性(さが)と欲を考えてみた。このふたつを考えてみると、全てのことが理解できるようだ。ロシアのウクライナ侵攻を含めて戦争や事件、不祥事などのことである。人類は有史以来、民族間の争いや領土の奪い合いが絶えなかった。
そして今も、世界のどこかで続いている。コロナの補助金詐欺や政治家などの不祥事もすべて金銭欲などの欲が、その原因となっているのではないだろうか。
欲にはいろいろあり、人間の5大欲求については、①生理的欲求、②安全の欲求、③社会的欲求、④承認の欲求、➄自己実現の欲求がある。この欲求は、上になるほど高次元の欲求となる。
1.食べたい、飲みたい、眠りたい等の根源的な欲求
2.安全な環境にいたい、経済的に安定していたいなどの欲求
3.家族・集団をつくり、どこかに所属しているという満足感を得たいという欲求
4.自分が集団から存在価値を認めてもらい尊重されたいという欲求
5.自分の持つ能力や可能性を 最大限に発揮したいという欲求
資本主義にしても共産主義にしても、この欲求が基本にあり成り立っている。30年前に出版されたガルブレイスとメンシコフ共著“資本主義.共産主義、そして共存”の本には、資本主義と共産主義の違い、核・原発の脅威、貧富の拡大などが書かれていた。
この本を読んで思ったことは、新型コロナ禍により人々の格差が拡大する中で、資本主義の限界などを指摘したカール・マルクスが、最近、あらためて脚光を浴び、50~100年も経つとお互いが良いところを取り入れているらしい。確かに、資本主義国では福祉に、共産主義国では市場経済に注力している。
IMFによれば、今年度の世界経済のGDPは昨年度よりマイナス予想となり、中国をはじめ世界の景気悪化が懸念されている。日本にも様々な影響がでるのは必至で、新型コロナ禍を機に、全ての価値観が変わるかもしれない。
なお、2021年の一人当たりの名目GDPは、1位ルクセンブルク、2位アイルランド、3位スイス、4位ノルウェー、5位シンガポール、6位アイスランド、7位アメリカ、8位カタール、9位デンマーク、10位オーストラリアとなっている。
世界はこの2年半あまりコロナに振り回されているが、新型コロナは変異した形で再来する予想もあるので油断大敵である。ただ、地球環境を破壊してきたのは「人間」だけであり、米中の対立をはじめ国々の対立ではなく、「共生社会」の実現を図ってもらいたいものである。
「十勝の活性化を考える会」会員
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