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『天・地・水・命』 ~自然の恵み~

 「 天を仰ぎつ 地に伏しつ 水に語りて 命覚ゆる 」 仙人

群泳

2005-12-15 | 淡 水 魚
アブラボテ Tnakia limbata
まさに『群泳』と言えるだけの魚の群れ。
しかもそれがアブラボテだから驚いてしまう。
久々の魚画像です。
見渡す限りボテ・ボテ・ボテ・シマドジョウといった様相です。
それにしてもここは流れのある農業用水路。遊泳力のそれほど強くないタナゴ類がこんなにたくさん群で泳いでるのは珍しい。
今は雪に閉ざされているのかな?
また来年の春に会いに行こう!

カマツカ

2005-11-10 | 淡 水 魚
<カマツカ Pseudogobio esocinus escoinus
「えっ?カマツカってどこにいるの?」
あっ、居た居た居ましたよ。砂の中にしっかり潜っています。
砂の中の生物を砂ごと口の中に入れ、砂だけエラから出して餌を食べます。20cmを超えるような大型も居ます。
ところで、植物にもカマツカっていう種があるのをご存知ですか?
バラ科の落葉低木です。昔は幹を鎌(カマ)の柄(ツカ)として利用していたので、この名前が付いたそうです。さらに別名ウシゴロシとも言って、牛の鼻輪(環)にも利用したそうです。

考えたら植物好きの人にとっては、「えっ、カマツカっていう魚が居るの?」と言われそうですね。

アブラボテ水路

2005-11-09 | 淡 水 魚
アブラボテ Tnakia limbata

アブラボテのいた水路は実はこんなに小さな用水路なのです。小さくてもコンクリートの三面張りではなく、護岸は石積み(底生魚や幼魚の隠れ家になります)で、底には礫や砂が溜まって(水生昆虫や貝類が棲めます。水草も生える事ができます)います。
水深は深いところでも40cm程度、曲がり角や合流部が若干深く流れが緩くなっていまして、アブラボテやドジョウ、シマドジョウが(このような小さな水路にしては)大量に固まって居ます。
今はもうこんな水路ってなかなか見ることができません。水草や砂礫、ゴミなんかは通水障害になってしまうので...多くは単調な水路に改変されてしまいました。
確かに用水路を利用して農業をしている人にとっては生活がありますし、それより生物を優先する事はできませんが、どうしても「必要以上」に改変してしまった例が多過ぎます。両立させる手法は考えればたくさんあるのに...

私は最近考えます。
一部のNPOや保護団体、学識経験者の方々が過去の悪政を散々言い立てて、環境保護の名の下に、鬼の首を取ったように胸を張っておられる光景をよく目にしますが、行政も税金を使って行った事業をなかなか素直に「間違ってました。済みません。」とは言えないと思います。だから、
『どうしてこうなってしまったのか。』を言い立てるより、『これからをどうするのか。』を真剣に考え上奏した方が前向きですし、早い対応が期待できると思います。振り返っても絶滅したものは返ってきませんし、今生きている生き物を何とか守りましょう!


カップルで二枚貝(産卵床)を探しているのでしょうか?
(シマドジョウが羨ましそうに見ています)

アブラボテ

2005-11-08 | 淡 水 魚
アブラボテ Tnakia limbata

○分布域
 濃尾平野以西の本州、四国の瀬戸内海側、九州北西部に分布する。
福井県では、敦賀を流れる笙の川水系と小浜を流れる北川水系に分布する。日本海側では笙の川が東限と思われる。過去には耳川でも確認されたが近年では確認されていない。笙の川水系と北川水系においてもその数は激減している。
○生態特性
 通常勾配の緩やかな小河川の上流から中流域に生息する。食性は付着藻類や小動物などを食べる雑食性である。「アブラ」の言葉が示すように、体は雌雄とも黒ずんでいて他種との区別は容易である。特に産卵期の雄は暗横緑褐色で重油色を帯びる。
○問題点
 生息している場所が局所的であり、さらに護岸工事、用排水路工事などにより産卵場所となる二枚貝の生息域と量が激減した結果、本種の生息数が極度に減少したものと考える。

この写真を撮影した場所は、前述の分布域に当てはまらない別の水域であり、しかも本川には生息しないのに、本川から引いた用水路には生息しているという不思議な場所である。
陸上から水路を覗き込んで、「おっ!タナゴが居るやん!んっ!?アブラボテちゃうか~?うっそ~!」
もう夢中でシャッターを切りまくりました。だってアブラボテはお初(撮影)だったのですからー。しかも、居るわ、居るわ、うじゃうじゃ群れなして泳いでいます。『ホントに減少してるの~?』って感じでした。
しかし、狭い水路のほんの一区画だけでしか見れませんでしたので、この場所が壊されたら...と思ったら暗い気分になってしまいます。

                    アップ

下の尻ビレが黒いやつが♂です。

アワヨシノボリ

2005-10-28 | 淡 水 魚
<アワヨシノボリ>うそです。そんな魚はいません!
オオヨシノボリ Rhinogobius  sp.LD
周りの付着藻類からたくさんの泡(酸素)が気泡となって出てきています。普通の緑の水草と違って、見た目はそんなにきれいな風景ではありませんが、しっかりと光合成やっています。画像の左斜め上の隅に泡が輪になって並んでいます。(ついさっき気付きました)
そんな場所は、見た目は悪くてもたくさんの生き物が集まってくるのです。

イトモロコ

2005-10-27 | 淡 水 魚
イトモロコ Squalidus gracilis gracilis
今まで色々な河川でイトモロコにお目にかかってきたが、普通イトモロコは5,6cm、大きくても8cm程度であるが、この川のイトモロコは10cmを越えていた。イトモロコは見慣れているはずなのに、大き過ぎて最初は何の魚か分からなかった...関西から遠く離れた北海道や沖縄の河川じゃあるまいし、近畿圏の淡水魚で分からない種があるとは...潜りながら散々頭を悩ましているうちに、体側の模様や背ビレの付け根の黒点を見つけて、「エッ!もしかしてイトモロコ!?」それにしてもでか過ぎる!
ここまで大きくなるとは!まだまだ勉強不足だ。

スジシマドジョウ(中型?)

