戯言備忘記録~A target of a licensed tax accountant~

日々思うことを気ままに書いてます。

品質と付加価値で思ったこと

2005-11-06 21:51:23 | 日記
先日、顧問先の外科医院の院長と話をしていた時のことだけど、
思うことがあったので、日記に書いてみる。

院長「新しい医者(後継者候補)を入れようと思うけど、なかなか良いのがおらん。」
てつ「院長先生が認めるような医者となると、そうはいないのでは?」
院長「認める・認めない以前に、最近の若い医者は機械に頼り
すぎていて、大型の機械がないとまともな診察ができないのが多い」
てつ「そうなんですね。」
院長「だからうちのようにレントゲンしかないようなところには腕の良い医者が
必要なんだ。でも機械がないという理由で来たがらない。機械がなくても、
ある程度の経験を積んでいれば間違いないんだが・・・・」
てつ「大学病院から引き抜くことはできないんですか?」
院長「腕の良い医者が大きい病院にいるわけではないぞ!それと
大きい病院になると、患者さんの顔を見ない医者が多いんだ。この前A病院に紹介状を
書いた患者さんから『あの病院は自分達の顔を見てない。病気と番号でしか認識して
いない。』と言われたよ。そういう医者は欲しくないんだ。」
ちなみにこの病院は患者さんが多いので、めちゃくちゃ儲かっている。
そんなわけで給与が低いと言うことはありえない。
後継者候補なので院長がいなくなったら、後は自分のモノなので、ウハウハなのだ(^^;。
大病院で出世を考えている人はもちろん働きたいとは思わないだろうけど・・・・。

そんな感じの話をされた。そういえばそうだよな~と改めて思った。
個人医院や一人医療法人型の病院となると地域密着型の病院になるので、
患者さんとの繋がりが深くなる。医療ミスが目立つのも大病院がほとんどだし
(小さい病院ではニュースにならないからだろうけど)、失礼な話だけど、
手術とかをやっつけ仕事でやっているのかもしれない。
僕が子供の頃、喘息で死にそうだった頃に、通っていた小児科の先生は物凄く親身に
対応してくれた気がする。高校時代に椎間板ヘルニアになりかけた時の整形外科の
先生も親身に対応してくれた。 これは20年とか10年以上前の話だけどね・・・・。
あの頃に比べると、なんか適当にやってるんだろうな~と思えるような対応が多い気がする。
人の命を預かる人たちだから、適当な仕事はやってほしくないな~と思った出来事でした。

で、こういう話を聞いて、人ごとではないな~と思った部分がけっこうあった。
僕らの業界も会計ソフトの高性能化、税務ソフトの緻密化で、はっきり言って、
知識がない人間でも、操作方法さえ覚えれば、仕事ができるような状態になりつつある。
会計ソフトなんかは、簿記の知識がなくても使えるほどまで進歩しているし、
税務ソフトも入力する個所さえ間違わなければ、正確な数字がはじき出せるところまで
進歩している。業務の半分以上はコンピューターがやってくれる。
最後は人間の判断を要するわけだけど、
「頭を使わなくても、仕事ができる。」
ような状態になっている。
はっきり言って、これって、大変な問題だと思う。
コンピューターがやってくれると言うことは、それだけ仕事の価値が下がってくるわけ
であって、仕事に対する報酬も下がってくる。そして人手もいらなくなってくる・・・・。
なんでもかんでも機械化というわけではないけれど、僕らの業界でも生き残りをかける
ような時代が目前まで迫ってきている。
そうならないためにも、もっと質の高い仕事、高付加価値な仕事をしないといかんな~
と思った出来事でもあった。

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