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『天・地・水・命』 ~自然の恵み~

 「 天を仰ぎつ 地に伏しつ 水に語りて 命覚ゆる 」 仙人

逆襲

2008-12-09 | 淡 水 魚
 ハゼ科の『ヌマチチブ』です。
 日本全国たいがいの川でお目にかかることが出来ます。汽水域から中流域まで幅広く生息して、水生昆虫などの底生動物や小魚まで食べる獰猛な魚です。
 反面かなり臆病で、こちらの姿を見つけるとすぐに岩陰に隠れたり、ある一定の距離を保ったまま逃げていきます。
 底生魚は意外と撮影しやすいものなのですが、『ヌマチチブ』に限っては、なかなか接近させてくれないので上手く撮影できません。
 一度穴の中に逃げ込むと、外で粘っていても姿を現してくれません。

 しかし、たまにこのようなこともあります。

 

 あまりにしつこく追い掛け回したせいか、怒って?こちらに突進してきました。
普段はありえない光景です。
 そのお陰でアップで撮影する事ができました。

 in 宇治川

モロコ

2008-12-08 | 淡 水 魚
 コイ科モロコ類の『コウライモロコ』です。

 国内のモロコの仲間は4属10種がいて、
  ホンモロコ
  タモロコ
  イトモロコ
  スゴモロコ
  デメモロコ
  コウライモロコ
  カワバタモロコ
  ヒナモロコ
 そしてスワモロコは絶滅種です。

 このうち『コウライモロコ』と『スゴモロコ』は非常に似ていますが、ひげの長さから多分前者ではないかと...

 

 宇治川ではかなりの数が見られ、一般的な中流域の優占種である『オイカワ』よりもよく見られるかも知れません。

 潜水していると、下流に集まってきて、こちらが動くたびに河床から剥がれる藻類などのエサを待っています。

 in 宇治川

ハヤ

2008-12-05 | 淡 水 魚
 子供の頃川で泳いでいる遊泳魚はコイやフナの仲間やヤマメなどマスの仲間以外は全て「ハヤ(鮠)」と呼んでいました。
 その「ハヤ」には『オイカワ』『カワムツ』『ヌマムツ』『ウグイ』のどが含まれますが、肝心の「ハヤ」という言葉が名前に含まれていません。
 関西では『オイカワ』のことを「ハエ」と呼びます。
 (関東では「ヤマベ」です。)
 “ハエ釣り”も根強い人気があり、特に冬場の“寒バエ釣り”は大会が開かれるほどです。

 前置きが長くなりましたが、画像は『タカハヤ』です。
 『アブラハヤ』と同様に「ハヤ」が名前に含まれる魚です。
 どちらも川の上流部を中心に生息しているので、平野部などではあまり馴染みのある魚ではありません。
 本当のところはこの両種も画像だけの同定は難しく、正確には体長と尾柄高(尾鰭の付け根部分の垂直方向の長さ)の比率で同定します。
 本種も体色や模様などは個体差や地域差が激しいので目安にしかなりません。

 

 近寄っても全く動こうとしませんので、多分寝ていると思います。
 水中の石や沈木などの障害物に寄り添うようにしてじっとしています。
 手を出したら掴めそうですが、そうは上手くはいきません。
 目は機能していなくても、周囲の水の動きを感じる側線はしっかり機能していますので、すぐに逃げられてしまいます。
 ただ、カジカの仲間などはかなり鈍感なのか、昼間でも結構手掴みにすることが出来ます。 
 
 

 『タカハヤ』や『アブラハヤ』は、ヤマメ、アマゴ、イワナなどを対象とした“渓流釣り”の外道としてあまり喜ばれませんが、彼らまたその川が自然豊かな上流域を有しているという象徴なので、大事にしていきたいものです。

 in 宮川水系

2008-12-04 | 淡 水 魚
 水中での魚類観察では、遊泳魚の場合はなかなかその表情まで観察する事は出来ませんが、底生魚の場合は意外とじっくり観察する事が出来ます。
 特に夜間は彼らの動きも鈍いので、かなり近くまで寄る事が出来ます。
 ただ夜行性の魚の場合は、「今がチャンス!」とばかりに餌探しに余念が無くせわしなく動き回っているので結構難しいですね。

 上画像は『カジカ』です。
 カジカの仲間には川と海を行き来する“回遊型”の種と、一生を川の上~中流域で生活する“河川型”の種がいます。
 本種は、捕獲して厳密に同定した訳ではないので正確にはいえませんが、多分“回遊型”のようです。
 胸鰭の軟条数の違いで見分けますが、その数から“回遊型”のような...

