カラー・カーンが亡くなった。
東大宮のハードオフに。
キューバンボーイズを。
大宮に移動してユニオンに。
思ったより安くて、10%オフなので今年最後の盤として。
キラー・カーンは、僕にとってMR.TやBIZ MARKIEと同様にアイドル。
ジャイアント馬場やアントニオ猪木が亡くなった時はびっくりしたし、寂しい気持ちになった。
プロレスが好きで大勢のプロレスラーを観てきたが、日本人メジャーリーガーとしてニューヨークマジソンスクエアガーデンのメインを張ったのは、ジャイアント馬場とカンちゃんくらいなもの。
学生時代、西武池袋線南長崎に住んでいて、時々新宿線に乗ると、中井駅にカンちゃんのスナックの看板をよく見かけたもの。
東京勤務時代は新宿に移った店によく行った。気さくなカンちゃんは偉ぶりもせず、WWF時代の話を聞かせてくれた。
プロレス好きの友人を誘っては飲みに行った。
今、宇都宮で注目のゆいの杜地区がまだ空き地だった頃、分譲地プロモーションのコンペに勝ち抜き、同時に予想を遥かに超える結果を出し、複数年契約。
須永辰緒さんや市橋有里さんを起用したタブロイド紙を発行したりやりたい放題。
さらに、プロモーションの一環として、その地区にある老人ホームをカンちゃんと慰問することに。
カンちゃんは演歌歌手としても活動していた。お店で飲んでいる時に、無償でいいから年寄りに自分の歌を聞かせたいと慰問先を相談されていた。無償は失礼なのでキチンでギャラをお支払いすることで実現に。
慰問数日前に東日本大震災が発生。
ゆいの杜地区も被災し、近隣の工場では死人も出た。当然、老人ホームも被災し慰問どころではなかった。
震災の翌日、カンちゃんから携帯に電話があり、予定通りに行くという。流石に受け入れ体制もままならない状況なので、泣く泣くキャンセルすることに。
ちなみに、タツオさんの紙面は震災当日だった。
それからも何度かお店に飲みに行き、会社の後輩の結婚披露宴の余興を頼まれ、恒例の裸芸も流石に見せられる身体では無くなったので、シークレットでカンちゃん演歌ショーを企画。打診するとふたつ返事でOK。出演料を協賛金を半ばカツアゲに近いカタチでかき集める。
宇都宮駅で待ち合わせして、ホテル会場に。
シークレットなのでみんなに見られないように隠す。
デカいので目立って目立ってしょうがないので、個室に押し込める。
出番までは僕がキラー・カーンをひとりじめ。
入場曲『蒙古の殺し屋』収録のLPにサインをもらい、お皿にもサインをもらう。
昔、神田の古本屋で買ったカンちゃんが出場したマジソンスクエアガーデンのWWFプログラムにもサインをいただいた。それは談志師匠のお皿サイン同様に我が家の家宝。
当然、談志師匠同様にお皿サインもいただく。
余興でいきなり2人で登場したもんだから、会場は割れんばかりの声援。僕が『親が子を殺め、子が親を殺める荒んだ世の中にとって、今、必要なものは演歌だと思います。本日は皆さんの心に染み入る歌を届けたいと思います。ご紹介します。ミスター・キラー・カーン!』と紹介。今で鮮明に覚えている。
カンちゃんと僕より親しい人は大勢いると思うが、勝手に親しい知人だと思い込んでいた。
中々お店に行けなくなっていたら、こんなに早くお星様になってしまうなんて。
南無。
あっちでアンドレと一杯やって下さい。
僕も死ぬまでカンちゃんの携帯番号は消さないでおこう。
で、大晦日なので、実家とかみさんちに年の瀬の挨拶。
その足で大宮に。
途中の東大宮で下車し、おばさんちにおつかい。
いとこは元ワックワックリズムバンドのドラマー。
いとこのお姉さん夫婦と談笑。
2階にあったもらえるレコードは全部二束三文で処分…
ブリティッシュな、ロックな、和ロックも全部二足三文。
故に俺なんかにも分け前があるんだなぁと。
お使いを終えてレコード掘り
東大宮のハードオフに。
レコード屋より安い値付け。
100円王子はジャンクに。
キューバンボーイズを。
一枚だけ抜いてトイレ借りて退散。
大宮に移動してユニオンに。
大晦日は10%オフ。
何枚か欲しいレコードを小脇に抱えたが…
思ったより安くて、10%オフなので今年最後の盤として。
死ぬ死ねブルース
ダラダラ生きてるんだら
死ね
その通り!
今年最後にふさわしい
ひと皿。
酔いお年を!