光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

国立近代美術館 本館(2013.3.23) 日本画  下村観山 「大原御幸」

2013年04月13日 | アート 日本画

下村観山の「大原御幸」は以前にも採りあげましたが、一部でした。

今回は画巻全部を紹介します。

大原御幸(おおはらごこう)

明治41年   彩色・絹本・画巻・1巻   52.0×790.0

本作品は『平家物語』などで知られる大原御幸に取材したもの。出家して大原に閑居している建礼門院を後白河法皇が訪ねる光景を、六つの場面に分けて描いている。

 

以前、採りあげたときは、この場面の乳飲み子を抱く女性の顔と、観山の作品「弱法師」の主人公の顔立ちが似ていること述べましたが、昔の絵では、このような顔の描き方があることは結構あることを後で知りました。

 

輿に乗っていく後白河法皇

 

山深い光景。  右に白猿を描いています。  何か意味があるのだろうか。

 

花筐をもって草花を摘む建礼門院。  枯枝を持った尼が、庵に来た後白河法皇の一行を見つけたようです。

 

建礼門院の住む庵で、下男と法皇の従者達。

 

奥の間での法皇と建礼門院。  季節は初夏で、雨戸が上にはねあげられている。  平家物語では、ここで壇ノ浦の戦いで建礼門院が生き残った理由などが述べられ、安徳天皇と平家の菩提を弔う生活がつづられている。
下村観山の絵達者ぶりが感じられる画巻です。

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