光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

国立近代美術館 本館(2013.3.23) 洋画

2013年04月25日 | アート 西洋画

国立近代美術館 本館の洋画を紹介します。

 満谷国四郎が、渡欧したときの作品。  柔らかな色彩に安らぎを感じます。 

 

 

 明治40年に文部省美術展(文展)が開かれ、その頃から洋画、日本画の区分が明確化されたようです。

この、山本森之助の作品に対する、美術館Webサイトの解説では、洋画ではあるが、日本画の伝統的な俯瞰図に接近しているとあります。  

あまり分析的に見なくても、この絵の海の色、山の描き方は好きです。

 

 

 ルノアールを勉強しようとして描いたのでしょうか。  当時の洋画家は、ポスト印象派のゴッホ、ルノアール、セザンヌに熱狂していたという。

 

 

これっといった特色はないのですが、見て違和感のない絵でした。 

 

 

 中村 彜は、セザンヌの影響・・・・というような分析的な見方をやめ、素直にみると、背景の山、民家は鷹揚とした感じでいいのですが、手前の風にあおられる木と枝葉でしょうか、暗く鬱積した怒りがあるように感じます。

 

 

村山槐他のバラと少女は以前にも採りあげました。   22才でなくなった異才の画家。

 

 

今回、顔の部分など細かく見てみました。 しっかりとしたデッサン力です。  少女の容貌は部分部分は、普通に描かれているのですが、少し異様な雰囲気を感じる。   後ろ髪あたりの描き方、全体の色の使い方がそんなイメージを与えるように思います。

 

 岸田劉生のこの絵も、以前採りあげていますが、実在感を感じる作品。

 

 

 リアルな印象を強く受けます。

 

 

 この、一見、モナリザを意識した作品・・・最初はさして興味もひかず、写真は撮らないで通り過ぎたのですが、何かひっかかるところがあり、戻ってきて撮影しました。

調べてみると、モデルの女性は、河野通勢の妻(光子)の妹。  妻と結婚するまでは、妹の好子に惚れていて、光子・好子姉妹の姉夫婦の主人(通勢の友人)に結婚の

希望を打ち明けると、姉の光子をすすめられたとのこと。  当時、妹から先に結婚するのは道徳的に受け入れづらかったようだ。  通勢は後に、光子と結婚するが、

この絵は、姉妹に初めて会ったころの肖像画で、通勢の恋心にあふれた絵であるわけだ。  なお、通勢や姉妹はキリスト正教徒で、絵もそれをうかがわせる。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする