消費生活アドバイザーが食品表示をわかりにくく解説するブログ

消費生活アドバイザーが、食品表示を、妄想や推測、人から聞いた噂などを交えて、わかりにくく解説していきます。

スナック菓子容器包装の悲哀。

2023-04-24 19:34:23 | 直接表示じゃないけれど
某円筒形容器入りスナック菓子の、価格と内容量を変えたけど、円筒のサイズは変更していない事件がありまして。
予めサイトで発表していたにも関わらず、「空気と箱を買わされてる」とか「優良誤認」みたいな批判が出ているようです。

「空気と箱を買わされてる」チップスター、内容量が容器の約半分…メーカーの複雑な事情(Business Journal)

上記記事からの引用でメーカー側の見解としては
「――コスト削減や消費資源削減の観点から、内容量に合わせてパッケージのサイズを変更したほうがよいのではないかという声もあるが。

ヤマザキビスケット 原材料価格やエネルギーコストの上昇に対して早急に対応するためには、パッケージサイズ変更までの対応に至りませんでした。お客様の声を真摯に受け止め、今後も製品施策の検討を進めてまいります。」

消費資源削減という話で言えば、確かに容器のサイズを小さくすればそれだけ紙の消費量が減るんでしょうけども。
そんな単純な問題じゃねえんじゃねえのかなって思うんですよね…。
どうせデザインも変えるんだし、資材切り替えることになるんでしょって言われたらそうなんですけども。
製造機器の都合上簡単に変えられないファクターがあるとか、そういうこともあるんですよねぇ…。
某メーカーに勤めていた頃に、「何かこの製品の形バランス悪いですよね、直径もう少し小さくすればいいのに」と言ったら、「径を変えるとなったら機械を全部入れ替えないといけなくなるから無理なんだよね…」と言われたことがありますが、メーカー側の人間もちょっと気にはなっていても色んな都合でなかなか難しいということはあるようです。
まあ上記スナックがそういう事情なのかは知らんけども。
現状他のメーカーでも短期間のうちに二度値上げした、みたいな話を見るに、設備とか変えてる場合じゃないんじゃないのかなぁと。

じゃあ、内容量変えずに値段だけ変えたら良いじゃない!ていう人もいると思うけど、値上げもしてるんだよなぁっていう…。
多分価格上昇だけだと一気に上げるには忍びないほど上がるから、値段を上げつつ内容量も減らしたんではないでしょうか。
一部の人は「値段が上がったって買うのに、こういうずるいことをされると購買欲が失せる」ようなことを言うこともありますけど、正直言って「本当に値段上がっても皆買うの??」と私は疑っている。
このブログで昔から散々言ってる気がするけど、自分なら値段が安いものを買ったりするから。
内容量あたりで換算することもあるけれど、一食で食べてしまうおやつ、となると単価もある程度考慮するようになる。
最近は子供が遠足で300円分のおやつを買うとかそういう時代ではないのかもしれないけれど。
皆が皆金持ちで一回に食べるおやつにいくらでも出してくれる訳じゃあないですからね。

個人的に一番悲しい変更は、中身をマイナーリニューアルして味が落ちる、という変更です。
例えば、原材料を安いものに変える、味のキモとなるような原材料を減らす、などの顧客が気づきにくいマイナーチェンジを繰り返すうちに製品がくっそ不味くなったケースが過去にありました。
「美味しくなってリニューアル!」(価格据え置き)と言うときの、えも言われぬ不安。
それに比べれば外装サイズ据え置きで内容量減らすなんて可愛い変更だと私は思います。

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