田添菜穂子の一期一会

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芸術週間

2006-12-08 22:47:03 | クラシック鑑賞
12月に入って、立て続けに芸術鑑賞をしました。

まず、3日(日)は、オランダの楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏。
指揮は、マリス・ヤンソンス。今年ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを指揮して、日本でも急激に人気の上がった指揮者です。

私もそれまで、そんなに知らなかったのだけど、)新春のテレビ中継を見て、なかなか上品にまとめてたのに好感が持てて、今回聴きに行くことにしました。

と、簡単に書いたけれど、実は超人気公演で、私もキャンセルが出た追加販売にたまたま居合わせて取れたチケット

ですから、当然、会場は、満員でした。

一曲目は、モーツァルトのピアノ協奏曲25番。

ピアノは、イギリス在住のピアニスト内田光子。12歳の頃からウィーンに住み、多分ヨーロッパで小澤征爾並に有名な日本人アーティスト。
モーツァルトはピアノソナタも、ピアノ協奏曲も全曲録音しているから、得意中の得意。
きっと、ヤンソンス・内田のペアだからこそ、チケット争奪戦が起きたんだと思います。

さて、実際の演奏は、本当に美しかった。
ヤンソンスは格調高くモーツァルトを響かせ、
内田光子のピアノは、どこまでもまぁるく、まぁるくやわらかな音がしました。
石造りの家が並ぶヨーロッパでないと鳴らないような音。

本当に幸せなモーツァルトを聴かせてもらいました

はぁ~幸せだった・・・・

と、ここでおわらなかったのが、このコンサートの盛りだくさんなところ。

休憩の後は、マーラーの交響曲第一番「巨人」。

私は、マーラーは聞かず嫌いで、いくつかのフレーズで、なんだか「暗くて、変に明るいこともあって気持ち悪い」というのが、これまでの印象

当然今回も、まぁ、おめあてのモーツァルトの後に聴くならいいか、退屈したら、したとき、ぐらいに考えてました。


しかし

前のモーツァルトが吹っ飛ぶすごい演奏でした

どこまでも、メルヘンで牧歌的な1楽章~3楽章。なんてかわいい曲、民謡も出てくるし、映画音楽みたいだし。
子供も喜びそうなんて思えるぐらい。

そして、真骨頂の4楽章。
暗いフレーズは、もう胸が締め付けられる苦しさと怖さ。
次の瞬間には、感激の涙が流れそうな美しい旋律。
そして生きることの喜びが満ち溢れた壮大なフィナーレ。

ヤンソンス自身が、巨人に立ち向かう魔法使いのように30センチの指揮棒を使って、指して跳ねてオケを操る。オケがそれに応えるようにうねる、叫ぶ。

この先も、こんなすごい「巨人」は聴くことができないような気がしました。

すごい演奏に応えたのは盛大な拍手

大曲のあとだけに、アンコールはありませんでしたが、オケのメンバーが立ち上がり舞台を去っても拍手は鳴り止まず、ヤンソンスが再び出てきて、拍手を受けていました。

思い出すだけで、「明日もがんばろう」って思うような演奏に
人生で何度出会えるかしら?

師走にいいコンサートが聴けました。











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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
素晴らしい (鬼の岩蔵)
2006-12-11 21:28:47
田添様は本当に芸術好きなのですね。
もう少し仙台に居てほしかったです。
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光の祭典 (新米大好き)
2006-12-12 23:41:15
本日、仙台では恒例の光のページェントが点灯されました。
きら星の如く、光が織り成すアンサンブルは、毎年見ても色褪せない輝きを魅せてくれます。
LEDの光は綺麗だけれど、ページェントの光は寒い街に温かみを与えてくれます。
菜穂子さんは在仙時に、思い出はありましたか?
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Unknown (たぞえ)
2006-12-13 23:42:47
仙台のみなさま、クラシック話にお付き合いいただきありがとうございます。

ページェントの点灯は、12日ですものね。

点灯の日に雪が降ったことがあって、雪の白と金色の光がケヤキの枝を縁取っていたのがとても美しかったのを思い出します。
ラジオカーの中継の年でした。この時期の中継は、足の先の感覚がなくなるぐらい寒いんです。でも何度見てもいいですね。
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