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ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

ストロベリーショートケイクス

2007年11月17日 | ネタバレなし批評篇
岩井俊二監督の『リリィ・シュシュのすべて』では、日本の中学生が抱える悩みが赤裸々に描かれていたが、若い女の子も心の中ではやっぱり深刻な悩みを抱えていたのだ。フリーターの里子(池脇千鶴)とデリヘル嬢・秋代(中村優子)、OLのちひろ(中越典子)とイラストレーター・塔子(岩瀬塔子)の2組を通じて、都会で暮らす女の子の孤独や心の痛みが自分のようなオッサンにもひしひしと伝わってくる作品だ。

前半は月経のメタファーかとも思われる“月(神様)”や“恋人(男)”が現れて、都会の孤独から自分たちを救ってくれることをひたすら願う、ちょっと“甘ちゃんな”女の子たちが登場する。失恋や仕事上の挫折を通じて、ちょっぴり人生の“酸っぱさ”を味わった女の子たちが、「神様なんかいらない」と少しずつ人間的に成長していく様が後半で描かれる。甘いスポンジケーキの上に酸っぱいイチゴがのった『ストロベリーショートケイクス』は、まさに子供と大人の中間を漂っている劇中の女の子たちを形容するのにピッタリなタイトルだ。

作品にリアリティももたせるために不可欠な大胆な濡れ場以外にも、あまり意味のない場面でも女優たちにやたら服を脱がせすぎたせいか、R-15指定という憂き目にあった作品でもある。これが客寄せパンダ的な演出ではないことをせつに祈りたい。それと、ボリューム最大にしても聞き取りにくい、モゴモゴとしたしゃべり方は何とかならないものか。それが結構重要な言葉だったりするので始末に終えない。

監督 矢崎仁司(2006年公開)
〔オススメ度 


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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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はじめまして (ちゃとと)
2007-11-24 21:41:01
こんばんは。
ジブンウォーカーより跳んで参りました。
映画をたくさんご覧になって、ご自分の言葉でご自分の感想を記事になさっているところ、素晴らしいですね。

この映画、「男性にはお勧めできないなぁ^^;」と思ってたんですが…ひしひしと伝わってきたんですね?
あぁ、よかった。

他の記事も読ませていただきますね。
では又時々お邪魔するかもしれませんが、よろしくお願い申し上げます♪
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