 

 これまた『カジカ』ですが、これの場合は胸鰭が見えていませんので同定は無理です。
 この2尾の『カジカ』を比べた場合、全く別種のような色合いと模様ですが、本種は個体差がかなり激しく、見た目の判断は難しいですね。

 それより、手前に居る『カワヨシノボリ』は大丈夫なのでしょうか?
 『カジカ』は水生昆虫や小型の魚類が大好物なので...
 いきなり「パクッ!」とやられそうな位置関係です。
 
 

 最後は『シマドジョウ』です。
 本種の場合は、普段は体側の筋が目立っているのでそこにばかり目が行きますが、顔もじっくり見るとすごい“唐草模様”です。

 in 宮川水系

金オイカワ

2008-11-28 | 淡 水 魚
 つい先日夜間撮影の『カワムツ』をアップして、普段見る姿からは想像できないようなギラギラの姿を紹介しましたが、今回は『オイカワ』です。

 『オイカワ』は『カワムツ』と同様にコイ科の遊泳魚ですが、前者が川の中流から上流に生息するのに対し、河川の中流域を主にして下流域から上流域まで河川の幅広い範囲に生息しています。
 流れの緩い場所よりも流れの速い瀬の部分を好み、流下してくる水生昆虫や川底に生えている藻類などを餌にしています。
 そんな『オイカワ』も夜中は流石に流れの緩い場所でじっとしていました。

 チョット角度を変えて撮影したら...

 

 『カワムツ』同様にストロボに体内の“グアニン”が反応(反射)して『黄金オイカワ』になりました。
 「ビックリ」したでしょうね、お休み中に失礼しました...

 in 宮川水系

グアニン

2008-11-22 | 淡 水 魚
 コイ科の淡水魚類、『カワムツ(川鯥)』です。

 オイカワ、ウグイと並んで、河川の中~上流域の流れのある瀬に生息します。
 河川ではお馴染みの魚で、この三種を“ハヤ”と総称したりします。
 “ハヤ”がつく魚には『タカハヤ』『アブラハヤ』などもいますが、前三種と比較して上流のみと生息域も限られているため、あまり一般的ではありません。

 昨今河川の形状が単調化して、深く流れの緩い「淵」や岸沿いに出来る流れの無い入り江状の止水域「ワンド」、水生植物帯などが消失し、流れの緩いところを好む魚類が姿を消して“ハヤ”ばかりになってしまう問題も起こっています。
 決して“ハヤ”が悪い訳ではありません...
 川はやはり色んな魚が暮らせる豊かな場所であって欲しいものです。

 

 それにしても美しい魚ではありませんか!?
 これも夜間撮影のなせる業です。

 ストロボの光が体内に透過していく同時にウロコや「銀色」※1の体色で反射して、普段の自然光の元では見ることが出来ないような状態になっています。

 

 ※1:魚の体色が銀色に見えるのは、体表にある色素胞(色素を含んだ細胞、色素を含まなくとも光の反射で色を発現する細胞)中で「グアニン」※2の板状結晶(反射小板)と細胞質の「積層構造」※3による干渉の効果です。可視光線がほぼ完全に反射されることにより、体色が銀色に見えます。

 ※2:グアニンとは、核酸を構成する主な塩基の一つで、魚類の銀白色の部位を構成する主要成分です。ちなみに遺伝子情報を担う生体物質であるDNAを構成する塩基はA(アデニン),G(グアニン),C(シトシン),T(チミン)の4種類で、このグアニンが含まれています。

 ※3:積層構造による発色(構造色)の例として、CDやDVD、シャボン玉、アワビの貝殻の内側、タマムシなどがあります。

 in 宮川水系

照れ屋

2008-11-14 | 淡 水 魚
 穴の奥の方にナニモノかが潜んでいます。

 穴から出てきてもすぐに何かに身を隠そうとします。

 

 しかし、ちっちゃな眼では絶えずこちらの様子を伺っています。

 

