田川市石炭・歴史博物館のブログ

〒825-0002 福岡県田川市大字伊田2734番地1
TEL/FAX 0947-44-5745

資料の貸出の様子

2022年12月15日 | 日記

当博物館の目玉でもある2つの資料の貸出を行いました。

1つは甲冑形埴輪で、桂川町王塚装飾古墳館で開催中の「筑豊のハニワ・ワールド」で展示されています。 

先日、企画担当職員が梱包を行って、桂川町に出かけて行きました。

展示期間中の関連事業として、筑豊地区発掘調査速報展の解説を行います。

【講演会】(事前予約)
日時:2022年12月17日(土)
会場:桂川町住民センター(大ホール)
 (第1部)「ハニワ・ワールドへの誘い」
  13:20~15:00
  小嶋篤(九州歴資料館埋蔵文化財調査室)
 (第2部)「筑豊地区発掘調査速報展の解説」
  15:10~16:00
  飯塚市、田川市、川崎町、桂川町の文化財担当者
定員:150名
参加:無料

「筑豊のハニワ・ワールド」の詳細は、下記をご覧ください。

http://www.town.keisen.fukuoka.jp/ouzuka/contents/sisetu/news.html#221206

 

続いて本日、馬形埴輪が九州国立博物館「特別展 伽耶(かや)」へ出かけて行きました。

足首にソックスを履いた感じで梱包されています。

「特別展 伽耶」は下記をご覧ください。

https://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s67.html

 

暫くの間、当館で2つの原資料が見られません。ご了承ください。

 

 

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伊加利人形芝居

2022年12月10日 | 日記

 「たがわゼミナール」第5回(12/4)は、「伊加利人形芝居から見た筑豊の人形浄瑠璃」をテーマに、長谷川清之さん(田川郷土研究会常任委員)にご講演いただきました。

人形芝居は、江戸時代でも初期の人形芝居が特定の専門集団によって神事として行われていましたが、江戸時代末期からは興業として村人が行うようになりました。田川市伊加利地区の伊加利人形芝居は慶応年間に始まり、当初は旅芸人を招いて神社へ奉納していましたが、大分県中津市の北原から人形の操作を習得して、次第に地元の人々で行うようになりました。明治20年代からは、娯楽性を強めていくようになります。

遠賀川流域(筑豊)で石炭産業が盛行するにともない、多くの人が集まると、娯楽が少なかった当時は人形芝居が人気となりました。伊加利地区の他でも、遠賀川流域では各地で人形芝居が盛んに上演されていたことが、人形の資料や文書、口承で確認されています。

しかしながら、現在では、遠賀川流域の人形芝居は、伊加利人形芝居が伝承されるのみとなりました。なお、伊加利でも、後継者不足のため、人形1体(通常は、3人で1体の人形を操作)が出演する「三番叟」のみ、元日祭などで上演されています。

伊加利人形芝居は、文化財のうち、無形民俗文化財に分類され、福岡県無形民俗文化財にも指定されています。県内でも人形芝居の文化財指定は極めて少なく、どこでも伝承されているわけではありません。伊加利人形芝居は、田川市の文化財の大きな特徴の一つであると言えます。

―――

次回の第6回「たがわゼミナール」は、建造物がテーマです。みなさまのご参加をお待ちしております。

 「たがわゼミナール」(博物館講座)・第6回

「建造物の見方(建造物基礎知識)」

  講師:松本将一郎さん(福岡県文化財保護課)

 ○日時 令和5年1月29日(日)13:30~15:00

 ○会場 田川市民会館 講座室1

 ○申込 田川市石炭・歴史博物館へ電話にて申込ください(TEL:0947-44-5745)

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