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ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

アイアムアヒーロー

2017年10月06日 | ネタバレなし批評篇


人類は宇宙人とのハイブリットだった。都市伝説と思われてきた人類起源説が最近になって科学者たちの注目を集めているのをご存じだろうか。

原作者の花沢健吾氏がその起源説を信じているかどうかは知らないが、ゾンビならぬZQNの半感染者にスポットを当てた本作は、白と黒しか登場しない今までのゾンビ映画とは一味違う。

ZQNに完全感染してしまう人間と半感染して超人的パワーを得る人間との違いが映画の中ではよくわからなかったが、原作漫画の中では科学的説明がちゃんとなされているのかもしれない。

そんな一見シリアス?なホラーにみえる本作も、佐藤信介の手にかかるとナンチャッテ感満載のコミカルムービーに変調するから不思議である。

主人公の英雄を演じた大泉洋とのマッチングもベスト。「漫画最高!」と雄叫びを上げる洋から、このコメディアン独特のオーラを感じたのは私だけではないだろう。

劇中ほとんど眠りっぱなしのひよっこ女優有村架純、最近になってエロさが急激に増しているのに今回露出シーン皆無の長澤まさみ、漫画家同期生の中田ココロなどの存在感がかなり薄かったので、次作以降の続編に是非期待したい。

映画前半は、実物のクレーン射撃銃をお飾りに肩に担いでZQNから逃げてばかりいる鈴木英雄。しかし、日本では撮影許可が降りず、わざわざ韓国まで出向いて実銃で撮影したという壮絶なバトルシーンは圧巻。

敢えて前半をたるーく抑えた演出により、ZQNどもの頭がスイカのように吹っ飛ぶ血で血を洗う壮絶な銃撃シーンの連続が際立ったのは確か。最近見た怒りのデスロードがディズニー映画に思えたほどだ。

流血シーンが多ければいいってものでもないが、興業を皮算用するあまり演出が甘口になる昨今のハリウッド的風潮はいかがなものか。R指定をもろともしない佐藤監督以下製作陣の勇気に敬意を表したい1本だ。

アイアムアヒーロー
監督 佐藤信介(2015年)
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