アメリカにもアーム式の投手がいる。
これについては何度か書いた。ここにあるイラストのうち、上がアーム式で、下が普通のアメリカン投法。Jobe一派が上の投法をもっぱら考察の対象にしていたのに対して、動作解析法のFeltnerらは下だから、ここでは上をJobe型、下をFeltner型と呼ぶことにしよう。
両型の違いは、三頭筋(肘伸展トルク)に現れる。Jobe型についてはこちら、Feltner型についてはWerner論文のグラフでわかる。
Jobe型には、コーファックス、サットン、バレンズエラ、マダックスらがいる。Jobeがアーム式に抵抗がなかった、あるいはこれを積極的に取り上げたのは、かれがドジャースの顧問をしていたからではないか、と書いた。マダックスを除いてほかの3人はドジャースのエースで、ガーランドもドジャースのユニフォームを着ている。早稲田の有原がドラフト指名されたときに、投げ方からハーシュハイザーを思い浮かべ、ドジャースのJobe型エースで肝心なのをひとり忘れていたことに気づいたのだった。