帰京してすぐに母の元へ駆けつける高湛。高湛の顔を見て喜んだ郁皇后は、体を心配する湛に自分は病ではなく、婁貴妃に陥れられたと話す。よその医師に診てもらい、初めて自分が胸の病ではなく、毒を盛られていたと知ったと。驚く高湛。
郁恵皇后は、婁貴妃が穏やかで従順な女子を装いながら、長年策略を巡らせていたと言う。湛はすぐに父上に会い、しかるべき沙汰をお願いすると言うが、郁皇后は婁貴妃が何の根回しもせず毒を盛れるはずがない、ここ数年で婁貴妃は宮中における勢力を伸ばしただけでなく永世公主を高演の妃に迎えた、侍医の証言だけでは裁いてはくれないと止める。そして陛下のお考えに今更気づいた、高演と永世公主を夫婦にしたのは、私がこの世を去ったのち、婁貴妃を皇后にして高演を皇位継承者にするためだと言う。
湛の頬に手をあて「今のそなたでは太刀打ちできぬ」と話す郁皇后。蕭喚雲のことも諦めるように言う。そして忠叔父に、湛を守り、いつの日が湛に私の仇を討たせてほしいと頼む。
郁皇后は自分が死んでも焦ってことを起こしたりせず、柔然にいるおじいさまを訪ねるように高湛に言う。そして忠叔父以外の言葉を信用してはいけない、誰も信じてはいけない、たとえ父上であっても油断してはいけないと言うと亡くなってしまう。郁皇后を抱き締めながら「母上」と
慟哭する高湛。
蕭喚雲から母のしたことを聞くが、高演は信じられない。蕭喚雲は、それなら粱の使者に尋ねたらいいと言う。母がなぜそんなことをしたのか理解できない演に「分からないの。あなたを帝位に就かせるためよ」と。
人格でも武芸でも学問でも湛とは比べものにならない「なのに湛と競うの?」と言う蕭喚雲。演もかなわぬことは自分でも分かってはいたが「君が好きなのだ」と演は返す。蕭喚雲は、ふんっと鼻で笑うと「だから何なの?あなたの母君ときたら卑劣なことも平然とやってのける人。その息子を愛せると思う?とても無理だわ」と言う。
湛に事の次第を説明するため、私と一緒に来てと言う蕭喚雲。拒絶するように顔をそむける演に蕭喚雲は短剣を向け「刺し殺されてもいいの」と言う。演は蕭喚雲に顔を向けると「では行こう。死など怖くないが、誤解されるのは不本意だ。卑怯者ではない」と告げる。
2人が部屋を出ようとした時、誰かが亡くなったことを知らせる鐘が鳴り響く。一体誰が?と思っている2人の耳に、皇后陛下が崩御したという声が聞こえて来る。
修文殿の外に出た 高湛に、こちらへ向かう最中で皇后の崩御を聞き、陛下が悲しみのあまり失神したと報告が。
高演と蕭喚雲が来たと高湛は聞くが、会わないと言う。
カッと目を見開き、剣で岩を斬ると"母を死なせ、妻となる女子を奪った仇は必ずやこの岩のように斬ってやる"と思う高湛。
床に伏せている陛下は、真相は朕も知っているが、何もしてやれないと高湛に話す。そして高湛は朕が最も信頼する息子、そちのことは必ず守る、ゆえに演のことを許し、兄弟で協力してこの国の力となってほしいと言う。
柔然の女子は生家で埋葬される習わしのため、明日、棺に付き添い柔然に行くと父に言う高湛。高湛は蕭喚雲に未練はなく、公主は兄上を選んだと言う。
雷鳴が轟く中、花嫁衣装を着た蕭喚雲は修文殿の扉を必死で叩く。初めは会おうとしなかった高湛だったが、蕭喚雲の湛を呼び続ける声に扉を開けて出て行く。
「私のことが嫌いになった?」と雨に濡れながら悲しそうに聞く蕭喚雲。湛は蕭喚雲を見ずに「先に離れたのは君だ」と告げる。何もかも誤解だと蕭喚雲をかばった演は、すべての経緯を湛に話す。
「悪いのは私の母だ。責めるなら私を責めろ。喚雲は縁組みを強いられただけで罪はない」と言う演。蕭喚雲は駆け寄り、後ろから湛を抱き締めると「裏切ってないわ。湛、分かってくれたでしょう?私から離れないで、絶対捨てられたくないの」と言う。しかし蕭喚雲の回した手を自分から離した湛は「たとえそうであっても嫁いだ以上、もう終わりだ」と返す。
そんなの嫌、一緒に逃げようと言う蕭喚雲。しかし湛は「そうはいかぬ。父上が約束してくださった帝位をないがしろにはできませぬ。なれどそれより、君が私を差し置いて他の男に嫁いだことが我慢ならぬ。もう忘れてくれ」と言う。
2人に帰るように言い、行きそうになる湛の頬を殴る演。
