（面白話１７７）携帯電話？

今日は、ショッピングモールにあるイタリアンレストランに
行って来ました。
隣に６人分のテーブルが用意されましたが、入ってきたのは年配の
ご夫婦だけ。
座るとすぐにおじいさんが携帯電話を取り出し、
『あ～　え～っと、もう店に入ってるから、ドーゾー』
『うん、待ってるからな、ドーゾー』

違うもんと勘違いされているようでした。

（面白話１７６）すれ違い

今日、お婆さんが、すれ違いざまに僕にウインクした。
あと５０歳くらい若ければ、小っさな乳母車みたいな
あの手押し車一緒に押してあげたのになあ。
どんな風に話しかけよう？

『その手押し車、素敵ですね』
『そう？』
『どこのですか？』
『サマンサタバサ』
『お似合いですよ』
『ありがとう』
『中には、何が入ってるの？』
『あめちゃん』
『あめちゃん？キャンディーじゃなくて？』
『違うわよ、那智黒』
『那智黒？黒い丸いやつ？』
『そうよ。美味しいわよ』
と言ってウインクする。

なんてこと妄想しながら、振り返ってお婆さんを見ると、
お婆さんもこちらを振り返っていました。
お婆さんも妄想好き？
太陽がまぶしそうでした。

（面白話１７５）時効

昔の話です。
スーパーで試食用に置いてあるソーセージを全部床にぶちまけてしまい、
子供のせいにしたことがあります。
お店の おばちゃんが寄って来て、わけも分からず泣きそうになってる
うちの子供にソーセージくれました。
良かった 良かった。

（面白話１７４）段々畑

今日も伊勢出張から近鉄特急で帰ってきました。
私の後ろの席には、年配のご夫婦。
旅行帰りでしょうか、楽しそうに話をされています。
ビールを飲みながらうとうとしていると
ご夫婦は、お話が終わったみたいで
おじいさんは一人車窓を流れる景色を
楽しんでいらっしゃるようです。
見るもの全てを　つぶやいています。
『山の色も緑になってきたなあ』
『あっ　桜が綺麗』
『ここには、温泉があるんだ』
私も見るとはなしに車窓を眺めていました。
するとおじいさんが、
『あっ段々畑！、菜の花も満開！、川も綺麗だなあ・・・』と
つぶやいています。
あれっ？おかしいなあ。
確かに菜の花が綺麗な段々畑あったけど、でもそれは大分前。
通り過ぎてから大分経つ。
しかも今、私たちは　かなり長いトンネルの中。
周りは、真っ暗。
おじいさん、何を見てるんだろう？
今まで、車窓に見えるものをつぶやいていると思っていたけど、
おじいさんは、何を見てつぶやいていたのか？
おじいさんの最後のつぶやきが気になる。
『川も綺麗だなあ・・・』
だめだめ、おじいさん、その川　渡っちゃ　だめだよ。

（面白話１７３）すりぬけ

花粉症なのでマスクを掛けて通勤しています。
普段から眼鏡を掛けているのですが、
眼鏡を掛けた後にマスクを掛けているのに、
マスクを外そうとすると、マスクの紐が眼鏡の内側に入っていて
眼鏡を外さないとマスクが外せません。
また、やられました。
妖怪すりぬけの仕業です。
いつの間にかマスクの紐を眼鏡の内側にすり抜けさせる
悪い妖怪がきっといるのです。
これは、妖怪もつらせと同じ仲間なのでしょう。
妖怪もつらせに関しては、面白話１０１話をご参照下さい。