『天・地・水・命』 ~自然の恵み~

 「 天を仰ぎつ 地に伏しつ 水に語りて 命覚ゆる 」 仙人

石に棲む魚

2016-10-23 | 淡 水 魚
私の机の後ろの風景です。
博物画家、小村一也さんの作品です。
石をスライスして、石盤に描いた魚の絵です。

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 『コイ』『オイカワ』『イタセンパラ』『ナマズとギンブナ』です。

ハンター

2016-08-20 | 淡 水 魚
 岸際の浅瀬に、カエルや小魚、時には水鳥等も狙って潜む黒い影...

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 通称“ライギョ(雷魚)”、『カムルチー』です。

 一時随分減ったように感じていたのですが、ここの所またよく見るようになって来ました。

うなぎ

2015-08-24 | 淡 水 魚
 筑後川と言えば「うなぎ」です。
 毎度帰省の恒例である店での食事です。

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 家族はみんな左の「せいろ蒸し」が好みですが、私は一人「丼」です。
 モチロン「せいろ蒸し」は美味しいのですが、やはり美味しいものは、白いご飯と食べたいという事で...
 
  筑後川

外来魚

2014-08-20 | 淡 水 魚
 久々に水面上からその姿を見ました。
 通称「ライギョ(雷魚)」の『カムルチー』もしくは『タイワンドジョウ』かと思われます。
 体側の斑紋や全長で見分けますが、遠目にも60~70cm程度の大型の個体でしたので、おそらく『カムルチー』の方ではないかと...
 
 おまけと言ってはなんですが、『オオクチバス』も数個体、のんびり浮いていました。

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井戸端会議

2014-07-15 | 淡 水 魚
 『カワヨシノボリ』のどアップです。



 同じ『カワヨシノボリ』でも♂♀や個体によってかなり体色に差があります。

 三尾で“井戸端会議”をしていました。

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 と言うか、縄張り争いの睨み合いの状態だと思います。

アユの仲間

2014-07-14 | 淡 水 魚
 『アユ』以外の生き物です。
 上画像は、『アマゴ』です。
 ということで、かなり上流域であることが分かるかと思います。

 回遊型が多いヨシノボリの仲間にあって、一生を淡水域で過ごす『カワヨシノボリ』です。



 鰭の縁に婚姻色が出ています。

 こちらは回遊型の『シマヨシノボリ』です。



 眼の下、頬の縞模様が特徴的です。

 川の中~上流域の流れの速い場所で見られる『アジメドジョウ』です。



 『アユ』の群れの画像にも写っていたのを気づかれたでしょうか...

 最後は『サワガニ』です。

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 その名の通り、河川の本流ではなく、沢や流入する細流で見られるのが一般的ですが、ここでは本流の中に身を潜めていました。

清流

2014-07-12 | 淡 水 魚
 川の水の中の石の様子ですが...
 石の表面に笹か柳の葉のような模様が二つ並んだ跡があります。
 この部分だけ石の表面に付着した「藻類」が剥がれた状態です。

 これは、外部の力によって剥がされた後なのですが...
 剥がした張本人は...

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 清流の象徴とされる『アユ』です。
 秋に川の下流~中流域で生まれた『アユ』は、そのまま川の流れに任せて海へと下り、春先まで河口域や沿岸域で生活し、春に生まれた川に戻ってきて、藻類を食べ成長しながら川を遡上し、秋に産卵して一年という一生を終えます。

 『アユ』は泳ぎながら石に体をぶつけるような体勢で接触し、その際口で石表面の藻類を剥ぎとります。
 顔の側面を石に密着させるような状態ですので、上唇と下唇が石に触れ、最初の画像のような並んだ二つの跡が残るわけなのです。

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 アユを手でもってその匂いをかぐと、『スイカ』の匂いがすると言われますが、藻を主食とするからでしょうか...
 食用としての川魚の象徴ともいえる魚です。

筋縞泥鰌

2014-02-03 | 淡 水 魚
 一言で「ドジョウ」と言っても、その対象とする種はそこそこ広範囲になります。
 ドジョウ類は、「ドジョウ属」「カラドジョウ属」「アジメドジョ属」「シマドジョウ属」「フクドジョウ属」「ホトケドジョウ属」の6属に分けられます。
 その内「シマドジョウ属」「ホトケドジョウ属」以外は1属1種です。
 そして「ホトケドジョウ属」が4種、「シマドジョウ属」は、なんと14種が存在します。

 前置きはこのくらいで、画像は『スジシマドジョウ中型種』です。
 ところが、昨年改訂版が出た、主に魚類の同定のバイブルとなっている検索図鑑では『チュウガタスジシマドジョウ』に和名が変更されました。

 元々種名に「中型種」などと銘打っていること自体暫定的な感じがしていましたが、新たな名前も...
 何だかなぁ~といった感じです。



 さらに『スジシマドジョウ小型種東海型』『スジシマドジョウ小型種山陰型』といった種は、それぞれ『トウカイコガタスジシマドジョウ』『サンインコガタスジシマドジョウ』に改名されました。



 このたくさんの“カタカナ”の羅列には参ってしまいます...
 例えば『トウカイコガタスジシマドジョウ』の場合、東海地方に「中型」「大型」のスジシマドジョウやドジョウがいないのであれば、『トウカイドジョウ』でいいのではないかと思ってしまいます。
 まだ今後分化することを睨んでの暫定処置なのでしょうか...?

 これらの名を頻繁に使うのであれば、PCの辞書に語句登録するしかありません!(笑)

冬の川

2014-01-11 | 淡 水 魚
 山間の小川をちょいと覗くと...