2005-10-14 | 淡 水 魚
スジシマドジョウ Cobitis sp.M
ドジョウ→シマドジョウ→アジメドジョウと続けたので、さらびもう一種!九州で見たスジシマドジョウです。
スジシマドジョウは現在3種8型に分けられています。
①大型種
②中型種
③小型種-東海型
④ 〃  -琵琶湖型
⑤ 〃  -淀川型
⑥ 〃  -山陽型
⑦ 〃  -山陰型
⑧ 〃  -九州型
いやー、ややこしいですよね...スジシマドジョウ1種でいいと思うのに!
同定する者の身にもなって欲しい!
特にヨシノボリ類なんかは今後もDNA分析その他の技術の進歩により、さらに細分化していくようです...

アジメドジョウ

2005-10-13 | 淡 水 魚
アジメドジョウ Niwaealla delicata
ドジョウ→シマドジョウと続けたので、もう一種!前二種とは水域は違いますし、かなり上流の方に棲んでいます。
美味なので(残念ながら私はまだ食しておりません)、地域によっては漁獲され、賞味されています。「アジメ落とし」なる伝統漁法で捕まえます。

シマドジョウうじゃうじゃ

2005-10-12 | 淡 水 魚
シマドジョウCobitis biwae
シマドジョウがたくさん居る川は知っているけど、狭い範囲にここまでたくさんいるとは!




これがシマドジョウじゃなくてドジョウだったら、どれが魚でどれが枝だか分かりません!
でものドジョウと同じ場所です。
さて何匹いるでしょうか?
『そんなもん分かるかー!』ですね。


ドジョウ君、実は5尾いました。
小さい丸は上下が尾、真ん中が頭の先端でした。
この画像じゃチョット無理ですよね。失礼しました。


ドジョウ

2005-10-11 | 淡 水 魚
ドジョウ Misgurnus anguillicaudatus
日本人に最もなじみのある淡水魚といえば、ドジョウ、フナ、コイなどではないでしょうか。歌にも歌われてますしネ。
しかし、実はそれだけメジャーなドジョウにもかかわらず、この夏初めて写真に収める事ができました。写真に収めたのもそうですが、潜っていて初めて目にしたのです。網ではしょっちゅう採れていたのですが、自然の水中で見たのは初めてなのです。他のシマドジョウやアジメドジョウと違って泥底を好み、普通は泥の中に潜っているので、生息域の透明度の悪さもあり今まで見付ける事が出来ませんでした。
そういった意味で一般的な魚種ながら結構感激しましたし、思い出に残る一枚です。
さてこの画像の中に何匹のドジョウがいるでしょうか?

オイカワ♂

2005-10-09 | 淡 水 魚
でも分かるように、産卵時期のアユをサビアユと呼んだりします。つまり金属が錆びたような色になるということです。
前にもアップしましたが、オイカワのオスの婚姻色はすごくカラフルですね。色だけではなく、「追星」と呼ばれる小さな突起が顔の周辺に出来、尻ビレも伸びます。メスに自分を如何にアピール出来るかで勝負は決まるのです。

瞬間

2005-10-08 | 淡 水 魚
アユの産卵の瞬間です。
画像の中央やや下寄りに白い粒々が見えるでしょうか?生みたてのアユの卵です。
本来ならアユの卵は粘性のある液に覆われているため、産み落とされた場所の石に付着する(アユは付着しやすいようにツルツルの石を選びます)のですが、たまたま藻類などが生えているような石やザラザラの石では、付着しきれなかった卵が流されます。また、あまりにも多くのオスが集まった場合、尾びれなどではたかれ流されてしまうのです。
まさにそのような状況の写真です。

カジカ

2005-09-26 | 淡 水 魚
久々の魚です。(化石のクリーニングが停滞気味につき...)

<カジカ(大卵型) Cottus pollux
カジカという名を持つ魚は、現在大卵型・中卵型・小卵型の3種に分けられ、大卵型のみ海に下らずに、河川の上流域で一生を全うする。
底生魚で動きが少ないため絶好の被写体である。ヨシノボリ類よりさらに撮影が容易である。また愛嬌のある顔はずーっと眺めていても飽きない。
※デジカメS-マクロ

オイカワ

2005-09-15 | 淡 水 魚
<オイカワ Zacco platypus
農業用水路で見つけたオイカワ♂。
絶えず泳ぎ回っている遊泳魚なのでなかなか上手いこと撮影できません。流れの中で定位しているときに、横に回りこもうとするとすぐに逃げて行ってしまいます。そういう訳で結局こういったアングルでしか撮れません...
でも、見事な婚姻色やすごく伸びた尻ビレはお分かりいただけるでしょう。
周りにいる平べったい魚はタナゴの仲間のアブラボテです。
※デジカメ