コズミックファンタジーは、確か第3作まで作られたPCエンジン用RPGです。
私はゲームの発売当初は、PCエンジンを持っていなかったんですが、もう、欲しくてしょうがなかったんですよ。
と、いうのも、当時、シティボーイズの大竹まことさんが司会をされてた、PCエンジンを紹介するテレビ番組が放送されていて、その中でコズミックファンタジーが紹介されてたんです。
綺麗な絵が、動いて、しゃべって、しかもRPG!(当時はRPGにイベント専用グラフィックや、ムービーが付くことは極めてマレだったんです)
ゲーム雑誌を買ってきては、しばらくの間、紹介記事をこれでもかと読みふけったものでした。
数年後、すでにPCエンジンを購入していた私は、中古屋でコズミックファンタジーを見つけ、とりあえず遊んでみたんです(そのとき、既にコズミックファンタジー2はプレー済みでした)。
もう、何と言いますか、ローディングが凄まじいんですよ。
ことあるごとに読み込んで、しかも長い!とてつもなく長いんです。
ローディングの長さが特徴のPCエンジンCD-ROM専用ゲームの中でも、おそらく突出した長大ローディングを誇るコズミックファンタジーが、それでもプレーヤーの支持を得て、同機種を代表するタイトルの一つとして、その後も続編を世に送り出すことができたのは、日本ゲーム界のその後を象徴する方向性を、大いに顕現したことが最大の要因だったんだろうと思うんです。
つまり、漫画とアニメとの、より効果的な融合を果たそうという先駆けでもあったんです。
まぁ、いまにして思うと、なんて短絡的なんだ! とか、思ったりもするんです(容量の大きいアニメ絵の読み込みが、ローディングを長くした理由の一つであることは間違い無いですし)。
でも、「時代」、というのも確かにありまして、CD-ROMの登場によって、無限といっても良いほどに広がったゲーム制作の可能性が、未知の領域の開拓にではなく、既存の価値観の踏襲に走ったとしても、それを疑問に思う人はマレだったんです。
すでに、日本特有の一大文化としてその成熟を遂げつつあった、漫画・アニメの、その世界観に、より直感的に感情移入できるゲームの進化に期待するのは、とっても自然な事だったんですね。
まぁ、いずれにしても、私自身も、時代の潮流に大いに翻弄された1人ではありますが、それでも楽しかったんですよ。
何と言っても、PCエンジンCD-ROMの登場は、その後のプレイステーションの登場に匹敵するほどのインパクトと可能性を、世のゲームファンに知らしめたんですから。