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ジャズを好きになるための聴き方3ヶ条

2004-12-31 15:03:21 | ジャズの話題
2004年も今日で終わりだねぇ・・・・・今年は過ぎるの速かった。
27日に仕事を納めて昨日まで3日間ほとんど何もしなかった。1年の疲れが一気に出てきた感じで、ボーっと音楽を聴いてるか寝てるかのどちらか・・・・・その分聴き込みをかけてないアルバムはすべて聴き倒すことができたけどね。
一応部屋の大掃除とか終わってたんだけど、今朝になって急に思い立ってCDの整理なんてもんを始めてしまった。
6時に起きたのにそれだけで午前中潰れる。
とにかくね、自分では普段から整理して並べてたつもりだったんだけど、この1年間でかなりグチャグチャになっててわけわかんなくなってる。そこに昨日まで聴き込んだ未収納のアルバム70余タイトルが加わって、ほとんど最初から全部やりなおし。
一度全部のアルバムを廊下の床にぶちまけて、部屋の床に頭文字順、アルファベット順に1枚1枚並べてく・・・・・その作業で約3時間。
朝飯食べて、そのあとジャズの各アーティストのアルバムを録音年月日順に並べて頭文字Aからラックに入れていく・・・・・この作業に約2時間。
さらにジャズ以外のアルバムを別のラックに同様にぶち込んで1時間、ようやく終了。
くたばりました。
とりあえず今年はこれでおしまい。
やり残した事はなにもな・・・・・いや、たくさんあるけどまぁいいや(笑)。
あとは夕方まで大好きな音楽聴いて、PRIDEとK-1見て年を越す。
来年も色々とキツイ年になりそうだ。
もう大晦日・・・・・最後になに書くか・・・・・ええと、じゃあね、以前の書き込みで触れてきた事柄なんだけど、これからジャズを聴こうとする人または聴き始めの人に、僕なりの「ジャズを好きになるための聴き方3ヶ条」といったものを書いて、2004年を締めくくろうと思う。

ジャズって難解だってよく言われるでしょ?。で、その難解な音楽を聴いて楽しいと感じるようになるにはそのための耳と感性を鍛える事が必要になるわけね。
で、この「耳と感性を鍛える」ってのは、込み入った知識とか音楽理論が無くてもある程度までは十分なのね。むしろ一般的なリスナーとしてジャズを聴いて楽しむという事に関しては、これから書く3ヶ条でかなりの部分までカバーできる。

まず第1ヶ条
「聴いたフレーズを鼻歌で歌ってみましょう」
これはね、耳慣れない旋律や一定以上の速いパッセージに耳を慣らすため。
バババーって音が鳴ってて、それを「なんとなく速い音が鳴ってるなぁ」じゃなくて、きちんとメロディとして聴き取るという事ね。
そのメロディを口ずさもうとするとね、やっぱしっかり聴かないとできないから、パラパラと矢継ぎ早に鳴ってる音でもきちんと音程をつけて聴き取ろうとする癖がつくのね。速すぎて聴き流していたのが、細部まできちんと認識できるようになる。
ジャズでは普段耳慣れないスケールや譜割り(リズム)が使われる事が多くて、特にジャズの見せ場のひとつであるアドリブソロに関しては、振幅の大きなフレーズが奔放にたたみかけられる分、そういったものを聴き取れないとドアタマからなにも面白くないからね。
楽譜として認識せずとも歌ってみるだけで十分、というか歌う事がメロディをメロディとして認識するための一番お手軽な近道で、これができれば第一関門突破といったところでしょう。

