「重症筋無力症」と闘うオジサンの日記

福岡市内在住の50歳代の普通のオジサンです。重症筋無力症を発症して現在闘病中です。発症時~現在までを日記風に報告します。

(44) 怪しい医療系詐欺に会わない為に・・・・

2014-12-22 08:30:20 | 日記
退院後、2ヶ月も更新をおろそかにしていましたが、個人的に色々と自己啓発に励んで
おりました。^^;

前回の入院治療後、症状も無くなり、普通に日常生活を送る事ができるようになってます。
日課だった近所公園を歩きまわったり、週の半分の割合で区民プールにも通い、
趣味であるハイキングや、魚釣りも復活して楽しんだりしています。
免疫抑制剤を服用して、みるみる10Kg太った体も、ようやく元の体重に戻りつつ
あります。(むくみも感じなくなりました)

併せて、開いた時間を利用して、重症筋無力症を患った方々の体験談HPやブログ等を色々
参考がてら、読み漁っていたりもした次第です。で、その方々のほとんど(治療中の方は
除くと)の方は、きちんと標準治療(投薬や手術等)を受けて、皆さん無事寛解して、
日々過ごされておられる方々(私的には同胞とてもいうべきか)が殆どのようである。
中には、症状をコントロールしながら、エベレストへと登頂されたりされておられる
猛者もおられるようで、こういう方の生き様には非常に勇気を与えてもらえる次第。
反面、ネットで検索して見つけた代替療法を信じてしまって、独自の判断で「完治・克服」
を声高々に叫び、他の難病患者さんへ宣伝・勧誘を繰り広げて失笑・顰蹙を買ってしまって
おられる方もおられたり・・・とバラエティに飛んだHPやブログを拝見する事ができました。

このMGについては流石に難病とされているだけの事はあるようで、治療を受けた結果、その
特有の症状(目瞼下垂、四肢筋力の衰え、複視、硬音障害等)が感じられなくなった段階で、
安心して日々過ごしていたら、十数年ぶりに症状が復活して慌てておられる方とか、数年
単位で症状の復活・改善を繰り返す方もいるようである。
中には、アセチルコリン抗体値が優に100を超えているのに、何の症状も出ない方もいらっしゃる
ようです。
やはりこの免疫性疾患というものはその人個人個人によって受けるダメージもそうであるが、
症状も色々と異なっているようで、色々参考になる次第。

症状が悪化する場合のパターンは、やはり免疫(アセチルコリン抗体)の増減が関係している
事がほとんどのようである。私の場合もそうであるが、免疫抑制剤(ブレドニゾロン)を減らし
た事が原因になると思われるが、症状が悪化(目瞼下垂)したのが前回の入院報告になった次第。
それで、ステロイドパルス治療を受けて、症状は消えてしまってはいるが、免疫抑制剤は
きちんと続けるようにしている。
この免疫抑制剤(ブレドニゾロン=副腎皮質ホルモンと言われる)については、夢の治療薬と
されている反面、副作用(糖尿病が悪化したり・・・高血圧がひどくなったり、体がむくんだり
・・体重が増加したり・・・更には、骨密度も悪くなったり)もある事もわかっているし、きちんと
主治医さんからも説明は受けている。しかるに、できることならこの免疫抑制剤を服用しないで
いたいのは我々患者だけではなく、健康な方でも同じ気持ちであるのは間違いない事である。
(薬は基本的には服用しないに越した事は無いのは私でも重々承知している)

しかるに、この手の難病や癌、HIV等のような難しい病に対して、色んな誘惑(医療系詐欺と
言うと叱られるかもしれないが、根拠の無い治療器やら治療法等を紹介・宣伝しているHPや
ブログ等にも遭遇したり、はたまた勧誘をしてくる所もある始末)に出くわす機会も増える訳
で・・・・
良い言い方をすれば民間療法(代替治療)と言えるが、悪く言えば医療系詐欺療法とも言える
であろう。

昔から、よくあった「アガリクスは癌に効く」だの、「プロポリスが免疫を増強する」と
いったような類(要は、書籍売り場の家庭の医学のコーナー等に行けば、この手の本が
ずらりと並んでいる訳ですが)が医療薬品的な効果効能を謳って販売されていた事例も
多々あったと記憶している。
実は、私は20年程前に高血圧を煩ってしまった事がある。当時、健康診断で血圧が高く
なりつつあった頃、その当時、ケールという野菜から作られた青汁を血圧安定食品と信じて
取り寄せて愛用していた会社上司の薦めもあって、私も早速その冷凍青汁パックを取り寄せて、
毎日飲んでいた事がある。
しかし、血圧は下がるどころか、どんどん上昇して行った訳で・・・青汁を1年間続けた挙句、
健康診断で、重症の高血圧と診断を受け、慌てて病院へ行って診察を受けて薬を処方して
いただいた所、すぐさま血圧は安定した訳で・・・
診察してくれた当時のお医者さんや、薬剤師の先生にこの事を話した所、青汁は薬ではなく
健康飲料です(いわゆるサプリと呼ばれる)。そんなのに血圧を下げる効果はありません
よ~と。ただ、貴方のように、そういう意識(健康になろうとする・・・健康維持を目的
として)をもってサプリ等に手を出す気持ちは大事ですね!と諭された事があります。