「身分を捨ててもいとわぬと言うに、何ゆえ喚雲の思いを理解しようせぬ」と演は怒鳴る。そして責任は私がとる、断じて喚雲を捨ててはならぬと言う演。笑みを浮かべた湛は「いついかなる時も兄上とは一度も競ったことがない。その兄上が喚雲のために私を殴りました。兄上、私にも情くらいあります。喚雲がどれほど悩み苦しんだか私にも分かります。なれど何ができますか。私が逃げ出せば斉はどうなりますか。粱の命運も当然お分かりのはずです。粱の世継ぎを生む喚雲と、斉の継承者である私が逃げたら2つの国はどうなるのです。無責任なことはできませぬ。結ばれぬ定だったのです、私と喚雲は」と言う。
少しでもすまないと思うなら、決して喚雲を苦しめず幸せにしてほしいと演に頼む湛。蕭喚雲には「ここで天に誓う。この年幾とせも、私たちの間は兄嫁と弟。それだけにすぎぬ」と告げる。泣き崩れる蕭喚雲。高演はそんな蕭喚雲に駆け寄る。
郁皇后が崩御して間もなく、婁昭君が皇后の位に就く。
拝謁をする蕭喚雲は、婁昭君が郁皇后を手にかけたと知った時のことを思い返す。それだけではなく、父との密約で、自分と高演の子に粱の皇位を継がせると決められていた。
自分が嫁いだ先が湛にとっては仇だと分かり「湛が許してくれるはずがない」と愕然とした蕭喚雲は、婁昭君をこの手で亡き者にしてやると誓う。
半月寝込み、痩せた陸貞に「その体で仕事に戻るのか」と言う楊宮女。病み上がりで無理をしないように言う楊宮女は、仕事より長広王とのことを気にする。「やはり今までのようには」と陸貞が言うと「生死を共にした相手であろう。ただ一時の感情だけで縁を切るのはまこと惜しい」と楊宮女は返す。陸貞は身分を偽っていたと腹をたてたのは一時のことだったが、地位の事となれば話は別だと言う。
長広王とは知らなかった頃、お母様が継母に殺められ、お父様も急死して不審に思ったこと、後継ぎだったのに継母の謀で病弱の兄に家業を譲ったと聞いたことがあった陸貞。それを聞き、驚く楊宮女。陸貞は「私が何を恐れているかお分かりでしょう」と言う。あの方と一緒になれたら父の恨みもなんなく晴れるが、あの方は栄耀栄華だけでなく、陰謀や策略の渦巻く中で生きていると。
思い詰めてはいけないと言う楊宮女。「蕭貴妃がそなたにあれほど酷な仕打ちをしたのはそういう訳か」とつぶやくが、陸貞にはそれ以上話さず、蕭貴妃が長広王と親しい幼なじみだということだけを伝える。
いっそ殿下が留守の間に宮使いをやめ外で静かに暮らしたらどうかと楊宮女は言うが、父の恨みを晴らすために女官になった陸貞は「それは嫌です」と言う。女官になれたのは私の実力、自分の力でここに残り、誰にも頼らず正々堂々と父の仇を討つと。
初めて営造部に行って来たと話す陸貞は、なぜ磁器を管理する者がいないのか玲瓏に聞く。磁器は内府局が管理していると答える玲瓏。かつては御用商人の劉家と陸家が宮中に磁器を納めていたが、陸家が磁器を納められなくなり、それで陳国から買うようになったと。
玲瓏は上等な磁器は内府局の朱少監が保管していると言う。絶えたはずの飾り彫りや透かし彫りの磁器を見たと言う玲瓏に陸貞は驚く。
陸貞は青薔に呼ばれる。「雪の日にそなたを助けたのは長広王殿下だそうだな」と言う青薔。青薔は陛下のために宮中に呼ばれたのではなく、目当てが長広王殿下とは思いもしなかったと言う。慌てて長広王殿下とは何の関わりもないと陸貞は否定する。青薔はしらをきっていると思い、太液池での話もすべて耳に入っていると言うが、陸貞は太液池で会ったのは間違いないが「私の意思ではなくて」と人差し指を上に向ける。それを見た青薔は、陛下が仰せになったと思う。
殿下が宮中を出て、お役目も一段落だと話す陸貞。お役目が何であれ蕭喚雲の思い通りにならなかった陸貞に「たいしたものだ」と青薔は言う。そして意見を聞きたいと、買い付け票を陸貞に見せる。
青薔に買い付けの手伝いまで頼まれたことを知り「そこまで気を許しているのか」と陸貞に言う楊宮女。青薔が宮中で幅を利かせているのは、婁皇太后という後ろ盾に加えて内待局の買い付けを一手に握っているからだった。買い付け用に大金を動かせるとなれば、利するところは大きい、先頃の戸部による監査で帳簿管理による陸貞の能力を認め、利用する腹づもりだろうと楊宮女は言う。
青薔と王璇の板挟みになれば容易には抜け出せないと気にする楊宮女に、青薔には安い仕入れ先を教えたので大丈夫、太液池で長広王と会ったのも陛下のご命によるものとほのめかしたと陸貞は言う。楊宮女には、長広王を面倒に巻き込まないためだと分かる。
