漢字の「旁(つくり)」で整理してみました。(前編)
私は漢字の専門家ではありません、ノホホンな漢検1級挑戦者です。以下は、専門的には正しくないかもしれませんが、思うところを書いてみます。
「漢検 漢字辞典」を読み物として読むことがあります。読むたびに新発見があり、いまさらですが脳に皺が刻まれるようでなかなか面白いです。漢字群を音訓の50音順で見ていく、漢字の成り立ちから部首を確認していく、それと部首ではない「旁(つくり)」にも注意していきます。
「漢検 漢字辞典」には、出題されたことはありませんが「偏旁冠脚」という1級対象四字熟語があります。「旁」の字が1級対象漢字であるため掲載されている、無味乾燥(おもしろくもなんともない)な四字熟語です。意味はズバリ「漢字を構成する部首の総称」です。こんな四字熟語は出題されないいでしょう。
部首になるのは、「旁」より「偏」、「脚」より「冠」が多いと言われています。「部首索引」はたくさんありますが、「部首にならなかった偏旁冠脚」での索引はあるのでしょうか?
1級漢字には「旁(つくり)」は同じだが部首が違う漢字、要するに紛らわしい字が多いと書きました。勉強すればするほど、この紛らわしい字に悩まされます。
饂飩(うどん)の【饂】、蘊蓄(うんちく)の【蘊】、褞袍(どてら)の【褞】、慍(いか)るの【慍】、媼嫗(おうう)の【媼】・・これらは「部首」をみれば納得しやすく、理解しやすいでしょう。
【羸】(るい)【贏】(えい)【瀛】(えい) これらはどうですか?よくもまあこんな似たような漢字があるものだ、と感心します。漢検1級の検定では、これらの字を読めるだけでなく、書き問題でも 【痩羸】(そうるい)【輸贏】(しゅえい)【瀛海】(えいかい) 頻出問題です。
【蘖】(ひこばえ)【糵】(もやし)【孽】(わざわい) 違いが分かる?と思うくらい似すぎています。全て音で「ゲツ」と読みますが、くせのある「旁」さえしっかり覚えれば、「部首の指差し確認、木偏、米偏、子偏」チェックで正答にたどり着けます。
ほんの1例を挙げましたが、とにかく紛らわしい字が多いのです。そこでやむを得ず、似たような「旁」(漢字の構成部分のうち部首を除く部分、が正確かも)」をもつ漢字を蒐集、記録していきました。結構なページになりました。
ノート作りは嫌いです。でも、あまりにも紛らわしい字が多くて、頭の整理がつかないのです。たくさん蒐集して紛らわしい字を少しずつ克服してきました。
ある時ネットを見ていましたら、同じようなことを1級合格者の方がやってるのを見つけました。
ご存知の方も多いと思いますが、漢字検定1級受検者応援ブログ です。このブログには、共通の旁をもつ漢字仲間(≒紛らわしい漢字仲間)の連載記事「漢検1級 漢字ノート」があります。2010年4月11日第1回「葛」から、2014年第203回の「腹」まで、(おそらくまだ途上でしょうが)長期的な連載記事はすばらしいです。
漢字だけでなく、本、映画、社会一般にも言及していて、文章も軽妙でたいへんおすすめです。もっと早く気がつけばよかった。
(この項、続きます。)
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