ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

アップは老ける?

2014-12-11 17:18:25 | 着物・古布

 

トップは22歳の時。耳隠し…タイプのアップですね。サザエヘアと呼んでおりました。

ちなみにこれより2年前の写真。眉も整えていない「きにしない子」でしたっけ。

新日本髪、もうできませんねぇ…。

 

          

 

 

さて実は…この1年少し、白髪を染めてきませんでした。

やっている方はお分かりと思いますが、1か月染めないと、根元の白いのが1センチ以上伸びます。

私は伸びるのが早いので、ついつい「ま、今日は早く寝よ」とか「明日染めるかな」とか…

そうこうするうち、前から見えるところは、ついにほとんど染めてない状態になりました。

ここまで来たら、いっそ紫にでもするかぁ…と思ったのですが、

これで紫にして、更にそれが色落ちして白と紫のダンダラになったら…

結婚式の引き出物用風呂敷みたいになりますがな…。

しかたござんせん、久しぶりに染めることといたしましょう。

 

で、アップは老けるか…というお話ですが「老ける」というから、いかんのです。

つまりは…同じひとなのに、アップは年上に見えるか…ですね。

見えると思います。実践編。

二枚の写真、同じ着物です。実は同じ年…。

 

 

 

まぁ落ち着きが出た…なぁんて都合のいい言い方もありますが、

髪を上げるとどうしても、イメージ的に年取る感じですね。

おでこを出すか出さないか、カールがあるかないか…それだけでもいろいろ違ってきますが。

 

私は、介護に時間を取られるようになってから「定期的に美容院へ」ということが

できなくなりましたので、自分でできる範囲…になっています。

パーマも20年くらいかけていませんし、カットはここ10年くらいは、ただ伸びた分を切るだけなので、

自分でやっています。そうなると…着物のときどうするか…まぁいろいろと。

一番お手軽は、ネットつきバレッタ。そのほかだと、編んで丸くするとか、

夜会巻き用櫛なんてのを使ったり、あれこれ簡単小道具を使って、束髪っぽいのとか、

適当にあげています。礼装ということがほとんどありませんし、

母の喪服の時は、場合が場合なので、ひっつめてバレッタですませました。

なので、あまり髪で苦労することはないのですが、最近はカタチではなく「薄くなった」とか

「コシがなくなった」とか「ハリがなくなった」とか、髪質自体の問題で…

あぁいずれ「イブフワト」のおせわになるのかしらん。

 

ともあれ、少しでもおしゃれは忘れたくないので、どんなアップなら似合うかなぁ…です。

元々髪型は、顔の形にあわせて…と言われます。

顔は、いろいろ言い方もありますが、だいたい「丸顔」「面長(たまご型)」「四角型」「逆三角型」…

四角というのはいわゆる「エラが張っている」と言われる形、

逆三角と合わさると「ベース型」なんて言い方もあります。

顔のカタチや寸法というのは、当然個人差があるわけですが、それは頭がい骨のカタチと、

その上にのってる筋肉や脂肪によってできる違いですね。

そして、どの顔型でも「ひし形におさまるように」髪型を決めると、バランスがいいと…。

一概には言えないと思いますが、まぁ基本的に…でしょうか。

 

ヘアスタイルは、今や「まとめる」ことより、カットやカールでいろいろな形にすることが主流です。

仕事の都合で、後ろでまとめたりすることはあっても、プライベートはほんとに自由ですね。

それに慣れてしまうと、まとめ髪は、どうも「ジミ」な印象になりますよね。

ましてカールがかかってないと、よく言えば「まじめ」、悪く言うと「ダサイ」?

ポニーテールといえば聞こえはいいですが、私がやると「佐々木小次郎」…。

ともあれ、着物を着るには、ショート以外では背中にバサッというのは、

あんまり…ですね。それは、まず衿足がみられないことと、髪で着物が汚れる…ですね。

もちろん、きれいに洗っていても、です。もちろん「かわいらしい御嬢さん」なら、なんでもOKだったりしますが。          

   

ほんの150年前、日本の女性は髪を結っていました。

その前には結わずに「垂髪」であった時期が長くあります。平安から安土桃山あたりまで。

垂髪のころは、着物も衿を抜かずに来ていましたが、様々な変遷があって、

江戸時代には、大きな髷をゆうことで、着物も大きく衿を抜く形になりました。

それでも、衿はよごれるからと、掛け衿をかけ、黒繻子の衿を付けたりしたわけです。

 

明治維新で発令された断髪令は、主に男性の意味だったわけですが、

女性もまだまだ結うことにこだわりを持っていましたから、やっと髪を切り始めたのは大正に入ってから。

後ろにおおきくタボがでなくなり、また帯幅が変わるなどの着方の変化から、

昔ほどには衿を抜かなくなりましたが、それでも、女性の着物は洋服のように首には添いません。

「衿足」というチャーム・ポイントは、ずっと変わらないのです。

 

やがてパーマが始まると、耳隠しだのなんだのという髪型がはやりだしました。

「着物にカール」というのは、まさしく「異文化交流」だったわけですが、

着物という形からすると、どうしても「衿足」に「髪」はないほうがいい…なので、

外国のようなカールのロングヘアを肩先にばさりと広げる…というのは、

着物には合わないもの…になり、着物はアップ…になったのでしょうね。

大正時代の髪型です。やっぱり着物は衿足が見えるのがポイントですねぇ。

 

        

 

とりあえず「アップ」というものですが、私のちょっと前の写真で、

思いきり「お遊び」してみました。

 

元の写真はこちらです。これが一番正面顔でしたので。

これは、ただ後ろでひっつめ、ネットのついたバレッタに飾り…のもの。

髪はまるめてネットの中に入れました。黒く見えているのは「髪」のようなねじった飾りです。

これはつまり、髷を下の方にまとめた感じ…です。

基本形「A」とします。息子の学校の卒業式の時です。

 

             

             

 

飾りを取るとこんな感じ。後ろは前から見えない小さなお団子です。 

肌色に塗ったら「スキン・ヘッド」ですがな。顔の輪郭も頭がい骨の輪郭もむき出し?

