「蘇った記憶」
龍龍は高熱でも霊脂蘭の解析をやめようとしない。差し入れに来た顕婷は「私も手伝うから必要な時は何でも言って」と言う。
彭澤は自分から離れないポニーと一緒に図書館へ。
読んでいた本を取り上げたポニーは「熱を発する霊脂蘭には涼性の薬が必要なのよ。温性や熱性の薬草を研究しても毒性を強めるだけだわ」と言う。専門の研究員のポニーなら古書閲覧室に入ることができた。しかし、その条件としてポニーは「結婚して」と言う。彭澤が「弱みにつけ込むなど卑怯だぞ」と言うと、ひざまずき「違うわ、一生に一度のお願いなの」と言い出すポニー。焦った彭澤が立たせようとするが、ポニーは「いいと言うまでイヤ」と言うことをきかない。
彭澤とポニーが龍龍の元へ行くと、龍龍は机に伏せて眠っていた。起こした彭澤は、必要な成分が書かれた紙を龍龍に渡す。喜び、お礼を言う龍龍に、ポニーは「あくまで理論よ。薬を作れるかはあなたにかかってる」と言う。
解毒薬の目途がつきそうだと、彭澤とポニーは探偵事務所にいる顕婷にメールで報告する。「どうした」と近くにいた彦軍が聞き「彭さんからよ」と話しそうになる顕婷。彦軍がしっという仕草をし、顕婷は「龍龍が意識を失ったって」とウソをつきながら“無事みたい”と書いて見せる。それを見て「解毒薬はできたのか?」と聞く彦軍。顕婷は「無理に決まってる」と返しながら“ビンゴ”と書く。
彦軍が「今夜、持たないかも」と言い、2人は病院へ。
出来た解毒薬を手に持つ龍龍に「本当に副作用はないの?」と心配する顕婷。龍龍は「心の準備はできてるわ。世界を救うためにも試さなきゃ。失敗してもせいぜい私が死ぬだけよ。ポニーさんが研究を引き継げば必ず解毒薬は完成する」と話す。
龍龍が解毒薬を飲む。しばらくして様子がおかしくなった龍龍は、苦しそうな表情になったあと動かなくなる。
顕婷、彦軍、徐菲たちのいる中、密室にいる佑守に「出てきていいぞ」と言う暁東。佑守は転生儀を持って出て来る。
転生儀を組み立てた佑守は、徐菲の玉佩をセットする。
動き出した転生儀を見ていた暁東が突然苦しみだす。そのまま意識を失ってしまう暁東。
顕婷が人工呼吸を始めると、暁東の体内に光る玉が現れ口元へ移動していく。その玉が暁東の口から飛び出し咳き込む暁東。飛び出した玉は彭澤が受け止める。彭澤は「夜明珠だ」と言う。
暁東と暁東に触れていた顕婷は、明の時代で「今生でも来世でも絆で結ばれた夫婦だ」と約束したことを思い出す。顕婷の手を取る暁東。
みんなと外に出た暁東は「どうやら前世を見たようだ」と皆に説明する。「嫻児が私の前世だったのよ」と話す顕婷。彭澤は西東と暁東には、どんな関係があるのか聞く。暁東は「拙者は洪西東。思い出したよ、彭兄貴は錦衣衛の隊長だ。俺は追われる中、仕方なく夜明珠をのみ込み“ワームホール”に入った。すると体が少しずつ小さくなって、記憶を失ったんだ。物心ついた時は、父さんに拾われ幼稚園に通っていた」と暁東は話す。
探偵事務所に国際警察アジア支局長のアイバンとパートナーの松岡リナが来る。
“盗聴器がある、演技を”と書いたボードを国際警察の2人に見せる暁東。暁東と手を組みたいと言うリナに「信用できないな。申し訳ないがお引き取りを」と彦軍が言う。そんな会話の中“外て話そう”と暁東はボードに書く。リナは彦軍に「あなたに頼んでないわ。洪さんに決めてもらう」と返す。暁東が「俺は友達を信じる」と話し、顕婷が「なぜ孫彦軍なんかを信じるの?」と言う。「君こそ俺の許可なく、なぜ、ここにいる。目障りだ」言う彦軍。暁東は「ケンカはよせ」と止め、顕婷と部屋へ行くフリをしながら、国際警察や顕婷と外に出る。
「国際警察の長官が毒に侵されたんだろ」と国際警察の2人に言う暁東。「なぜ、それを?」とリナが聞く。暁東は「その毒は“黒スーツ”の使う霊脂蘭だ。きっと国際警察を取り仕切る長官を狙ったんだろう」と話す。「事態はもっと深刻よ。上層部がコントロールされ、指揮系統が機能していないわ。だから今は世界各地で警察の力が手薄になってる」と言うリナ。アイバンは「洪さんの評判は耳にしているし、海浜市は“黒スーツ”の拠点でもある。事件解決のため我々に協力してほしい」と言う。暁東は俺たちも助かると返す。
彦軍は玉佩を“黒スーツ”に渡す。転生儀を作動する玉佩が手に入り、笑う“黒スーツ”。「だが肝心の転生儀は?」と言う“黒スーツ”に、彦軍は「まだ修復できていない。少し時間をくれ。探偵事務所は人が多すぎる。渡すのは修復が完全に終わってからだ」と返す。そしてもう1つ報告があると、彦軍は「転生儀の修復が進んでるからか、暁東が記憶を取り戻した。奴こそ洪西東で間違いない」と伝える。夜明珠を飲み込んで記憶を失ったんだ、と。“黒スーツ”は「暁東が海浜市で暮らして30 年だが少しも老いてない。いつになれば九転夜明珠が手に入る?」と言う。彦軍が「まだ洪暁東の腹の中だ。方法を考えないと」と答えると「悩むことはない。いつもどおりにやる」と“黒スーツ”は笑う。