第2ヶ条
「カウントを取りながら聴きましょう」
要するに手拍子ですな。
別に手を叩かなくても、膝を叩くのでも足を踏んでリズムを取るのでも全然OK。大抵の曲は「イチ、ニィ、サン、シィ」か「イチ、ニィ、サン、ニィ、ニィ、サン」(4拍子系が3拍子系)で問題ないはず。
たまに複雑なヤツ(5拍子とか、4拍子なんだけど定期的に1小節だけ3拍子になったりとか)に当たる事もあるけど、常にリズムを取ってればそのうち解るようになる。
ジャズって基本になるビートをわざと外れた事をやったりする事が多いし、基本になるビートそのものが突然変わったりもするので、「お、リズムが変わった」とか分かるとかなり楽しくなる。最初は「あれ?、なんかリズムがおかしいな」程度で十分。
演奏者が基本のリズムに対して何をやってるか、これはリズムをとる癖をつければ簡単に分かるようになります。

第3ヶ条
「鳴ってる音を全部聴け」
これも以前書いたね。
音楽って「違う音が同時に鳴る事」に面白みがあるものだよね。編成の大小に関わらず、主旋律と伴奏の関係やアンサンブル等、鳴ってる音が全部揃ってひとつの音楽なわけだ。さらに、ジャズって演奏者それぞれが決められた事を演奏するのではなくて、お互いの音を聴いて常に反応を返しあっていく事に醍醐味ひとつがあるのさ。単純に1人が原曲に対してアドリブをとるだけでなく、それぞれが即興でコミュニケーションしていくというか、ね。コールアンドレスポンスのような掛け合いや、瞬間的なリズムチェンジなんかはその最たる例。
こういった事って、主旋律だけをなんとなく聴いてるとほとんどわかんない。これがわかんないと、特に50年代以前とかの昔のジャズなんかは、ただ古臭いとしか感じない人も多いでしょう。
で、「鳴ってる音を全部聴け」なのさ、しかも「同時に」ね。
最初はピアノトリオとかデュオなんかの小編成が良いでしょう。そのうち大編成でも聴けるようになってきます。コツとしては、ベースを中心にボヤーッと全体を意識すると聴きやすいかも。

以上、この3ヶ条が無意識のうちにできるくらい身につけば、かなり複雑な音楽でも結構聴けるようになります。
この3ヶ条って、実は音楽の基本3要素「リズム、メロディ、ハーモニー」をそれぞれ理解しましょうということなのね(第1ヶ条がメロディ、第2ヶ条がリズム、第3ヶ条がハーモニー)。でも何度も言うようだけど、聴いて楽しむのに音楽理論を勉強する事は必要なし。理論として理解できなくても聴き取る事は十分できます。
さぁ皆さん、頑張ってジャズを聴きましょー(笑)。
なんか普段書いてる事と矛盾してるかな・・・・・いつも「知識は絶対に必要」とか言ってるもんね(笑)。
ええとね・・・・・上記の3ヶ条を駆使して色々な演奏を聴いていくでしょ、そうするとね、「なんだこりゃ、なにが良いのか全然分からんぞ。まったく理解できませーん」ってなヤツにぶち当たる事があるのさ。
これは人によっては結構早かったり、なかなかぶち当たらずにずっと楽しめる人もいてそれぞれなんだけど、そういったものを理解(聴いて良いと感じる)しようとする時に、ジャズの歴史や音楽理論の概要が必要になったりするのね。で、一般的に流布している「平均的なジャズのイメージ」って、実はジャズ全体の中では結構狭い範囲だったりするのさ。
「わからんもんはわからん」って、その時に楽しいジャズだけを聴いていくのでもまったく問題なし。それ以降に踏み込んでいくかどうかは、もうそれは人それぞれ、「どこまで興味を持つか」というところに尽きる。
ちゅう事で皆さん、ジャズは楽しいよ。
この3ヶ条もパッと見面倒だけど、ちょっとの手間でスンゲェ楽しく音楽聴けるようになるよ。
さあみんな!、頑張ってみんなでジャズを聴こうぜ!!!

なんて、まあそんなところです。
長くなったね。
年越しアルバムは、そうね・・・・・Carla Bleyのビッグバンド、「Goes To Church」で厳かかつゴージャスに年を越そうと思います。
ではみなさん、また来年。