快読日記

日々の読書記録

「ぼんやり生きてはもったいない」岸本葉子

2009年02月18日 | エッセイ・自叙伝・手記・紀行
《2/5読了 中公文庫 2008年刊(2006年に中央公論新社から刊行された単行本を文庫化) 【日本のエッセイ】 きしもと・ようこ(1961~)》


岸本さんのやっぱりきまじめなこのエッセイを、
ふとんの中でゴロゴロしつつ読了。
毎日グダグタして、嫌なことはほとんどせず、のほほ~んと生きているわたしは、いつか痛い目に遭うことでしょう。
岸本さんはその対極にいる"きちんとした堅気の人"。
実に眩しいです。
あまりにも自分とかけ離れているので、ついつい追っかけて読んでしまいます。
そして「ぼんやり生きてる自分」を省みて打ちのめされ、その快感に酔い痴れるのです。
読んでる束の間はなんだか背筋が伸びて、心なしか視界も明るいかんじ。

でも最後の最後に来て、「この本、ハードカバーで出た時に読んだわ~」と気付くに至り、
自分がどんだけぼんやり生きているかを思い知ったのでした。