ネット爆弾(帝国ネット研究所)

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ギリシャと日本の公務員問題

2011-11-09 01:21:08 | ネッタイムス・ブログのアーカイブ
ギリシャの財政危機に端を発した問題は、ギリシャ国内のみならず欧州、そして世界を巻き込み大きく揺れに揺れている。
ギリシャのパパンドレウ首相が、国民に信を問う為、国民投票を実施するとした事も混乱に拍車を掛けた。
そして今度はイタリアに飛び火して、欧州金融危機が更に深刻な状態になっている訳だ。
イタリアと言えば有名なジョークがあるのだが、一応、以下に貼ってみる。

神は先ず天と地を作った。海と山を作った。そしてイタリアと言う国を作った。
イタリアには世界一美しい風景と、世界一美味しい食べ物と、世界一過ごし易い気候を作った。
天使が言った。「神様、これでは余りにイタリアが恵まれ過ぎています」
神は答えた。「心配するな。イタリア人を入れておいた」

以上がイタリアに纏わるジョークなのだが、本題に戻る。
財政危機に陥っているギリシャ政府は9月21日、公務員3万人の一時休職等を盛り込んだ追加緊縮財政策を発表。
当面の危機回避に不可欠な欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)からの繋ぎ融資を確保する条件整備が狙いなのだが、それに反対する大規模なデモが有ったのは御存知の通り。

ギリシャの追加緊縮策は、公務員3万人を一時休職とし、給与を4割減らして1年以内の配置転換を迫り、新たな配置先が見付からない場合は解雇する。
また、課税を免除する年間所得の限度額を8000ユーロから5000ユーロに引き下げ、月1200ユーロを超す年金の受給者は、受給額を2割減らすと言うもの。

ギリシャは既に債務超過と言う深刻な事態に陥っているので、財政破綻を避ける為に抜本的な財政改革が必要であり、ギリシャが財政悪化に至った諸悪の根源と言われる公務員天国を改善しなければならず、所謂、公務員改革を行いたいのだが、既得権を守りたい公務員の反発が凄まじい。
財政が苦しいのに自分達の取り分が下がるのは嫌だと言う理不尽な事を言うのは、日本の公務員と同じだわな。

さて、日本もギリシャと同じ公務員天国、役人天国と言われ、税収に対して公務員を賄う為の人件費は、日本の財政支出の大部分を占めている。
これじゃ借金が増えるのは当たり前の話で、財政が苦しい訳だ。
そんな公務員優遇に付いて、千葉新聞が非常に興味深い記事を書いているので以下に貼ってみる。

日本は、国会議員・官僚から地方自冶体の首長や地方議会議員、役人に至るまで世界で一番高い報酬を得る公職天国国家だ。
先進国、アメリカの上・下両院議員でさえ、年間報酬は平均1800万円、州議会議員は千葉県で一番少ない長柄町職員の530万円よりも少ない。
イギリスの国会議員の年収は890万円で千葉県の一般職員の報酬とほぼ同じである。

次に、県内の中小企業に働く民間労働者の年間平均報酬をみてみよう。
これは千葉県商工労働部の統計によるものだが、平成14年7月の調査では年間報酬はボーナスを含め437万円余りである。
この調査は30人から千人以上就労している県内の中堅企業を対象にしたもので、小さな商店や小規模事業所の従業員は除外され、タクシー運転手、市場や飲食店で働く従業員、年金生活者、理・美容院、フリーターなど年間所得が300万円にも満たない低所得者は含まれていない。

千葉県の財政支出は年間一兆5千940億円、このうち税収が約6千億円、不足分は交付金や補助金、借金している。
このうち一般行政職、教員、警察官、議員などの人件費が5900億円で税収の大部分が人件費に消えている。
破産寸前社長の県知事や議員、行政職員などの従業員が、どうして一般納税者より何倍もの年収を取る資格があるのか。
こんな経営者は首吊りものである。

さらに、千葉市の一般行政職員の年間平均報酬は一人当り832万円で県内80市町村で一番高い。
最低の長柄町職員は534万円同じ公務員で仕事内容が特別違うわけでもないのに、なぜこんなに格差があるのか不思議だ。
公務員は民間と比較し、休日や有給休暇もボーナスも税収に関係ない。
おまけに退職の際には何千万円、退職時には本給を引き上げたベースで年金が計算され、民間企業に働く以上の年金が終身保障される。

以上が千葉新聞の記事なのだが、日本が公務員優遇の役人天国である事が改めて判る。
この20年強、全国殆どの自治体は税収で毎年の総人件費(手当等も含む)は、全く税収では賄えていない。
税収とは住民税や、事業税、地方消費税等であるが、税収で賄えていないのなら、どうやって毎年払っているのか?。って事になる。
その答えは、地方交付税や地方債等、税収以外のカネを流用、つまり借金で公務員を食わしている訳だ。

地方公務員に対する人件費の不足分は16兆円と言われ、地方交付金の総額は毎年約16兆円であり、数字が見事にクロスしている。
つまり、本来ならば公共事業や景気対策等に使われる筈のカネが、公務員の人件費に回されている。
しかも、地方公務員の給与水準は、1980年代後半のバブル経済の時代から殆ど変わっておらず、未だにバブリーな状態なのである。

バブル経済崩壊後、民間企業は大規模なリストラを行い、コスト削減を促進した為、深刻な雇用問題が発生し、多くの国民が苦しんでいるのを尻目に、公務員は優遇されたままと言う理不尽さ。
公僕である筈の公務員が肥え太り、国民のみが負担を強いられ痩せ細ると言う現実。
政治家は増税をする前に、改善しなくてはならない事がある筈だ。では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】