・選択肢になかったからです)
主人公側の主張は簡単、敵側に説得力持たせるのが大変、関さんは、この熱演で2,3日声がでなくなったらしい。

フレイのシーン
「ほら、ここで油断するから」「いつものキラなら第六感が働きそうだけど」
保志さんいじられつつも、
やはりここはいいシーンだと。
絵自体はもともと平井さんだったから(キラは大貫さんだったような・・・)
効果やサイズなど、一番気合入れて直した。

ここは、フレイの姿はキラには見えていない。
(保志さんは了解してたけれど、石田さんはそれには気付いていなかったみたい)
会話しているように見えるという部分には、そういうふうに見えるようにも作ったと。
「だって見えたら、キラ少し救われちゃうじゃん」「ここはフレイの救済シーンだから。キラには背負って生きていってもわらないと」
「キラを救うのはラクスですよ」(豊口さん)
曲もこのシーンの為につくった。尺もぴったりというか、曲があがってから、絵コンテをきったと。


なぜこのシーンが、名台詞の中にはいっていなかったのか。
リマスタで手をいれてフレイの印象直したけれど、手遅れだったとか、
キラファンが「それでも守りたい世界があるんだ」に集中した(一回目がやめてよでだったから余計に)とか、
フレイみたいに、すでに亡くなっているキャラのファンは、この手の公式のアンケに参加しないんじゃないかとか、
理由は色々ありそうだけど・・・男性キラファンが、フレイを許してない気がするイメージもな・・・。



次いで、石田さんから疑問が。
「わからないのはラクス。どういう教育を受けたらこういう人になるのかと」
監督いわく、さっきの(スペエディのシーン)を俺が選んだのは、ただキラとラクスのシーンだからというだからではなく、
2重3重に重要な意味がある・・・けれど、ここでは語らない。

予想できるレベルとしては、「僕はなんだったんだろう、生まれてきちゃいけなかったのかな」
という疑問に、かつてラクスもまた生きあたったことがあるのではないかと。
キラの場合は出生だけど、ラクスの場合は立場かな。
プラントの指導者(まだ評議会議長というシステム化される前)の娘として、
歌姫という、衆目を集める立場にあることから、
「皆で見る」立場ではなく「ひとりで見られる」視線を受けてきた彼女が、
自分とはなにか、というのを、コーディネイターだからとか、そういうカテゴリに由来せず、
自分とはなにか、を自分で探らなければいけない心理状態に、幼い時分に陥っていたのではないかと。
ヒントになったのは、身内ないし少なくとも、一人だとしても、大切な人とのつながりや存在、
貴方は世界のもので、貴方は世界の者の、その等価さと重さ。

貴方はひとりじゃないと貴方はひとりである、という双方を引き受けること。

どちらも悲しみと救いをそれぞれ両方抱えている。
自らの再構築という意味では、キラはラクスを後追いしてるし、
それをしなければならない客観的状況に、キラもまた置かれたということへの理解と追憶とか、
そういう場面かもしれない。
ラクスの境遇を知るにあたってヒントになる場面であることは事実らしい。

キラ対ラウ。
キラが結局、ラウに対してなんの反論もできない。最後にいったのは「それでも、僕は守りたい世界があるんだ」
それは反論にはなっていない。だけど、保志君の台詞も説得力はあった。
石田さん、人間は理屈で動くわけじゃなくて、感情で動くのも。
自分を正しいと思っている人間は危ない。
自分を疑っている人間は信用できる。ラウは誰より自分を疑っている。

アスランの突入。
「カガリは自分のいってこと守っている。「死なせないから」有言実行。だけど、アスランは守るっていったけれど、
カガリ守ったのはイザークだよね。
「いや、それは結果論ですよ。後からみて、言った通りになっていれば、確かにそれはいいけれど、
その時の気持ちをもっているかどうかですよ。」
「言い訳する男は嫌われるよ?」
「じゃあ、どうすればいいんですか!?」
「一言、ごめんねって」
「アスランはちょっとずれてるんだよね」
「でもそこがアスランのいいところ」(保志さん)
「ありがとう」
「でも僕アスランのこうゆう人間くさいところ好きですよ」
「キラは神になってしまいましたからね。違うステージにいってしまった」
「それはキラとフレイとなの、キラとラクスでなの?」
「キラとラクスですよ」

ここでの監督が、「え?それどういうこと?」ばりに反論したげなのを差し置いて、
保志さんと石田さんは意気投合といった感じ。
地味に、今回一番注目はここでしたね。
キラ役の保志さんと、もっとも作品を客観的に見てると思われる石田さんをしてこの理解。
運命リマスタで、この点、コメンタリーやツイッターでフォローいれてくれると期待しております。
正直、運命リマスターで最大注目監督仕事はここですよ。
アスランやシンの変化は興味な・・・(ごほごほ)


