（面白話１９６）歌の練習

通勤時にバンドの課題曲を聴きながら、
そして自分の担当部分を歌いながら歩いている。
気がつくと結構大きな声になっている。
今の課題曲は、ファルセットの部分があり、
ヒーヒー歌いながら歩いている。
すれ違う人は、気持ち悪そうに見る。
僕の前を歩く人は、スピードが速くなる。
ライブ観に来てくれれば理解いただけると思うが。

（面白話１９５）ママゴト

週末は、マンションのロビーでコーヒーを飲みながら
本を読むのが楽しみ。
テーブルとソファが３組ある。
一番奥のソファで女の子３人でママゴトをしている。
可愛い。
「いらっしゃいませ。何がいいですか？好きなのを指差してください」
「これください」
「はい、一万五千円です」

高っ。何売ってるんやろ？
何屋さんの設定やろ？

「お金は、この人が払います」

こわっ。どんな関係やろ？

（面白話１９４）人間の心理

もう半年くらい前だろうか、ある中華料理屋に入ると、おばさんがカウンターに座って冷やし中華を食べていた。私も一人だったので、おばさんから一席空けて座った。
おばさんが、小さな声で「あれっ」と言ったので、おばさんを見ると、箸の先には、輪ゴムが一本。
冷やし中華に入っていたのか？
おばさんは、不思議そうに輪ゴムをカウンターに置くと、また冷やし中華の中から輪ゴムが。
それから出るわ出るわ、５、６本出て来た。
不思議なもので、一本だと、腹が立つけど、５、６本も出てくると少しおかしくなって来る。
おばさんももう半笑い。
人間の心理とは、そういったもんである。
さて、これが全部輪ゴムだったらどうなるのだろう？ 自分を疑い出すのではないだろうか？
これが正しいのか？
今まで自分が食べていた冷やし中華は、一体何だったんだろう？
「冷やし中華始めました」
よく見かけるこの言葉。
最近は、テレビでもよく聞く。
この言葉は、あのおばさんを、ヒッチコックの鳥のように責め立てているのである。

（面白話１９３）KIOSKのレジ袋

KIOSKのレジ袋には、「レジ袋がご不要ならば、お申し出ください」と
書いてある。
このメッセージの前に、「今度から」と書き足して欲しい。
「落石注意」の表示に似た感じがするが、
この場合は、落ちて来る石ではなく、
落ちている石に注意という意味らしい。
レジ袋のメッセージは、既に石に乗り上げている。