光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

横浜美術館 コレクション展 #2 日本画、陶磁器・宮川香山

2013年07月14日 | アート 各分野

 日本画と陶磁器のコレクションを紹介します。

 最初に北野恒富の「桃花」   

 北野恒富は好きな画家で、最近も高島屋のポスターを紹介しました。

この桃花は、ポスター的な絵から離れ、本格的な日本画になっていますが、北野の描く美人画は、いつもいい味がある。

 松浦信太朗氏の寄贈で、松浦氏は1935年に港湾工事などの会社を横浜で創業した方。

若い頃から近代日本画の優品の収集に情熱を注いだ。

ところで、 正面から撮ると、照明がこんなに反射します。  彫刻の展示場所と同じく、鑑賞デザインがなされていない。

リニューアル時には直してもらいたい処です。

 

顔のところをアップで。  切れ長の怖いような眼ですが、おちょぼ口と垂れ下がりの眉毛がバランスをとって面白い。 

 

次は、木島桜国(このしまおうこく)です。

桜国も、最近「夏目漱石の美術世界展」で、観てその技量に驚きましたが、この鹿もリアルな迫力があります。 

 木島桜国  《秋野双鹿図》 制作年不詳  絹本着色 軸 松浦信太朗氏寄贈

 アップです。照明の反射で見づらいかと思いますが、お許しください。 PLフィルタを持ってはいるのですが、今まで使う必要がなかったので持ち歩いてはいませんでした。

 

安田靫彦。 シンプルな構図に鮮烈な紅花が美しい。

 

山口和宏氏は1920年に電気設備工事会社を横浜に創業した山口久像氏の令息。  久像氏と和宏氏により収集・寄贈された近代日本画、工芸 です。

 

中島清之 の「姉妹」

色彩はきれいなのですが、髪の描き方で少し?を感じました。

 

 

 

 

赤ちゃんの髪と妹の髪、姉の髪と同じようにもっと緻密に描写してくれたら・・と思います。 

 

 

つづいては、宮川香山の陶磁器です。 

トーハクや国立近代美術館工芸館で、香山の作品を紹介しましたが、そういえば香山が開いた真葛焼は横浜だった。

高浮彫の陶磁器から作風を一変した後期の香山作品が好きで、すがすがしい感じを受けます。

 

  

宮川香山のコレクションは綿野吉二氏で、明治期に横浜で貿易商を営んでおり、香山と交流があった。 綿野氏のコレクションは令孫・綿野源衛氏に引き継がれ、2010年度に寄贈されたもの。

 

香山の青磁は初めて観ましたが、なんでも上手に作るのですね。

 

 

 

 

 

龍や雲、波の文様が素晴らしい。

 

 

 

こうした難しそうな焼き物も、香山の技術なら朝メシ前だったのでしょう。

  

寄贈された間島松太郎氏の記述はありませんでした。

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