突然ですが、エジプト関連情報(ひとりごと?) 追加です。
今日、エジプト ルクソールの王家の谷で、
ツタンカーメン王のミイラが棺から出されましたね。
今後、湿温度調整の効く展示ケースに入れて王墓内に置かれるんだとか。
有名すぎるファラオ。 皆さん、興味をもって色んな感想をもたれたでしょうね。
本来の姿で自然にまかせ、朽ち果てさせた方がいい、
という意見もあるかもしれません。(ちょっと過激かな…)
でも、重要な遺跡や遺物そのものを守るために博物館に移したり、
維持・保存資金調達の為、それらを観光客に公開して入場料を得たり、
そうやって後世の手を介入することは、ある程度必要だと私は思います。
私自身、その恩恵を受け、博物館で感激した一人ですから。
でも、今回のツタンカーメンの件に寄せて、
ともぶたはちょっと複雑な心境になりました

既に考古学博物館に集められた王たちのミイラを見て感じたことですが、
麻の布や黄金のマスクや装飾品、幾重もの棺やケースで包まれていたのに、
まさか丸裸のミイラにまで剥がれて人の目の元に展示されるだなんて、
思ってもみなかったでしょう。 保存・維持の為、とは言え…。
(そもそも古の王への畏怖を唱えて、ミイラ展示に反対する人々もいますし。)
しっかり別料金(100エジプトポンド)を払って見学した自分が言うのも何ですが、
警備員に顔の真上にあたるケースに肘をつかれてボーっとされたり、
頭上に別の王(ミイラ)の足がある空間効率重視のケース配置だなんて、
細かいことかもしれませんが、それもちょっと気の毒に思いました。
特にツタンカーメンは、黄金のマスクや沢山の装飾品が完全体で発見されたのに、
その殆どが考古学博物館に運び出されて展示物となり、
王墓内に残っているのは、壁に描かれたレリーフと元々4重の棺の2つのみ。
その中にミイラが置かれているわけです。
でもそれは、共通券で3つ選んで入場できる他の王墓(ミイラは博物館)と別格扱いで
別途入場料を獲得するための手段に過ぎないような…。
(バチあたりなともぶたは、すぐ目の前にツタンカーメン(のミイラ)がいることに
全然気づかなかったわけですが…


博物館には、ツタンカーメンの王妃アンケセナーメンが
18歳で早逝した夫の棺の上に自ら手向けたと言われる花束も
特に何の説明をされることなく、目立たないところにただ展示されていました。
分かっているなら、せめてミイラと花束は同じところに置いてあげて欲しい、
そう思うのは、ちょっと感傷的すぎるかしら.........
でも、維持・保存、その為の資金集めの一方で、
同じ人間として、考えうる範囲で死者への配慮をできないものか…。
本来眠っていた場所とはいえ、カラッポになったお墓でひとり残され、
そしてこれから多くの人の目でその姿を見られ続けることになるツタンカーメンに
そんな思いを寄せたともぶたでした。