 ナマズ目アカザ科の『アカザ(赤刺)』です。
 つまりナマズの仲間です。

 環境省レッドリストの絶滅危惧Ⅱ類(VU;Vulnerable)に指定されており、川の中~上流域の水のきれいな場所に生息する魚です。
 岩場の割れ目や巨礫の隙間などに棲むため、河川改修や護岸整備などにより生息場が減少・悪化し、全国的に数を減らしているという報告があります。
 全長10cm程度と小型で夜行性ということもあって、なかなか見つけにくい魚でもあります。
 また、胸鰭(むなびれ)と背鰭の棘には毒腺があり、刺されるとかなり痛みます。
 夜行性であるということや鰭の棘は、小さなこの魚類が生き抜いていくために必然的に身につけた生態や武器ですね。

 やっとの事で全体の姿を拝ませてくれました。

 

 胸鰭と背鰭の前縁の先端辺りが若干白っぽくなっていますが、これが棘です。

 

 アップにするとかなり愛嬌のある顔をしています。

 今回かなりの数の『アカザ』の生息を確認しましたが、「夜間潜水観察」ならではの成果です。
 ただ、なかなかじっとしていてくれないので、カメラのレンズで追い回すのも大変です。
 夜の上流(渓流)域での潜水は、かなりスリルがありますし、昼間活発に活動している遊泳魚がじっとしているのでこちらの方の撮影はしやすいですね。

 in 宮川水系

2008-08-26 | 淡 水 魚
 『鰉』という漢字、さてなんと読むでしょう?

 答えは一番最後に書きます。それまでは漢字のみで話を進めていきます。

 上画像の魚は宇治川で見つけたコイ科の『鰉』の仲間で、『琵琶鰉(ビワ○)』か『川鰉(カワ○)』です。
 魚の場合、水中観察や写真のみで同定するのが困難な種がいますので、捕獲して体の各部の寸法を計測し、その寸法比や、鰭(ヒレ)の軟骨(軟条)の数から種を同定しなければならないほど似通った種が存在します。
 特に幼魚の間は体型や体色・模様などの身体的な特徴が不明瞭な場合が多いのです。
 この『鰉』にしても画像の3,4cm程度の幼魚なので写真での同定は不可能です。
 さらに言えば異種間で交雑が起こる、つまりハイブリッド(混血)が存在するので事態はさらにややこしいです。

 

 『鰉』の仲間にはもう一種『油鰉(アブラ○)』という種がいますが、こちらはその名のごとく油を塗ったような体表をしていますので、すぐ区別が付きます。
 『琵琶鰉(ビワ○)』と『油鰉(アブラ○)』は琵琶湖の固有種でしたが現在は各地に広がって分布しています。
 『鰉』の仲間は、タナゴ類と同じくイシガイなどの二枚貝の中に産卵をするという特殊な生態を持っているがゆえに、河川の水質や底質の悪化でイシガイなどが減少するとその影響を直接受けて数を減らしてしまいます...

 口吻を伸ばしてカワニナの表面に付着する珪藻などを食べています。

 

 『蝗(イナゴ)』は「虫へん」に「皇」でしたが、『鰉』は「魚へん」に「皇」です。
 明治時代に近江より皇室に食用として献上されましたが、明治天皇がいたくこの魚を気に入られ、この魚に漢字の名前がなかったことから陛下からこの名前を賜ったということです。
 ちなみに中国では『鰉(ホワァン)』はチョウザメの一種を指すようです。

 さて、“痩せて弱々しい様”を意味する言葉に『ひがいす』という古語がありますが、『鰉』は見た目がスマート(痩せっぽち)なので『ヒガイス』に由来して『ヒガイ』という名前が付いたようです。
 つまり『鰉』は『ヒガイ』と読みます。
 画像の魚は『ビワヒガイ』か『カワヒガイ』です。

 in 宇治川

石泥鰌

2008-07-17 | 淡 水 魚
 以前山陰で確認した『イシドジョウ Cobitis takatsuensis 』です。
 またまた出会うことが出来ました!
 
