光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

和巧絶佳展より(1/2)・・・パナソニック汐留美術館

2020年11月16日 | アート 工芸・調度

美術館も最近は、工芸展がブームでした。 

東京国立近代美術館・工芸館の金沢市への移転(10月25日オープン)がトリガーかな?

ざっと、最近見た工芸展を並べると

9月17日 ★東京国立近代美術館 MOMATコレクション展の一部・・・和と洋のこれぞ工芸作品!

 〃    ★パナソニック汐留美術館 和巧絶佳展        ・・・現代の和の若手の意欲作!

11月4日 ★東京国立博物館 工芸展             ・・・和の大家、本格・重厚な作品   

 〃    ★東京国立博物館 桃山展             ・・・絢爛とわびさび、当時の革新作
     (安土桃山時代の名品展で、工芸品も多い)                           
   

今回紹介する「和巧絶佳展」は、日本の作家で活きのいい50歳以下の作家に焦点をあてており

作品には、新しい試みをしているなー・・・という印象を強く感じました。

それではリーフレットから

 

展示は、第1章「和」、第2章「巧」、第3章「絶佳」の順でしたが、私は第2章「巧」が特に印象深かったので、そちらから紹介します。

 

 

 

第2章の展示ブースに入った時、このガラスの円筒状の作品が飛び込んできました。

夜明けの美しい空の上に、天の川が渦巻き、きらめいているような印象。


 山本 茜  
《 源氏物語シリーズ第四十帖 「御法」》   2013

 ガラス、金箔プラチナ箔/截金、キャスト、融着、研磨  32.4×10.5×10.5 
 佐野市立吉澤記念美術館寄託

截金の繊細さ!(中央部を拡大)

 

 

見る角度で表情が変わるので、いろんな角度から撮ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下の写真は、和巧絶佳展の公式サイトより、引用したものです。 周囲の景色でかなり違う。

 

 

 

前後しますが、作者 山本 茜さんのプロフィールです。

 

 

 

 

同じく源氏物語シリーズ第十九帖 「薄雲」(雪明り)を題材にした作品

 

 

 

こちらもいろんな角度から撮ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

素晴らしいですね。  源氏物語シリーズはまだ途中のようですが、全部見てみたい!

 

以下は、源氏物語シリーズ以外の作品です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしたしょうか? 截金ガラスの美しい世界、制作工程をWebで見ましたが、截金工程、ガラス工程とも

大変な作業で技術と熟練が必要。  それを乗り越えて、上村松園の美人画や、源氏物語などの古典に流れる日本

の雅の世界の表現者として、素晴らしい作家が現れたなと思いました。

なお山本茜さんの最新の美術館展示が、石川県立美術館で開催されます。 

特別陳列きらめく美北陸ゆかりの截金作家たち 2020年11月19日(木) ― 2020年12月20日(日)

コロナ禍でなければ、一も二もなく行くのですが、どうしようかなー。

 

 

次は、赤絵細描の世界

 

 

 

うーん、これだけ細かい線で描かれると、何か、厳かな世界が立ち現れる気がします。

 

見附正康  Masayasu Mitsuke
《赤絵細描華紋香水瓶》  2020
磁土、上絵付、 金彩/九谷焼、赤絵細描  11.0×7.0×2.4  
 オオタファインアーツ

 

見附正康  Masayasu Mitsuke
《赤絵細描網花紋香合》   2020
 磁土、上絵付、金彩/九谷焼、赤絵細描   3.5×6.5×5.3 
  オオタファインアーツ

長くなったので、残りは次回に。  追記:縦長の画像が大き過ぎたので、一回り小さいサイズに変更しました。2020.11.17。

 


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