意思による楽観のための読書日記

佐久の文学碑 宮澤康造 ***

佐久地方というのは信州の東、小諸、軽井沢から川上、南相木までにまたがる東信と呼ばれる地方であり、ここに460基もの文学碑があるという。この地にある野沢北高校で教鞭をとる筆者は、実際にこの地を歩きながらその全てについてその由来や建立の背景などをまとめた。一般には手に入りにくい書籍かもしれないが、佐久地方に住む人やこの地を愛する人にはたまらない一冊であろう。

軽井沢にあるのは、室生犀星詩碑、正宗白鳥の文学碑、有島武郎終焉の地の碑、立原道造詩碑、北原白秋落葉松詩碑、与謝野寛・晶子歌碑、五島茂・美代子金婚比翼歌碑、御代田町には吉屋信子句碑、小諸には若山牧水水城石歌碑、高浜虚子句碑、臼田亜浪句碑、島崎藤村の数々の詩碑、岩村田には鼻面稲荷に荻原井泉水の句碑、佐藤春夫の歌碑など数多い。

浅科、布施、望月にも荻原井泉水の歌碑、君が代の歌碑もあるという。立科には若山牧水や伊藤左千夫の歌碑もある。臼田、佐久穂、小海には高浜虚子句碑、菅原道真の歌碑、明治天皇の歌碑もある。

学校にも多くの歌碑、詩碑がある。軽井沢高校には室生犀星による校歌の碑、西部小学校は荻原井泉水による詩碑、御代田中学校の高村光太郎詩碑、御代田小学校跡地にも歌碑がある。小諸や野沢のカソリック幼稚園には万葉集歌碑、岸野小学校には牧水の歌碑、小海高校には佐藤春夫の校歌碑がある。

380Pからなる分厚い本であり、大変な労作であることは間違いないが、一般の書店では手に入りにくいだろう。Amazon でも買えるかどうかわからないが、関心が有る方はBookoffで気長に待っているしかないかもしれない。
佐久の文学碑


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