 前回である程度生息環境を絞り込んでいたので、割と楽に発見できました。
 前の記事でも書きましたが、日本固有の小型のシマドジョウ属の魚類で、中国、四国、九州地方にのみ分布しています。
河川の上流から中流の、礫が積み重なる水通しのよい淵尻に生息しており、近年流域開発や河川事業による淵の消失、礫底の目詰まりなどで生息地は縮小しています。
 前回の記事でfossil1129さんから「黄金色!」というコメントを頂きましたが、本当に他のドジョウ類とは一線を画す色をしています。

 

 画像ではそれ程派手な色には見えませんが、実際フィールドで潜ってみると、凄く目立ちます。見ただけで「イシドジョウ!」と同定可能です。

 
 
 数は少ないながらも精一杯生きています。
 
 『生き物の生息環境を創出し、その生き物を保全する。』

 文章にすればすごく簡単ですが、これ程困難な事は無いというのが携わっていての正直な感想です。
 魚は水があれば大丈夫という訳ではもちろんなく、水温・水深・流況(流れの速さや方向、乱れの状況)・濁り・底質(川底が石・砂・泥など)・水質といった物理・化学条件と、餌となる生き物、生息場を同じくする生物及び外敵の状況といった生態系の条件や、生育の場、産卵の場、隠れ場などなどその生息のための必要十分条件は数え上げればキリがありません。
 物理・化学条件についてはある程度は満足させる事が出来ても、生態的な条件となるとなかなか人間が思うようには創出できません。ある程度の知見や資料を駆使しても、それはあくまでも人間サイドが考える事であって、生物がこうして欲しいと言っているそのものズバリではないので...
 しかし泣き言を言ったり言い訳をしても仕方が無いので、出来る限り良好な環境を創出し、生物を保全できる事を夢見て頑張るしかありません。

 

 以降は清流域に住む『イシドジョウ』とは違い、一般的な普通の『ドジョウ』の“はなし”です。

 泥鰌(ドジョウ)といえば、童謡の「どじょっこふなっこ」「どんぐりころころ」に歌われたり、泥鰌掬いの「安来節」に登場したり、柳川鍋として食用にされたり...古くから日本人と馴染みの深い淡水魚の一つです。

 ドジョウと日本人との関わりを考えると、稲作文化が切っても切り離せない役割を果たしています。稲作が始まって以来、水田は重要なドジョウの産卵場所となっています。
 春になり水が温んでくると川や池沼に棲むドジョウは浅場に集まってきて、田んぼに水が張られると生息地と水田をつなぐ水路を通って水田内に進入し、一斉に産卵を行います。
 もちろん一生を河川や池沼内で過ごし、岸際の浅場や植物帯で産卵を行うドジョウもいますし、一生を水田内で過ごすドジョウもいます...
んっ?田んぼは秋の刈入れ前から春先まで水が無いのでは...
大丈夫です。ドジョウ(泥鰌)は『泥生』という字を当てられるように、泥の中に潜って長期間仮眠状態で過ごせるのです。
 泥は他の土や砂に比べ保水に優れ乾燥に強いため、ドジョウが潜っていても大丈夫な訳です。また田んぼに水がある時期は、水温の上昇も早いため卵から孵化までの時間も短くて済み、プランクトンや藻類、ユスリカの幼虫などの餌にも事欠きません。
 その分外敵となるタイコウチ、ミズカマキリ、ゲンゴロウ、ヤゴ等水生昆虫や水鳥も集まってきますが...
 つまり水田環境で一つの生態系(生態網)が構築されていた訳です。

 しかし、食糧増産・機械化導入の目的で田んぼが幾何学的に整えられ(圃場整備)、合わせて水路もコンクリートの三面張り等に整えられ、田んぼ⇔水路⇔河川・池沼の間に大きな落差が設けられました。つまり水路での生息や両方の往来が出来なくなったわけです。
 あとは推して知るべし、ご存知のようにドジョウのみならず水生昆虫も激減した現状があります。その要因としては農薬の使用等もあげられますが。
 (ただ、圃場整備により風土病が根絶した例もあります...これはまたの機会に)

 その後国の減反政策で休耕田となる田んぼが続出したり、田んぼが畑になってしまったり、生物にとっての生息の場が悪化した上に減少していった訳なのです。その時々の人間の都合で振り回されているんですね。
 現在田んぼに「どじょっこ」や「ふなっこ」を呼び戻すために、田んぼと水路の行き来を可能にするような『水田魚道』の開発等も行われていますが、さらには水路内に植物が生えたり、ある程度流れが緩やかになるような工夫も必要ですね。

 in 山陰

目的のモノ

2008-05-22 | 淡 水 魚
 
 今回の目的のモノは、この『イシドジョウ Cobitis takatsuensis 』でした。
 初めて出会うことが出来ました!
 (最初に島根県の高津川で見つかった事からタカツエンシスの学名が付いています。)

