白鳥の二羽寄り添ひて泳ぎゆく沼にチャイコフスキーの波立つ　丹人 親と子の間(ま)にも架...

草原に大寒の光の淡くして吹く北風に悴（かぢかみ）てゆく　丹人 大寒の淡き光に手をかざ...

北面の昼なを暗き佐竹寺の扇の月のさやに照るかも　丹人 円窓を通る光は桃山の色ことごと...

「すぐ見よ！」とふ電話　寒夜に出てみれば空一面の雲に月照る　丹人 昨日（一月二十二日　...

常陸野に渦巻く風の凍れるをただ一身に受けて筑波嶺　丹人 ＊画像：筑波山　2007. 1.24 17...

梅が枝の先をくるめる水玉に冬の光の澄む空を見る　丹人 ＊画像：梅木　2007. 1.23 9:30 ...

さみどりの芽のまどろむや苧環(おだまき)の枯葉のやはき光の中に　丹人 寒に開くおだまき...

松が枝の千歳(ちとせ)の舞ひにとどろきて寄せる白波太平の洋(うみ)　丹人 松笠や冬の光の...

つもり違ひ　其三　厚薄 厚きつもりで薄きもの　これ　人の情なり 薄きつもりで厚きもの　こ...

寒の雨に洗はる土の桜木の影形真似て背伸びする我　丹人 ＊画像：桜影　2008. 1.24　9:30...