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フロリダ半島日記ーハリケーンと共和党大会

2012-08-27 16:14:51 | 日記
 熱帯性低気圧“アイザック”がカリブ海で発生し、フロリダ半島の近くに接近しています。キューバを通過して、暖かいメキシコ湾に入れば、すぐハリケーンになるでしょう。日本でも過去にない大型台風“15号”が沖縄や九州を暴雨風に巻き込むというニュースが入っています。いつも不思議に思うことは、何故、台風は番号でハリケーンは人の名前で呼ぶのか?ということです。実は、戦後、日本でも一時、台風を女性の名前で呼んでいたのです。昭和22年に有名なカスリーン台風というのがありました。当然、当時の日本人にはなじめない名称でした。そのころの中部日本新聞にはこのような記事があります。“台風になぜ女の名をつけるかについて極東海軍司令部一関係者は「台風はとても予測しがたいから」だと語っている。問題のカサリン台風は最も神経質なもので マリアナ群島で発生してから曲がったり速くなったり遅くなったり移動するにつれて無線電信係を追いかけごっこで夢中にしてしまった” 女性名を使う理由として、“予測しがたい”、“追いかけごっこで夢中”など、女性の性質を重ね合わせたためらしいのです。 その後、台風は番号になったのですが、アメリカでは、1978年ごろから、フェミニズムの運動などの影響でハリケーンは女性だけではなく男性の名前も使われるようになりました。今回の熱帯性低気圧の“アイザック”はIsaacのことで旧約聖書のアブラハムの息子イサクの英語読みです。それにしても、ハリケーンは台風より強烈であるという印象があるようです。それは、発生した熱帯性低気圧が64ノット(約33メートル毎秒)以上になった時にハリケーンになります。この場合は、ハリケーンの中の一番弱いカテゴリー<1>に値するのですが、これは台風ではすでに強いカテゴリーなのです。だから台風で一番強いのは風速105ノットですが、これはハリケーンでは5段階の<3>番目の強さなのです。ただ問題は、一般的にハリケーンは勢力を保ったまま速い速度でアメリカ本土に上陸するようです。更に、その範囲も広いようです。さて今回の熱帯性低気圧“アイザック”の到来と共に問題になっているのが共和党全国大会です。この大会は27日の月曜日から4日間、フロリダ半島のメキシコ湾に面したタンパで行われるからです。一応、この“アイザック”は西のほうに方向を向けてタンパに直撃はしないようです。ところが、この方角に進むと確実にハリケーンとなってメキシコ湾を北上して、ルイジアナ州そしてアラバマ州を襲うことになります。ここでアメリカ人は7年前のことを思い出すのです。ちょうど現在と同じ時期にハリケーン“カトリーナ”が、“アイザック”と同じ進路をとってルイジアナ州やミシシッピー州に悪夢のような被害をもたらしたのです。死者は2000人以上。このハリケーンは強さのランクが<5>段階めという強烈さでした。このことを思い出した南部の共和党の政治家たちの中には共和党大会の演説をする予定の人たちも急遽、現地に戻る人も出始めました。このタンパの共和党大会は党関係者が5万から6万人集まるといわれています。この大会で共和党のロムニー前マサチューセッツ州知事が正式に大統領候補に指名される予定です。ところで9月3日から9日にはノースカロライナ州のシャーロットで民主党の全国大会が開催されます。再選をねらう民主党のオバマ大統領を現在ロムニー氏は激しく追い越そうとしています。昨夜のCNNでもロムニー氏は自伝のような放送をして、いかに自分が家庭を大事にしてきたかを強調していました。アン夫人は難病の多発性硬化症ですが、この大会でスピーチをするようです。更に勝敗を握るのがスパニック票です。ここフロリダは近年、驚くほど中南米のヒスパニック人口が激増しているのです。それにしても、最近のアメリカ大統領の選挙を見ているとアメリカの主流が変わってきたと感じます。昔は、ワスプ。WASP(White Anglo-Saxon Protestant)つまり、アングロ。サクソン系の白人のプロテスタント(新教徒)が米国社会を占めていたのですが、まずカトリックのケネディーが大統領になりました。そしてオバマ大統領、更にモルモン教徒のロムニー氏は大統領になるかどうかはわかりませんが、このこともまさしく政界のハリケーンです。共和党ではティー。パーティーやキリスト教右派が保守勢力を作っています。この勢力をモルモン教徒のロムニー氏がどのようにして説得して共和党の大統領候補になるかが注目されました。そこで苦肉の策が副大統領にポール。ライアンという人物を担ぎ上げたのです。彼はティーパーティーやキリスト教右派から絶大な支持を得ているといわれます。それにしても、タンパという都市は古い昔の港町が徐々に大都市になったところです。普通、ここを訪れると町並みが込み入って堂々巡りをすることが多いのです。ハリケーンの襲来とともに更に道路の浸水や交通渋滞や道路封鎖やと共和党の大会参加者たちは無事、会場に入れるかが懸念されるのです。