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ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

どろろ

2007年12月11日 | ネタバレ批評篇
原作の漫画よりも、PS2の隠れた名作といわれる『どろろ』をなぞった作品だと思われる。48箇所の体の部位を取り返すための、魔物とのバトルシーンが見所であるが、一匹目からニ匹目にまでの間の説明シーンがダラダラと長く続きすぎる。魔物との連戦場面でどろろ役の柴咲コウが魔物の血を何度も浴びるシーンには結構笑えたが、ちゃちなCGとワイヤーアクションだけでは、原作のもつおどろおどろしい雰囲気を再現しきれていない。

ただし、宿敵であり実の父親でもある醍醐景光(中井貴一)との親子対決はなかなか見応えがある。亡国を憂えた景光が、最後にみせた父親としての素顔(鬼面メイクではあったが)と、百鬼丸のハードボイルドな決めセリフには、しばらく胸の痛みがおさまらなかったくらいだ(モリすぎか)。魔物とのちゃちなバトルシーンはそこそこにして、捨てられた子と父母との愛憎が絡んだこのシークエンスをもっと濃密に描いていれば、★★★★ぐらいは稼げた1本になっていたかもしれない。

原作またはゲームではどろろが女の子である事実がふせられ、それが一つのミステリーとしてお話が進行していく面白さがあるのだが、柴咲コウがどろろ役にキャスティングされた時点でバレバレなのが2に向けて少し気になる点だ。残り24体。ゲームどおりの展開だとしたら、どろろ2のラストバトルはおそらく○○○との戦いになるのであろう。その時、百鬼丸がどろろにかける言葉「どろろ、よく頑張ったな」にはホロっとさせられるはずだ。

監督 塩田明彦(2006年)
〔オススメ度 

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