ティンハオを振り払ったバイツァオは「簡単に言わないで。愛がどんなものか知らないけど、あなたのは絶対に違う。元武道に関しては天才かもしれないけど、こんな無意味なことで時間を無駄にするなんて…。元武道への愛が感じられない」と言うと道場を出て行ってしまう。「“元武道への愛”か」とつぶやくティンハオ。
急いで松柏館へ帰ってきたバイツァオだったが、門限時間が過ぎ門が閉まっていた。シャオインに電話をかければ迷惑をかけてしまうかもと思い、朝まで待とうと考える。
バイツァオが門から離れて歩き出すと、丸めた紙が飛んできて頭にあたる。「誰?」と振り返るバイツァオ。しかし誰の気配もしない。丸められた紙を広げると“裏門に回れ”と書かれていた。不思議に思っていると、また丸めた紙がバイツァオの頭にあたる。その紙には“従え”と書かれている。
書かれている通り裏門へ行き「バイツァオよ、誰かいるの?」と小声で言うバイツァオ。再び丸めた紙が飛んでくる。それに書かれていた“入れ”を読んでいると、また丸めた紙が飛んでくる。今度は“出たとうりに入れ”と書いてあった。ひとまず入ってみようと、バイツァオは門をよじ上り中へと入る。そのまま駆けて行ってしまうバイツァオ。門の脇に立っていたルオバイは「開けてやったのに、バカなやつだ」と言って門を閉める。
イーフォンやシャオインたちは抽選会に行ったルオバイとバイツァオが戻ってくるのを待っていた。賢武館に当たれば敗退は確実、2年連続で準優勝している堅石館でも同じようなものだと気が気ではない。特に女子のリン・フォンは“ゴムまりのフォン”と呼ばれ、岸陽ではティンイー以外は勝てないと。
カフェでティンハオを前に選手の資料を見ていたシェン監督。シェン監督はリン・フォンのデータを見て「元武道は選手の体形に厳しい。優秀な選手は皆、均整の取れた体よ。彼女の体形は珍しいわ」と言う。「確かに体形は元武道に不向きだ。だが彼女の敏捷性と跳躍力はすば抜けている」と話すティンハオ。シェン監督は次にバイツァオの資料を見る。「新人かしら?」とシェン監督に言われ「この前の試合で白帯を締めて出場して勝った子だよ」とティンハオは説明する。ティンハオの態度にシェン監督が「彼女に関心が?」と聞く。「俺だけじゃない。そのうち君も興味を持つ」とティンハオは返す。
バイツァオが全勝館から松柏館に移ったと分かり「以前は全勝館に?当時の師匠は?」と聞くシェン監督。ティンハオはチュイ・シャンナンだと答える。その名を聞いたとたん、顔色を変えたシェン監督は「あの男がなぜ弟子を取るの?元武道界を追放されたはずよ」と言う。「他の者ならあの師匠を見捨てただろうが、バイツァオは師匠と共に辛酸をなめ稽古もしていない。この前、初めて試合に出たんだ」と話すティンハオ。シェン監督は「あんな男に師事するようじゃ、見込みはないわ。元武道を諦めるよう、彼女を説得したら?」と言う。常に理性的なシェン監督の言い方に「チュイに個人的な恨みでもあるのか?」とティンハオは聞く。しかしシェン監督はそれには答えず、候補者は見つかった、と行ってしまう。
戻ってきたルオバイに駆け寄るシャオインたち。皆から抽選の結果を聞かれ、ルオバイは白い封筒を見せる。その封筒から取り出した紙をイーフォンが開くと“堅石館”と書かれていた。もし堅石館に勝ったとしても次の対戦相手が賢武だと聞き、皆は絶望的に感じてしまう。
歩き出したルオバイを追いかけたイーフォンは「バイツァオは?一緒に行ったんだろ。リン・フォンの話はしたか?」と聞く。「知る必要ない」と答えるルオバイ。イーフォンが「隠すつもりか」と言うと、ルオバイは「言うだけムダだ。対戦すれば分かる」と返す。
夜。バイツァオとルオバイの特訓を覗き見していたシャオイン。それを見かけたイーフォンが後ろから忍び寄り「ルオバイ、のぞかれてるぞ」と小声で言う。驚いて振り返ったシャオインは、イーフォンの口を押さえる。そのままイーフォンは後ろへ下がり、段差で転んだイーフォンの上に口を押さえていたシャオインが。互いに見つめ合うシャオインとイーフォン。「早く立て」とイーフォンに言われ、シャオインは慌てて立ち上がる。
「ルオバイ先輩はバイツァオが自信を失わないようリンの話を伏せたの。勝ち目がないってことよ」とバイツァオを心配するシャオイン。イーフォンは「心配することない。バイツァオが負けても俺とルオバイがいる。間違いなく松柏は決勝進出だ」と慰める。しかし「あなたみたいな寝仏が頼りになる?」とシャオインは笑う。「お前たちの応援がなくても俺は勝つ」と言い返すイーフォン。
シャオインは何かを思いつき「そうだ、部屋に来て」と言う。「マジか?部屋に誘うとは積極的だな」とイーフォンが言い、シャオインは「あなたの部屋よ」と言い直す。
シャオインは応援する時に使うアイテム作りをイーフォンに手伝ってもらう。
道場対抗戦の準々決勝。