ただ、約束守れなかったアスランが、ひとことごめんねでいいんだよは同意。
ダーダネルスでアスランにいらっときたのは、
俺は何よりも、プラントを守りたいとか、オーブには賛同できないとか理由はなんだとしても、
カガリに対して守るっていった言葉は撤回ないし謝罪しろよって思ったんだよね、翻意ないし力不足に対して。
お前が悪いんだ、って嘯いてるからキラだって怒るんじゃないの?(オーブが今までとおりの国であってくれればとか、君のしなきゃいけないことはって、現状敵対に対して、相手にばかり条件を求めるのはつまりそううことかと)
「キラだって守りたいものの為に戦っただけだ、なのになんで殺されなきゃならないんだよ、それも友達のお前に」
「仕方がないって、みんなオーブとカガリが悪いって、そう言って君は撃つのか?今カガリが守ろうとしているものを」
キラとカガリの言いたいことはほぼ同じだと思う。自分自身のことについては、アスランへの負い目の意識が強いから。


さて、脱線した。
ジャネシス突入。
「これでアスランは父を超えられなくなりましたよ。自分が始末をつけるんだって意気込んでいって、間にあわない」
あれ、カガリがリフターもってこれば面白かったよね。

監督「なんかあれだよね、死んでほしくないときに死んじゃうよね」

キラ対ラウ「キラ反論を」「反応はしたけれど、反論はしていない」「ラウは黒幕的なキャラになりましたよね」「ラウのキャスティングは大変だった」「キラも。保志君も何回か呼ばれたよね」「自分はアスランも受けたけれど、アスランはアスランだけだった。じゃあ、逆はなかったんですね」


ラストシーン
「ここは宇宙をなおしているの。筆で書いてるから、傷がはいったり、ひっかいたりしちゃったりしてる」
「覚えてないかもしれないけれど、最初、キラが映るより際に、トリィが映っている。あと小道具でいうと、指環と、アスランでならカガリにもらった石。小道具はけっこう大事。だけど、運命になるとトリィやハロは使いづらくなる。
トリィはこの役割をするためにいたけれど、運命になるとただのペットになっちゃう」




星のはざまで。

「光が強すぎたせいで、全体的に画面がしらちゃけてたから、全体的に修正した。
細かいところだけれども、鍋が昔青かった。あと、テレビからLIVEの文字が消えてる。
「いや変なところ直してるんだけどね」「いやこだわりですよね」
「後ここの料理をなおしてるんだよね、質感とか、ニンジンがニンジンに見えなかったから、
平井さん、けっこう雑に描いててね。」
「あとここ変えちゃったんだけどね。イザークの服。そういうちまちましたことをやっております」
「なんで服変えたんですか?」
「だって次に繋がるじゃん」
「この流星も、はじめ赤く光って、あとはすっと消えるように。でも早くてわからない」
「ラクスが座っている椅子を書き足した。宙に浮いているみたいだったから」

アスランとキラのシーン。
(石田さん)「キラがダメージ受けてるところだよね」
(監督)「アスランもダメージ受けているんだけどね」
(石田さん)「キラほどじゃないですよ」「最初の椅子に座っているキラなんておじいちゃんみたいじゃないですか」
(監督)「老人と海って感じだったよね」

ここで監督がアスランの傷を強調するのは、アスランも傷ついているということを理解しておかないと、
運命のアスランのカガリへの苛立ちや、ザフト復帰がわからなくなるからかな。
カガリがフォローできなかったと。(ただ、これについては、一国の国家元首にそんなことを求める方が間違っている。アスランのほうで、自分のできることやりたいことを見定めるべきだとは思う)

各メンバー
「マリューの部屋、保志これわかる?」「え?」「俺の某作品のヒロインの部屋」
「サイの写真」「いや、決めたのは平井さんだけど」
「最後まで迷ったのは、このアスランとキラのシーン。アスラン、わざわざ前に回ってキラの肩抱くのがホモくさいって言われるんだよね。肩をポンとたたくでいいじゃん。でも今回直さなかった」
これはBDとオンエアと同じ。39話で頑張りすぎたの、最終話で帳尻があった。BDは一か月前に渡さなきゃならないから。