陸貞は朱少監に会いに行く。お茶を入れた後、朱少監の腕に手をからませ「朱叔父さん。私はこんなに尽くしているのに何の見返りもないのですか」と言う陸貞。そして、彫刻磁器の匠とお知り合いだそうですね、と話を切り出す。
咳き込み「何ゆえ知っておる」と驚く朱少監。鷄首三足はここ20年ほどの新しい様式、透かし彫りの技法は途絶えたため現存するのは数百年前のもの、彫刻磁器の匠がいなければ今の時代に鷄首三足の透かし彫りが存在することはないと陸貞は言う。「さすがに見込んだだけのことはある」と朱少監は感心する。
朱少監は陸貞に透かし彫りの磁器を見せる。まぎれもなく新しいものだと確信する陸貞。そして陸貞は匠が朱監だったと知る。陸貞は磁器を愛している、後世に伝えるためにも技法を教えてほしいと頼む。
透かし彫りの磁器を作る技のため、陸貞は修練日々を過ごす。彫刻の才能があるか判断するために、あらかじめ陸貞を弟子にすると約束しなかったと話す朱少監は、玉を彫る技法から学ぶことを思い付いた陸貞を「発想の豊かさは褒めるに値する」として「弟子になる資格は十分にあるぞ」と言う。ひざまずき「師匠に感謝致します」と言う陸貞。
陸貞は丹娘に、なぜ長広王だと知ってて黙っていたのかと問い詰める。丹娘は自分の意思ではなく、元禄に口止めされ、さらにそれが長広王の命令だったため、従わないわけにはいかなかったと言う。陸貞は許すが、それでも罪は罪だと言い、罰として丹娘の大好物である一口酥を禁止する。
長広王と長公主が帰って来ることを知り、複雑な気持ちになる陸貞。
丹娘と散歩をしながら陸貞は、遠くから帰ってきた高湛を見つめる。高湛のそばには沈国公の息女・沈嘉敏が寄り添っていた。陸貞は初めの嫉妬を沈嘉敏に感じる。
長公主は演に沈嘉敏を紹介する。平州という辺境の地に留め置くのがしのびなく都に連れてきたと。「婿を捜してやれればと」と高湛を見る長公主。沈嘉敏も笑いながら高湛を見る。
「後宮のみんなも何も変わりは…」とさりげなく聞く高湛。高湛の気持ちが分かり、高演は「案ずるでない。朕がおれば何ごとも安泰であるぞ」と言う。よかった、と高湛はほっとして笑う。
ーつづくー
蕭喚雲の演に対する"人格でも武芸でも学問でも湛とは比べものにならない"発言がひどすぎる(*`ω´*)
天国から地獄に落とされてしまって、高演が可哀想。
湛と演、蕭喚雲の3人にあんなやり取りがあったのね。
あれだけきっぱりこれからは兄嫁だって言ったのに(o´д`o)=3
帰ってきた時の高湛の姿がカッコよかったー(///∇//)
なのになのに、長公主がよけいなことを。
沈嘉敏を一緒に連れて帰ってくるなんて…(;´д`)ノ"
これから沈嘉敏が陸貞に絶対何かするよね。高湛のことが好きそうだもん。
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皇帝の謁見で、湛は後宮ーつまり陸貞ーの無事を尋ねてた所に、気持ちは陸貞ひとすじにみえました。
毎日、楽しみなドラマです。
うささん、あらすじありがとうございます
柔然の方だったのですね。
周太后を思い出しました。
高湛のために素晴らしいアドバイスを。
喚雲は今回の回想の時から
変っていないのですね。
高演も辛いでしょうが、
受け止めていますよね。。。
こんなことがあったのに、兄弟の絆が
断たれず、素晴らしい関係と改めて思いました。
特にラストのシーンがよかったですね。
新しい登場人物の沈嘉敏は
天然ストレートキャラのようですが、
何かを起こしそうな匂いがプンプンします。
続きが気になりますね!
静かに、何もなかったかのように過ぎました。
高演が手を回してくれたみたいだけどーーーーーーー
新しい登場人物!沈嘉敏!!うんうん、絶対何かするよね!する気満々な顔してた(≧∇≦)
高湛を好きみたいだしーーーー陸貞が危ない( ; ; )
私も、武芸も学も高湛が上って簫喚雲が言った事!嫌だな!
もちろん、演が可哀想って言うのもあったけど…湛の事好きって言うのも疑問!!
湛は、男らしくって!国の為って言うのも分かりますよね、諦めたのも!
湛かっこよかったねーーーーーーー
郁皇后と周太后…私も思い出しました。同じ死に方( ; ; )
少しずつ毒を盛るって!!!!!
湛が郁皇后のアドバイスをきちんと守ってますね!仇!とって欲しいです!!
でも、まず陸貞を守って身分の差何か関係ないって事!話し合って欲しいです。
楊宮女…お母さんみたいで優しい!
うささん、一時間があっという間に終わってしまう( ; ; )
ありがとうございます。