田川市石炭・歴史博物館のブログ

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三井田川紀行 東田川編

2016年03月11日 | 日記

こんにちは!

暖かい日と寒い日がめまぐるしく変わりまして、日に日に春の足音が聞こえてきましたネ!

本日の博物館は、昨日からの雨も朝方でひと段落し、気温は低いですが時折晴れ間も覗いております。

さて、博物館のある田川市は炭都(たんと)と呼ばれておりますが、その中心となるのは、三井の田川鉱業所です。

博物館は、旧三井田川鉱業所伊田坑の跡地に建てられているのですが、伊田坑は三坑とも呼ばれていました。



三坑とは三井田川の3番目の炭鉱ということデス。
ちなみに三坑には竪坑の他に斜坑もありまして、2つ併せて伊田坑と呼ばれます。
斜坑跡地は現在中に入れませんが、博物館のある石炭記念公園の隣に位置しております。



さて、三坑と言うくらいですから一、ニもモチロンあります。
というか、四、五、六、七までありまして、三井田川は七つの炭鉱で構成されておりました。

ちゅうことで、昨日お休みをいただいておりました博物館スタッフ2名にて、自転車で三井田川の炭鉱跡地を散策してまいりました♪

ただし、七つ全て回るのはあまりに広すぎるので、今回は田川市の東側(旧伊田町)方面の炭鉱跡地を巡ります。

まずは伊田駅を挟んで向かいの風治八幡宮にて安全祈願。



福岡五大祭のひとつ、川渡り神幸祭が行われることで著名な神社デス。
ちなみに今年の神幸祭は5月の21日、22日に行われます。

彦山川を渡ってそのまま東に進むと見えてくるのが、三井田川の六坑 夏吉坑のボタ山です。


(写真は後日、成道寺公園より撮影分)

こちらのボタ山、田川市で唯一残ったボタ山でして、坑口は現在は残っていませんが、三連のボタ山は当時のカタチをまだ保っています。

次はチョット寄り道して、上伊田にあるセスドノ古墳へ。



現在は公園になっておりますが、こちらからは、鉄剣や鉄刀、短甲(鎧)など重要な文化財が発掘されておりまして当館に収蔵しております。

さらに平成筑豊鉄道上伊田駅から香春町方向に進みますと、古代の寺の跡がある鎮西公園があります。

こちらも、天台寺(上伊田廃寺)と呼ばれる重要な文化財発掘ポイントでして、唐草文の新羅系瓦などが出土しており、こちらも当館に収蔵しております。



ただし。。。

コレらは現在博物館本館が閉館中のためご覧いただくことができませんデス。。。
来年春のリニューアルオープン時にはご覧いただけるようになりますので、今しばらくお待ちくださいマセ!


続きまして、勾金駅を過ぎ柿下温泉口駅に向かう途中に、三井田川の五坑があった中津原があります。

炭坑住宅はすでに無くなっていますが、現在もこの辺りの地名は田川郡香春町中津原「三井」となっておりまして、往時をしのばせます。





そのまま平成筑豊鉄道沿いを赤村方面にヒーコラ登って行きます。

ちなみにこの平成筑豊鉄道田川線は、元々は豊州鉄道といいまして、石炭輸送のために造られた路線です。
その後、九州鉄道→国鉄→JR→第三セクターとなり、現在のカタチになりました。

内田駅と赤駅の間には、国の登録有形文化財である「内田三連橋梁(別名 みつあんきょ)」がありますので、またまた寄り道。





鉄道ファンの好撮影ポイントであるこの橋梁。
どこが珍しいかというと、下を流れる川の下流側はキレイな煉瓦積みである一方、上流側は煉瓦が積まれていません。
コレは、上流側は大量の水が来ても大丈夫なようにしてあるとか。また、後に複線化したときに橋梁の煉瓦積みの側の幅を延長する予定が、複線化されなかったためそのままになったからだそうデス。
煉瓦積みの表面が凸凹なのは複線化の時に積み増しをしやすくするためだったらしいです。この周到さ、すばらしいですね!
自転車はさらにエッコラと登り、赤村までやってきました。

ちょうどお昼でしたので、赤村特産物センターさんで、この日は400円の食べ放題ランチをいただきます。



お米も水も美味しいので、とっても美味。
特にお漬物は絶品で、個人的に日本一ウマイと思いマス!

ちなみに赤村特産物センターさんのお野菜やお漬物は、博物館前にあるシルバー館お・も・て・な・しさんでも、第二第四水曜日にお求めになれますよ!



そのまま赤村最深部の源じいの森駅まで行って折り返し。
今度は大任町方面に下って行きます。

観光スポットとしても人気の、道の駅おおとう桜街道の一億円トイレでセレブに休憩しまして、本日ラストの三井田川伊加利坑(七坑)へ向かいます。

現在は二本の煙突がヒッソリと佇んでいるだけですが、ココには約50メートルの竪坑櫓が建ち、当時東洋一と言われた約700メートルの竪坑がありました。
三坑の伊田竪坑は約300mですので、倍以上の深さデス! スゴイ!





今回は田川市の東側を中心にぐるっと周ってみましたが、また機会があれば西側の後藤寺や川崎町、山本作兵衛翁が炭坑生活を終えた位登(いとう)炭鉱なども巡ってみたいと思いますデス♪

田川市石炭・歴史博物館ホームページ

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