等々。
最後の挨拶感想は、はしょりますが、
今回、石田さんに前回の時ほどのするどさを感じなかったかな。
わりと見たままで判断してる感じとか(キラとフレイの会話が成立してないこととか、あと、キラの傷。
どちらがより傷ついているかはわからないけれど、自分の傷の在り処に無自覚と言う意味では、アスランの方が難しい状態だったかもなともと。アスランのプライドやら他罰意識と合わさった結果、運命の敵対に繋がっていく気も。
自分の傷に目を背けて、誰かを支えて自分も立とうとしたけれど、それができなかったと。
あと、やはり、保志さん石田さん共の、キラとラクス観だなぁ。
これは、監督の今後の言動に注目といったところで・・・。

SEED PARTY 星空の集い PHASE-3 出演者自選名場面メモ

2012-12-02 15:10:25 | SEED DESTINY
監督+声優陣3名で、各自名場面を選んでいたみたいです。
割と長く尺とってやっていました。

豊口さん49話、フレイ退艦から、ナタルとアズラエルのシーン。
「ナタルって今まで、クールで、AAでも、他のクルーと離れていて、憎まれ役って感じで、
でも最後の最後で男を・・・じゃないくて、女を見せたっていうか」
「うん、男前」
「おのシーンは外せないよね、名せりふの台詞2つも入ってるし」
ヘリオポリス組としては、艦長と服艦長のこのシーンは。

石田さん40話(暁の車版なので、ある意味スペエディ版)
「このシーン好きなんですよ」
「これめっちゃ好きなシーンなんですよ、この後のカガリの反応が」(保志さん)
「衝撃の写真」
「これねぇ、時間の関係もあってつまんでくれていますが、BDを購入したら、暁の車のかかるところから、全部見てください」
「当時言われたことは、ここでオーブと共に残る人がいるじゃないですか。残る人は老人ばかりなんですよ。こういう世界にしてしまった責任は我々がとろうって人ばかりなんです。ウズミさん偉いな、と思ったの。我が子を助けて、自分達は残って、でも」
(この場面は、なぜ未熟なカガリを残して、全員死んでしまったのか、とか、シン達の家族の話に繋がるのか、果たしてと思っていたら」
「ウズミの後ろにいる人達、そんなに老けてないんだよね」
というのがオチでした。
わりと保志さんは、兄弟判明ってこともあって、カガリ側を注目してる感じでしたが、
石田さんはウズミさん好きみたいですね。後の生コメンタリで、わが父ながら、指導者としてはウズミに劣るとも言ってましたし。
豊口さん、石田さんは、どちらかといえば、大人の自らの責任を引き受けた上での死に様を評価。
対して、続く、保志さん、監督は、これから生きていく上での関係の再構築、始まりを選択。

保志さん38話から39話「アスランとキラの共闘シーン」
「いやあ、カッコイイですね・・・・・・・アスランがですよ!?(自画自賛してると思われたらしい)」

しかし映像後、衝撃の事実が。
「これ保志さんが選んだということですが、選んでいないと」
「うん僕選んでいない」
→保志さんは、オーディオコメンタリーの話数を選ぶよう頼まれたと思ったらしい。このあたりは、事務所とイベント主催者の間でなにか行き違いがあったのかどうかは不明。保志さんだけ、違ったニュアンスでアンケートがいっていたらしい。
いや監督の意向もあるでしょうし、さしおいてそんな。俺はなんの意向もだしてないよ。
とやりとりありつつ、「アスランとキラが絡むところ」とスタッフに投げたらここになったと。
ここを見ると、「ここだな」と思うけれど、暁の車のシーンを見ると、やっぱこっちだな、という感じらしい。


監督46話「キラとラクスのスペエディ追加シーン」(世界は貴方の者で、貴方もまた世界のもの)
これは本気で嬉しかったな。意外でもあったし。
ただ、誰も選ばないだろうから選んだんだけど、ラクスとのシーンは7位に入っていて、
だけどフレイとのシーンが入っていなかった。僕もあのシーンめっちゃ好きなんですよ。
と保志さんが続けたら、お前いい加減なことばかりいうなよ、アスランとの絡みがいいとか、暁の車のシーンがいいとか。
いや、ひとつに選べないですよ、10個くらい選ばせてほしいですよ。と。
ちなみに、ここはBDでは全部新規になっていると。
新規の方使えっていったのにこのイベントでは使われてないのが度々。
販売前の宣伝なのに、これじゃ意味がない、やる気あるのか、と少々御冠。
このシーンの意味は、後ほどもう一度言及されることに。
監督的には、新規見せて宣伝+監督的には、フレイとのシーン他、4クールの他のシーンに比べてキャッチャーじゃないからという思惑的な部分もあったようでもありつつも、
とにかくも、監督選んでくれてありがとうございます!!


続いて、10分間の休憩です。