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フロリダ半島日記ー映画ウォーリー(WALL_E)とオカラの森

2012-08-20 21:53:45 | 日記
2日間、所用でオカラへ滞在しました。オカラは自然の森があるところです。
普通、私たちは森と聞くと、高い山に多くの木々や植物が茂っている所と思いがちです。特に日本などは富士山を始め槍ヶ岳、御嶽山など3000メートル以上の山々が連なっています。そういうところにある森を連想します。しかしこのフロリダ半島で最高の山はたったの海抜95メートルのシュガーローフ山なのです。だからこのオカラの自然の森とはサンド。パインという低木の松を主体とした潅木の森林です。そこには600以上の湖があります。ただこの森は広大
で,1572.12 km2
この広さと日本の県の広さを比べてみてください。香川県、1,876.53 km2。大阪府、1,898.47 km2。東京都2,187.65 km2
オカラの名前の由来は、昔このあたりに住んでいたティムクア(Timucuan)。インディアンの“美しい土地”または“大きなハンモック”からくるようです。オカラの森が国立自然公園に指定されたのは、1908年です。ミシシッピー川以南では最古の自然公園であり、またアメリカ大陸では最南端の自然森です。
黒熊、アリゲーター(ワニ)、鹿、いのしし、オオカミに似たコヨーテ、狐、オオヤマネコのボブキャットなどが生息しています。この森には多くの絶滅の危機にある生物や動物がいます。ほとんど足のない蛇のようなトカゲなどです。以前私はこの森の湖のほとりで金色のリスを見かけたことがありました。これはアルバイノまたはアルビノといって突然変異のようでした。珍しいのか観光客らしい婦人が、歓声を上げながら、懸命に写真を撮っていました。オカラで特に有名なのがシルバー。スプリングという自噴です。自噴とは自然に地表に湧き出る泉のことです。1870年ごろから、この綺麗な湧き出る水の川や湖の川底を見る観光が盛んになりました。ガラスを船底に張った船で川底を見るのです。ショーンコネリーだったかあの“007”の映画で海底での戦うシーンがありました。実はこれはこのシルバー。スプリングで撮影されたもののようです。ターザンの映画もそうです。また“子鹿物語”(The Yearling)はオカラ森を舞台にして撮影されたのです。
さてこのような心温まる美しい自然の森を堪能して、夜はある宿泊所に泊まりました。そこにテレビがあって“ウォーリー”(WALL_E)が放映されていました。この映画は2008年に公開された有名な映画でしたが、私はほとんど見ていなかったのです。コンピューターグラフィックスのアニメーション映画です。日本でもヒットしたといわれます。舞台は環境破壊が進みゴミだらけとなった地球です。人間はもう誰も住んでいません。皆、宇宙船で生活していて、骨のないぶくぶくに太った見苦しい姿で宇宙に住んでいるのです。地球上には一人のロボットが700年間、このゴミの山を積み上げる仕事をしているのです。これが主人公のウォーリー(WALL_E)です。その友達がハル(HAL)という小さなゴキブリです。ある時、巨大な宇宙船がやってきて美しいイヴ(EVE)というロボットが現れます。そしてウォーリー(WALL_E)はイヴ(EVE)に恋をするのです。ウォーリー(WALL_E)はある日、ゴミの中で小さな植物をひとつ見つけるのです。この小さな植物は大きな木に成長するのです。この植物こそが人類や地球を救う鍵を握る重要なものである、というメッセージがこめられているように感じました。
最初は無声のままで物語が展開し、チャップリンの映画を見ているような気持ちでした。しかし、製作はディズニー、特にピクサーが見事にロボットに表現や表情を演じさせて傑作となっています。しかし、あの昼の美しい木々の繁茂するオカラの自然も、人間たちが環境破壊を続ければ、この“ウォーリー”(WALL_E)の映画のような風景になってしまうのだろうと情けなく思いました。