 水はかなり冷たいと思いますが、『カワムツ』がのんびり浮かんでいました。

 水の中は陽の光も差し込み、風も当らないので(笑)、また、確実に気温より水温の方が高いので、絶対に暖かい?はずです。

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 冬でも、こんな風に生き物に出逢うと、何かホッとします。

迷惑

2013-10-11 | 淡 水 魚
 ナマズの仲間の『ギギ』です。

 3cm程度のまだまだ幼魚です。
 成魚は30cmほどにもなり、過去には40cmの『ギギ』が採れたという記録もあります。

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 夜行性なので、本来昼間に自然の状態で出逢うことはほぼありません。
 昼間は石の下や障害物の奥に隠れ潜んでいるので、この時は河床の石をめくって、いわゆる寝こみを襲って被写体になってもらいました。
 (『ギギ』にとってはかなり迷惑な話ですが...)
 それでも、住処を追われると、あっという間に泳ぎ去り適当な隠れる場所を必死で探し回ります。
 一旦止まる場合でも、オープンスペースで定位することはまずありません。
 画像のように何かに寄り添ったり、小さくても窪みに身を置いたり...
 何かに身を寄せていないと不安なのでしょう。
 それも一瞬で、隠れる場所を求めてすぐに移動します。

深み

2013-10-10 | 淡 水 魚
 川の蛇行した部分の水が当たり掘れた場所や流れの緩い瀞(とろ)、大石が存在する深場などに潜ると、大きな影がうごめいています。
 水中でものを見るとき、陸上で見た場合の約1.33倍の大きさに見えます。
 水中眼鏡の中には空気が存在しているため、空気と水の屈折率の違いから拡大して見えるわけです。

 ですから、水中で『コイ』などのただでさえ大きい魚にたまに出逢うと、さらに大きく見えてしまい、時々シャレではなく「ギョッ!」とすることがよくあります。

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 60cmほどの『コイ』が数匹いましたが、もっと大きく見えました。

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 この『コイ』より鼻先が長く、全体に細身の体型なのは『ニゴイ』です。

 両種とも体の大きさのわりに小心で、こちらの存在に気付くと一目散に逃げていってしまいます。
 浅場で水中観察をしている時、こちらの存在に気付いた『コイ』が突然に逃げ出すと、尾鰭で底土がかき乱されるので、濁りが発生してしまい観察にならない場合があり、そんな時は迷惑な存在です。

地味

2013-10-09 | 淡 水 魚
 ヨシノボリの仲間の多くは、回遊魚として河川と海を行き来する特異な生態を持っていますが、その一生を川で生活する『カワヨシノボリ』です。
 生息する河川では、彼らの数は本当に多く、瀬で潜っていると『カワヨシノボリ』だらけの場所もあります。
 特に1,2cmの稚魚は多数の群れで、岩にへばり次ぎながら流れを遡っていきます。



 ただし、何と言っても地味ですねぇ...

 婚姻色が出る季節はそれなりに美しく色づきますが、普段は本当に地味です。
 『ルリヨシノボリ』なんかは、年間を通じて瑠璃色の斑点が美しいのですが...

 こちらも同じくヨシノボリの仲間の『ゴクラクハゼ』です。
 他の仲間が全て「〇△ヨシノボリ」というのに対し、本種だけが「ヨシノボリ」の名前が付いていません。



 “極楽”の名前が付いてはいますが、それ程華やかな色彩ではありません。



 ところがちょっと角度が変わると、光線の加減でか、側線辺りが青っぽく見えて美しく変貌します。

モロコ

2013-10-08 | 淡 水 魚
 コイ科の淡水魚、モロコの区別は少々厄介です。
 画像はおそらく『イトモロコ』だと思われます。



 かなり似通った種がありますし、同一種でも地域特性が出たりしますので、体の各部分の長さの比率や、測線上の鱗の数や大きさ、鰭の軟条の形態、数などを同定の根拠とします。



 そういう訳で、そこらあたりの特徴が確実に分かるような画像でなければ、写真による同定もなかなか厳しいものがあります。

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 このモロコはかなりヒゲが目立っています。
 そういえば、ヒゲの長さ(瞳孔径より長いか短いか)も同定の根拠の一つです。

天然記念物

2013-10-02 | 淡 水 魚
 日本の淡水魚で、地域指定ではなくその種自体が“天然記念物”の指定を受けているものが4種います。
 『イタセンパラ』『ミヤコタナゴ』『アユモドキ』『ネコギギ』です。
この中で、前3種は環境省レッドデータのカテゴリーでは絶滅危惧ⅠA類、『ネコギギ』がⅠB類です。

 画像は、警戒して水槽の奥に固まって背中を見せてしまっていますが、タナゴの仲間の『イタセンパラ』です。



 タナゴの仲間は特異な産卵形態を持っており、イシガイ等の二枚貝の中に産卵し、稚魚は孵化後も貝の中で冬を越し、春に貝の中から水中へと出てきます。
 冬の渇水期にも水を蓄えている貝の中で過ごし、乾燥から身を守るわけです。



 何とも見事な生態を身につけたものです。
 しかしその特異な生態が故に、二枚貝無しでは種を維持することが出来ず、水質や底質の悪化とともに二枚貝が減少すると、必然的にその個体数も減少して希少魚となってしまったり、絶滅を余儀なくされたという背景があります。
 当然人為的な捕獲があったことは言うまでもありません。

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観 察しているうちに、多少馴れてくれたようです。
 一旦絶滅したと考えられる淀川のワンドなどで、その野性復帰への取組が行われています。

  水生生物センター