暁東に計画通りか電話で聞かれた彦軍は「奴は探偵事務所を襲撃する気だったが、玉佩を渡されすべて順調と思ったようだ。今のところ襲撃は延期になってる」と返す。
嘯天は“黒スーツ”に呼ばれる。「洪暁東たち逆賊に、まだ未練があるのか?」と“黒スーツ”が聞く。嘯天は首を横に振り「奴らはボスの厚意も善悪も分からぬ者どもです」と答える。それを聞いた“黒スーツ”は、五毒失心散(ごどくしっしんさん)を差し出し「受け取れ」と言う。そして「今すぐ洪暁東を捜し出せ。空中から五毒失心散をまき、気を失わせ、本部へ連れて帰るのだ」と命令を下す“黒スーツ”。戸惑いながら嘯天は五毒失心散を手に取る。
部屋で1人になり“都統殿は暁東が逆賊だと言うが、海浜市に来た俺たちに暁東は兄弟のように接してくれた。居候もさせてくれたし、至れり尽くせりだった。手を下せばみんなとも友でいられなくなる。徐菲さんも俺を軽蔑するだろう”と悩む嘯天。嘯天は「兄貴が今、そばにいたらどんなにいいか」とつぶやく。
そんな嘯天の思いが彭澤に伝わる．嘯天に電話をかける彭澤。
彭澤からの電話が嘯天はうれしい。しかし電話に出た嘯天は冷たい態度をとってしまう。
「会えないか?」と彭澤が言い「分かった」と嘯天は返事をする。
嘯天と会った彭澤は「最近、どうだ」と聞く。「元気だよ」と嘯天は答えるが、すぐに体調が悪くなり霊脂蘭を飲もうとする。それを止めた彭澤は「効果の切れる時間が早まっているのでは?」と言う。「ああ、でも平気だ。医者いわく、まだ全快してないからだと。定期的に霊脂蘭を飲めば問題ない」と言う嘯天。彭澤は霊脂蘭が良い薬なら、なぜ体が弱る一方なのだと言う。
嘯天は「実は都統殿から…」と言いかける。しかし“兄貴は巻き込めない”と思い、それ以上、言うことが出来ない。
彭澤は霊脂蘭を渡すように言う。お前の境遇を見て、自分が浅はかだと悟った、私も霊脂蘭を飲んでお前と共に都統殿を補佐しようと。慌てて「ダメだ。都統殿には会わせられん」と言うと、嘯天は行きそうに。呼び止めた彭澤は何か気になることでもあるのか聞くが、嘯天は“黒スーツ”から命じられたことを彭澤に話すことができない。
誰にも言わず彭澤と会った嘯天に「ずっとお前を捜していたんだぞ」と言う“黒スーツ”。彭澤が「気が滅入って散歩に」と答えると「あの程度の任務もこなせんのか」と“黒スーツ”は怒鳴る。“黒スーツ”に「彭澤と会ったのだろう。霊脂蘭を渡してないのか?」と聞かれ、嘯天は彭澤は霊脂蘭を飲むことを拒んだとウソをつく。
嘯天は悩みながらも暁東に電話をかける。なかなか言い出せない嘯天に、暁東の方から「2人で会おう」と言う。
嘯天が暁東を捕らえ「見事だったぞ」と“黒スーツ”が褒める。Kに霊脂蘭を飲ませるように命じる“黒スーツ”。カードキーは私が管理すると。
“黒スーツ”に呼ばれ、彦軍も宴席に呼ばれる。その席で、嘯天が暁東を捕まえたと知る彦軍。嘯天の様子が変だと思った彦軍は、まだ望みがあると感じる。
彦軍は“黒スーツ”の部屋に呼ばれ「今は図面は私の手中にあり、転生儀を作動させる玉佩もここにある。洪暁東を捕らえた今、残るは転生儀だけだ。図面の“転生儀 作動すれば 隠珠 現る”とは九転夜明珠が見つかるということか?」と言われる。「おめでとう」と彦軍が言うと「だが何年も図面の文字と図案の意味が分からん。専門家として解明してほしい」と言う“黒スーツ”。どれどれ、と言いながら図面を見ようとした彦軍は、デスクにあるモニターに映し出されている意識のない暁東を見る。それに気づき「どうした?心配なのか」と“黒スーツ”が聞く。「まさか」と返す彦軍。そして図面を手にした彦軍は「任せてくれ。この謎は俺が解く」と言う。
ーつづくー
彭澤はポニーの求婚を受け入れたのかな(≧▽≦)
まんざらでもないよね?きっと。
ただ、まだ戸惑っているだけというか。
その戸惑っている姿が可笑しいんだけど(*´艸｀*)
龍龍は大丈夫だよ…ね?
あの後、誰も何も言わないし、龍龍も出て来ないから・・・。
解毒薬は完成したのかな?
過去を思い出した暁東。
九転夜明珠を飲んで体がどんどん小さくなったなんて!!!
そして顕婷が嫻児の生まれ変わりだったなんて!!!
暁東が捕まったのも、彦軍と2人で考えた策だと思ってた(✽ ﾟдﾟ ✽)
違ったみたいだけど、暁東には何か考えがあるみたい…?
モニターに映る暁東を見て、彦軍も気づいたみたいだし。
残りはあと2話。
すごく駆け足だったような気がする…。
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