アヤソフィア博物館は、キリスト教美術とイスラム教の美術が整然と同居調和していること、それに建築の美しさ、1500年の歴史を経てきた重みが加わって、凄いと唸らざるを得ません。
説明は一切聞いていないので、感覚で印象に残るものを撮りました。 その中で特に素晴らしいなと思ったのが2階大理石のアーケードの柱と柱頭の装飾。
Webで調べるとこの部分は5世紀の創建時のものだとか。
南側の窓からはたっぷりと陽光が差し込んでいました。 5世紀頃でもガラス技術は確立していた。
ビザンチンの聖堂は西側が入口で東側が至聖所にあたる。 至聖所となる中央一番奥の半ドームには聖母マリアがキリストを抱く天井画がありました。(後で紹介します) また、ミブラーム(イスラムの礼拝方向であるメッカ方向のくぼみ)
も少し南よりに設置されています。
少しずつアーケードを北側から南側に進んでいき、1階を撮ったものです。
南側の2階アーケード上の天井です。
ほぼ同位置で、露出を変えてみました。
北側の壁面と回廊
モザイク画「デイシス」です。
1260年頃の制作。 ビザンティン美術の最高傑作とされているようです。
南東側の回廊のモザイク画
上の写真左側の:「キリストと皇帝コンスタンティノス9世、皇后ゾエ」(1042年~1055年頃)
皇后ゾエの最初の夫はロマノス3世、次にミカエル4世、3番目にコンスタンティノス9世と2度再婚している! この図像は最初の夫ロマノス3世によって寄進されたらしいが、ゾエの再婚のたびに夫である皇帝の顔や銘文は作り直された。 皇后ゾエの再婚の話は皇位継承をめぐってどろどろした経緯が、「女帝ゾエとテオドラ」(座乱読後乱駄夢人名事典)に載っていますので紹介します。
右側:「聖母子と皇帝ヨハネス2世コムネノス、皇后エイレネー」(1122年~1134年頃)
柱の側面に描かれているのは彼の長男アレクシオス。
東側奥の半ドームの天井モザイク画「聖母子」(870年?)
聖母マリアとキリストの部分を拡大しました。
熾天使(してんし)のモザイク像
3対6枚の翼を持ち、神への愛と情熱で体が燃えているとされる。 北東側の柱上部にあり、最近、顔が修復されたらしい。 しかし、天使のイメージがしなくて怖い感じです。
他の3対の天使の顔の部分は皺の入った紙のようで、顔というイメージはない。
最後に回廊の柱とその柱頭部の写真でアヤソフィアを終わります。