 イシドジョウは日本固有の小型のシマドジョウ属の魚類で、中国、四国、九州地方にのみ分布しています。河川の上流から中流の、礫が積み重なる水通しのよい淵尻に生息しており、近年流域開発や河川事業による淵の消失、礫底の目詰まりなどで生息地は縮小しています。
 環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠB類に指定されています。
 また、現在四国に生息するイシドジョウは『ヒナイシドジョウ Cobitis shikokuensis 』という名の別種となっています。
 (四国のイシドジョウということでシコクエンシスの学名が付いています。)

 

 調査に入る前は、希少な魚だけに発見できるか、また仮に居てもちゃんと識別できるか不安もありましたが、仲間の
 スジシマドジョウ
 シマドジョウ
 ヤマトシマドジョウ
とは明確な相違点があり、見た瞬間判別できました。

 最大でも8cm程度にしかならない小さな小さな魚ですが、一所懸命生きていました。
 ただやはりかなり限られた局所的な環境でしか確認出来ず、今後の保全対策について考えていかなければなりません。
 
 

 in 山陰

置物

2007-08-26 | 淡 水 魚
 渓流に生息するドジョウの仲間と言えば、最もよく見られるのはこのアジメドジョウです。
 この川にもまさに「うじゃうじゃ」いました。
 ただ、ヨシノボリと違ってかなり臆病でなかなか写真を撮らせてもらえません。すぐにスルスル逃げて行ってしまいます。
 この時は待ち伏せしたような感じで、向こうの岩の陰から現れた時に有無を言わさず「パチリ!」でした。
 光を浴びて体が透き通り、陶器か何かの置物のようにも見えます。

稚魚

2007-08-25 | 淡 水 魚
 なんか海の中の雰囲気のような稚魚の群れです。
 多分カワムツの稚魚だと思います。コイ科の遊泳魚には間違いありませんが、他にオイカワやアブラハヤ、ウグイなどの魚の成魚が見当たりませんでしたので...
 淵の水中部に突き出した岩盤の下の部分にたくさん群れていました。流れも緩くて一番安全な場所なのでしょう。


愛嬌

2007-08-24 | 淡 水 魚
 このカワヨシノボリをはじめヨシノボリの仲間は本当に可愛くて愛嬌があります。
 水中でカメラをかまえると、「ナニ?ナニ?」って感じて近寄ってきます。普通はゆっくり脅かさないように近付いても逃げていく魚が多いので、バッチリピント合わせに苦労するのですが、ヨシノボリの場合は逆に近寄られて困る魚です。


この2尾は親子ではないでしょうが、大きいヤツの尾びれに小さいヤツがちょこんとアゴを乗せて、なかなかユーモラスな光景でした。

癒し

2007-08-23 | 淡 水 魚
 今夏潜りにいった渓流で見かけた魚を紹介します。
 やっぱり渓流といえば、彼女たちでしょう!画像の下で2尾泳いでいます。


 どちらかといえば朱点のないヤマメの方が清楚な感じがして好きなのですが、主点鮮やかなアマゴも綺麗です。
 彼女たちを見つけると、本当に時を忘れて癒しの時間にどっぷり浸かってしまいます。

ヘラボール

2007-08-22 | 淡 水 魚
 「ヘラボール」って何でしょう?
 釣りをする方だったら多分ご存知でしょうが、池や湖で見られるヘラブナの群れの事です。
 ダム湖の水深数十メートルはあるであろう深場で見かけました。
 ヘラブナはゲンゴロウブナを品種改良して作り出された魚で、池や湖沼など止水域の釣りの対象魚として有名です。
 釣り人の間では『フナに始まりフナに終わる』と言われるほどで、最初のフナが「マブナ」、後のフナが「ヘラブナ」で釣り師の行き着くところはヘラブナらしいです。が、私はどうも...
 しかし、ヘラブナはどうしてこのようなボール状の群れを作るのでしょうか?本当のところは分かりませんが、魚が集団となる理由と言えば、「繁殖」「外敵から身を守る」「採餌」などです。
 「繁殖」は春先に岸辺の水草帯で行われますので違いますし、余程の大型の魚食魚でもいない限りヘラブナを襲うような魚もいないので「外敵から身を守る」も違うと思います。
 やはり植物プランクトンなどを食するヘラブナが、沖合いに発生した植物プランクトンをボール(渦)状になって中心に追い込み食しているのではないでしょうか。