下が留袖だったりすると、ちと貧弱ですよね。

            

            

 

さぁやってみましょう。あ、ただのお絵かきですので、遠近感なく平坦です。少し離れて見てください。

私は丸顔です。造作はどちらかというと幼稚な顔立ち、おでこはせまく、

このころはまだ無駄肉なくてアゴはかろうじて一重。エラはすこしだけ張ってるほうと思います。

 

同じアップでも、昔風にてっぺんにあれこれふくらみなどのせると…

よくあるタイプ、まんま「オバサン」で実に当たり前な印象。可もナシ不可もナシ…でしょうか。

せめて後ろは大きな飾り櫛でもほしいですね。しかし…ダサイ…。

            

            

 

もっと古くして束髪だと…少しヤワらいだ印象になりますかね。

私の場合、アップは上に盛り上げるより、横に張らしたほうがいいかなと思うのです。

本当は丸に丸…で、よけい幼稚な印象かもですが。

            D

            

 

ほんとはこうしたかった、つまり私の顔の形とイメージなら、これで少し

落ち着きも出るし、でも老けすぎないんじゃないかな…がこれ。

私の場合、前から見たときに、耳から下に少し髪が見えるのがベスト、と自分では思っています。

黄色は鼈甲の飾り櫛のつもり。礼装なら、もう少しトップは高くても…かな。

            

            

 

アップだって、いまどきのクリクリなら作り方でこーなる…(ヤメテ・コールが聞こえたような)

            

            

 

いっそおかっぱで・・・あ、誰か倒れた?

            

            

 

アップだっていろんなアップがあります。

私の場合丸顔なので、着物に合うとされる面長にするには、Dのおかっぱのように、

顔の両脇を隠すのがいいのですが、これやるとうっとおしい…(経験済み)。

最近、成人式のヘアなどで、アップにしても、ほほの横にたっぷりとロールした髪を

さげているのを見かけます。あれは、アップにするとどうしても、耳から下あたりの

顔の輪郭がむき出しになるので、それを隠しているのですよね。

流行りの「小顔」に見せたい…なのでしょう。

でも、着物にはなんとなくうっとおしくて「スッキリ感」がない…と思っています。

着物では、耳から下は、できるだけ何もないほうが、胸元がきれいに見えます。

まぁこの年ではFはありえませんからいいのですが…。

 

アップにするということは、単純に「衿足」に髪がかからないということで、そこから上は自由なわけです。

私は前髪を切っていませんので、オールバックにするか、どちらかで分け目をつけて、

ひさしを出すしかないのですが、おでこ狭いので「ひさし髪」がにあいません。

やるなら「横溝正史の世界」みたいな上にたかくつきでる「デカいひさし」です。

おぉそういえば、こんなおバカ画像もありましたっけ。これは「二百三高地」と言われた髪型です。

究極の「束髪」…。あ、また誰か倒れました?

 

        

 

 

江戸の昔は、自分で髪が結えて一人前、と言われたそうです。

日本髪は、まず髪を梳いたら「パーツ」にしっかりわけるところから始まります。

前髪、両鬢、たぼ、髷部分…そのパーツをそれぞれ油をつけてカタチを作っていくわけですが、

きちんと結うなら、さまざまな道具や隠しパーツがいります。

髪質や量、年齢によっても、あんこいれなきゃならないとか、根を落ち着かせるのに、

「台」をいれるとか…そうなるとやはり髪結いさんのお世話になるわけで…。

今の時代でも、フォーマルな装いのときの髪はやはり「美容院」、

普段は自分…なので、あれこれ「やってみる」ことですね。

さて、まずは…染めなきゃ…結んだ先からだけ黒いので、パンダのおしり状態です。 

あ、倒れたかた、だいじょぶでした?


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4 コメント

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Unknown (陽花)
2014-12-11 20:38:05
髪型で随分雰囲気が変わりますね。
私は面長だと思いますがEの髪型が
好きです。
白髪染めはいっつも一日延ばしに
なっています。
とんぼ様のように長い髪だと染めるのも
大変でしょうね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2014-12-13 13:35:35
陽花様

似合ってるつもりが…もありますが、
自分が気に入っていればいいと…。

染めるのはほんとにおおごとになります。
染めてるときに、髪がばさっと垂れたりして、
あちこちシミがつくし…。
返信する
Unknown ()
2014-12-17 00:20:28
倒れませんでしたが
吹きました・・・ごめんなさい。

私は前髪を少々染めるだけでしたので
仕事を辞めた時点で 完全に止めました。

今は早く真っ白になる事を夢見ています!

中学から出産までの間は髪は長かったので
学生時代は ポニーテール・三つ編み
か 引き詰め髪の下の方に団子。 

会社では 引き詰め髪の下団子 という色気なしの
ずっと おばさん でした
おでこの両脇の髪の毛 薄くなってます
返信する
Unknown (とんぼ)
2014-12-17 00:24:17
惠様

吹いていただけましたか。

私白髪になるのが早かったので、
染めるのも早かったのですが、
短かったら途中でやめたと思います。
長いと生え際だけってヘンなんですよ。
今、前から見えるところは全部白いのですが、
こうなってみて気が付いた「ボケガオ」…。
なんかメリハリのない状態です。
やっぱり、もう少し染めていようかな、です。
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