堅石館の選手と戦ったイーフォンは1点差で相手に負けてしまう。これで絶対勝たなくてはいけなくなったバイツァオ。不安になったバイツァオは「リン・フォンはそんなに強いんですか?皆が“ゴムまりのフォン”と」とルオバイに聞く。「相手のことより勝つことだけ考えろ」と返すルオバイ。そんな中、ティンハオが来る。皆に「頑張れよ」と言ったあと、バイツァオに「君もね、自信を持って」と飲み物を差し出すティンハオ。バイツァオは「ありがとう」と言って受け取る。
バイツァオの対戦相手リン・フォンが会場に現れる。太って貫禄のあるリンに驚くバイツァオ。
隣に座っていたシェン監督にティンハオは「彼女も苦労人だ。あらゆる現武道館に入門を断わられた。太り過ぎが原因でね。でも彼女の肥満は遺伝だ。家族全員が巨漢で痩せられない。その後、堅石館が熱意にほだされ入門を認めたんだ。そして彼女は厳しい特訓を経て、驚異の反発力を身に付けた」と話す。「“ゴムまり”は体形じゃなく、反発力の強さを表しているのね」とシェン監督は言う。
試合の前から圧倒されてしまうバイツァオ。試合が始まると、リンのすごい迫力にバイツァオは緊張して体が動かなくなってしまう。
リンは体形の見た目とは違い、すばやい動きと跳躍力で次々と点を入れていく。バイツァオは打たれるだけで、手も足も出せない。1ラウンドが終わった時、バイツァオはリンに「帰って稽古を積んで、来年、出直せば?」と言われてしまう。
落ち込んで戻ってきたバイツァオ。座っているバイツァオの顔に、ルオバイは湯をつけて絞ったタオルをあてる。“いい気持ち”とバイツァオは思う。
顔からタオルをとったバイツァオに、ルオバイは「まさか強敵を前にして怖じ気づいたのか」と言う。そんな臆病者なら元武道をやめろと。イスから立ったバイツァオは、戸惑いながら「先輩、すみません。自分でもわけが分からなくて」と言う。「顔を拭いて目を覚ませ」と言うルオバイ。ルオバイは「どんな相手でも回し蹴りは回し蹴り、2段蹴りは2段蹴りだ」と告げる。「横蹴りは横蹴り、ダブル蹴りはダブル蹴り?」とつぶやき考えたバイツァオは「分かりました。どれほど強い相手であっても、蹴りを繰り出す瞬間は他の選手と大差ない」と言う。
第2ラウンドが始まる。ようやく2点を入れることができるバイツァオ。しかし蹴っても蹴ってもそれ以上、点数が入らない。
「リン・フォンの特徴は、自分の脂肪で相手の蹴りを自分のパワーに変え、ボールを蹴るように突き返すこと。バイツァオの蹴りは彼女にダメージどころかパワーを与えてる」と言うイーフォン。シャオインは「なるほど。電子センサー付きの防具は、蹴りの力が強ければ得点されるけど、力不足だと反応しないものね」と言う。
「リンは体重オーバーの欠点を克服し、劣勢を優勢に変える技を得た。どんな蹴りでもはね返す」と関心するシェン監督。ティンハオが「確かに手強い。ティンイーが初めてリンと…」と話し始めたところにティンイーが来る。バイツァオを見て「また、あの子?」とつぶやくティンイー。ティンハオが「ん?」と聞き返すと、ティンイーは「別に。リンさんは腕を上げたわね。次の対戦が楽しみよ」と言う。「堅石館が勝つと思ってる?」と言うティンハオ。ティンイーは「町柏はすでに1敗してるし、この試合も負けるわ。バイツァオがリン先輩に勝つはずない」と答える。「お前もリン・フォンに勝つはずないと思われてた」とティンハオは言う。
15対2のまま第2ラウンドが終わる。
“いくら強い力で蹴ってもまるで効かない。自分にはね返るだけ。どうすればいいの?”と思ったバイツァオは「どうして?私はどうすればいいんですか?」と言う。「俺を蹴れ」と言うルオバイ。ルオバイは全力で蹴ったバイツァオの足に自分の足をぶつけ、その反動を利用してバイツァオを蹴ろうとする。「敵の力を使え。いいか。リンはティンイーに負けた。つまり無敵ではない」とルオバイは言う。
第3ラウンド。相手の力を使い、バイツァオは攻撃をかわす。残り時間がなくなり、バイツァオが勝つためにはKO勝ちしかなくなる。リンの体を登ってジャンプし、リンの頭を蹴るバイツァオ。倒れたリンのカウントが10まで数えられる。
勝ったバイツァオに仲間たちが駆け寄り、皆で喜び合う。
ーつづくー
ティンハオがバイツァオに差し入れした飲み物はお茶なのかも…。
この時のティンハオが今までみたいな感じじゃなくていい感じだった(*´ー`*人)
今回のバイツァオの試合、すごく面白かったー(≧∇≦)ノ彡
対戦相手のリン・フォンが可笑しくて。
アニメというかゲームというか、そんな感じ。
表情も豊だったし。
シェン監督とチュイとの間には何かありそう。
バイツァオのことを少しは認めてくれたような感じだったから、チュイとは関係なく評価してくれるといいなぁ。
あとシェン監督がルオバイには指導者の素質があるって言ってた。
今も門下生を指導しているようなものだよね(*´艸`*)
ティンイー役の趙円媛さん、岳飛伝の娟児だったんですねー。
今回まで気がつかなかった(;´д`)ノ
また次回も楽しみ♪
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