先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る ここまでで主張してきたことは商品の価格は需給バランスでは決まらない。利潤が最大化するところで供給は止まり、その時全ての需要が満たされているか、完全雇用が実現されているかは分からない。先進国では「有り余る富(貨幣)」が発生する。逆に言えばこれが先進国の定義である。 日本は後進国になった、三流国だ、と言い募る人々がいる。これはそういう人々のポジションだ . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る 企業に限らず家計も収入の基になるのは誰かの支出である。その意味で収入=支出となるが、これでは収入-支出=ゼロとなり貯蓄ゼロの世界となってしまう。 なぜこのようなことになるのか?収入、消費、投資を見直してみよう 家計にとっての収入は、ほぼ賃金である。賃金は所得である。経済学は家計にとっての収入がほぼ賃金であるような世界を対象としている。企業にとっての . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻るGDPの内訳 輸出入を除くGDPは主要には家計部門、企業部門、政府(一般政府)部門に分けられる。この三部門と消費、投資、貯蓄の関係は以下のようになっている。 ケインズは「当期の投資とは、当期の生産活動の結果として資本装備価値へ期間中に付加された額のことだ」と定義している。多くの人に異論はあるまい。資本装備価値というのは設備の現在価値のこと . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る 前回は「供給と需要は価格によって調整されるのか」という題名で「そうではない」と主張した。では需要と供給それぞれを決めているものは何だろうか?供給について考える 生産技術、一次産品価格、為替等の条件が変わらないのであれば、供給量は雇用量に比例する。これを供給量は雇用量の関数である、という。逆に雇用量は供給量の関数であるとも言える。同じことだ。問題はど . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る「供給量と需要量を等しくする価格は均衡価格と呼ばれる。その価格で売買される数量は均衡数量だ。均衡価格は市場清算価格と呼ばれることもある。それは、この価格この価格で買いたい全ての買い手がこの価格で売りたい売り手を見つけ、逆もそうなるとことを保証し「市場を清算する」価格という意味だ。P・クルーグマン/R・ウェルス「マクロ経済学」商品の需給は価格によって一 . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る 2024年1月24日の東京新聞社説である。公開されているし、リンクはすぐに切れるので全文再掲する。まずは全文読んでいただきたい。***********************************東京新聞<社説>財政収支の悪化 野放図予算に終止符を 国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を巡り、やや高めの経 . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る 家計簿を付けたら毎月赤字だ。足りないところは借金せざるを得ない。それでなくとも赤字のところへ借金の返済が重なったら、いずれ返せなくなる。家計の破綻は必至である。ここは「入を図って出を制す」月々をなんとか黒字に持って行って借金を減らしていくしかない。家計の「ムダ」を徹底的に洗い出そう云々。 家計についてはその通りかもしれない。多くの国民はそうしている . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る 政府の財政を考えるシリーズも10回となった。そろそろ結論めいたことも書かねばと焦りだしたが、その前に今までの十回を振り返っておこう。政府の財政を考える ①一般政府という視点https://blog.goo.ne.jp/thegeneraltheory/e/ce550fecced9c2fc402f60e9d5bf9a11中央政府(いわゆる政府)+地方 . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る*≪中央政府(いわゆる政府)+地方政府(地方自治体)+社会保障基金≫を連結したものを「一般政府」と呼ぶ。以下「政府」と呼称する。 日本銀行は四半期ごとに資金循環統計を発表している。2023年12月20日に第3四半期のものが公表された。ここではその中の部門別の金融資産・負債残高をもとに議論を進める。日本の一国レベルでの貸借対照表のようなものだ。ただし固 . . . 本文を読む
先進国の経済学 目次へ戻る本ブログ 総目次へ戻る*≪中央政府(いわゆる政府)+地方政府(地方自治体)+社会保障基金≫を連結したものを「一般政府」と呼ぶ。以下「政府」と呼称する。一般理論を読む改訂版第7章 貯蓄と投資の意味―続論 (人々は使われなかった貯蓄の分だけ貧しくなる)https://blog.goo.ne.jp/thegeneraltheory/e/cc44cee2a1fa98e3b04be . . . 本文を読む