昔は、TV等(早朝の健康番組等)で、よく○○ニンニクエキスを飲んで癌が消えたとか、
○○酸が膝の難病を完治してくれたとか、○○のお酢で末期癌に効いたとか・・・ロイヤル○○ー
が若返りを促進だとか・・・臨床実験で証明された訳でもないような効能を謳って、宣伝され
ていたが、今ではこの手の宣伝まず見かけなくなりました。
当時に比べて、今では「薬事法」「医師法」が厳しく精査されるようになり、科学的に
実証されてもいない効能・効果を謳っての、いわゆるインチキ詐欺商法がやりにくくなった
為ですね。

よって、最近の健康食品販売のTV宣伝等では、「えがおの黒酢・・・皆さん健康維持の為に
毎日飲んでますか?飲んでますよね!?」という、当たり障りの無い紹介のやり方でしか
できなくなっているのが実情ですね。
特にTV等での宣伝・報道ともなると視聴者も当然それを信用してしまう訳で・・・2年ほど
前に話題になった、「納豆で痩せる。納豆で健康になれる」という番組が放映された後
納豆騒動が起きて、そこらじゅうのスーパーから納豆が消えた!という事象も、まだ記憶
に新しいですね。

ところが、インターネットを使用しての違反商品の宣伝販売を取り締まるのはそう簡単では
ないようですね。宣伝HPなんかは、睨まれたらすぐに閉鎖し、他の名前でで開業したり・・
効能効果の表現を微妙に変えて宣伝したり・・・と。
また、ブログやツイッターを利用して宣伝したり、そのブロガー等をうまく利用して、宣伝
させたり(いわゆるコピペ宣伝みたいな)といった手口が多いですね。
私も以前指摘したのですが、「マイナスイオン」とかの擬似科学用語を用いて、効果効能を
宣伝している治療法やら機器宣伝がありますが、その段階で”アウト”と思っています。
「波動エネルギー」とか、「ミネラル」「ミラクル」「気の力」とかの用語を頻発させる
治療法なんかが、それだと思います。
それから、その治療機器及び治療法が旨く一般に広まらない(認可されない)事を逆手に
とっての策略説、謀略説を唱える所はもっと怪しい(というか、詐欺確定)だと言えると
思われます。
例としては、
■この治療器が売れると、医者が儲からなくなるから厚労省は医療機器として認可しないのです
■この薬が認可されると、大手医薬品メーカーが打撃を蒙るから認可されない
これが米国等の場合だと・・・
■FDAが否定するのは、この商品を認可しなかった手前、どうしても修正ができないからです。
■WHOが、この薬品を認可しないのは、機関の中に普及するのが困る役人がいるからです

まあ、こんな感じですが、以上のような謀略説までも信じてしまう人も中にはいらっしゃる
ようです。
(”MGを完治・克服した”とブログで声高々に自己自慢されておられる方がその筆頭でしょう)
その自己自慢されておられる方のブログを拝読するに、当初は医療系詐欺師の匂いが プンプンして
いましたが、最初から読み直してみた所、藁を掴む思いで飛びついた波動治療器が、自分的には
効果があったと信じ込み(この方は、きちんとした標準治療・・・胸腺摘出手術、パルス療法、
ガンマグロブリン血漿交換療法等を受けられたようで、標準治療の効果が現れるのが待てなかった
のでしょう・・・・結果、藁にすがる思いで飛びついた波動治療器なるもので症状が良くなった・・
と、見事にプラシーボ効果に陥ってしまったようです)お陰で、MGは完治・克服できた・・と。
逆に、病院のお医者さんは、完治させてはくれない、無責任だ!・・・と、逆にお医者さん
の否定をするようになってしまっているようである。しかしその後の経過としては、症状が再発し
結局は、その治療機器までも個人購入し、更には、他のサプリメントにまで手を伸ばしているそう
なので、まあ、見事に民間療法のスパイラルに陥ってしまった例でしょう。
MGを完治・克服どころか・・・”現在治療に専念中”だという事を告白しているようなものです。
(ご本人は、完治したんだ!と譲らないでしょうけど・・・苦笑)
ただ、この方の行動は、ある意味、難病に苦しむ方々の人柱となって数ある訳のわからない民間療法
を一つ一つ試してくれている・・・と思えば、有難い存在な訳です。
ただ、やってはいけない事が、第三者への勧誘・宣伝ですね!ご本人は開発者でも主治医でも
ないのに、他の難病者等のブログやHP等に、奇跡の出会いとか、目から鱗・・・等と過大表現を
使って、宣伝行為をしておられます。挙句に、「信じる者は救われる」とか、「あくまでも
自己責任で試して下さい」等の表現があります。トドメは、「駄目で元々じゃないですかぁ、もっと
色々試しましょうよ~」これこそが医療系詐欺師の手口なのです。
この方は、私のブログにもコメントを寄せてこられています。→
これについては、私のブログ上で公開反論・・・といいますか、意見を綴って行こうと思います。

最後に、こういった医療系の詐欺事案に騙されない為に、本物のお医者(内科医)サンが纏め
あげた本があります。その本は、私も読んでみました。まあ、通常の知識と、詐欺等に対しての防御の
心構えがあれば読む必要はありませんが、その本を紹介しているHPがあります。
それはこちら↓↓
http://blogos.com/article/95996/?p=1
又は、こちらも参考にして下さい。
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2014/10/post-b5e1.html
『「ニセ医学」に騙されないために』には、ダメモトで代替医療を試してみようという意見にも、
きちんと反論する。なぜか臨床研究も論文もない「画期的な治療」が、自分に効くと信じられる
のだろうか(答:信じたいから)。


ー以上ー

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