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花・昆虫との田舎暮らし暦

田舎暮らしも13年目、木々・草花・鳥・昆虫等々、自然は初めて知ることが多く楽しい。色々な経験を紹介していきたい

アヤメ2色  エビネ 一人静と二人静 ヘビノボラズ ニシキギ

2024年05月21日 | 果実・花

 個人的な感覚だが月ごとの代表花と聞かれれば2月の梅で始まり3月は桜、4月はフジそして5月はアヤメと答えたくなる。子供の頃から馴染んでいたアヤメ、その頃は紫色の花一色のように思うが近頃はこのような橙色も咲いている。更には白色もある。雨に似合う花とも思える。

   

 庭に増えた花の1種、エビネだ。他家でミヤコワスレとセットで植えられていた庭が美しいと思い植えたようだ。2種の花とも競うように増えている。

   

 名前も花も似た花2種だ。順序が逆のように思うが先に二人静(フタリシズカ)の花だ。芽吹きは葉のみで大きくなり花芽を出す。二人静ではこの花芽が2本伸びた後に花が咲く。

   

 そして一人静(ヒトリシズカ)だ。2種の花の大きな違いは一人静の芽吹きは2枚目の写真のような花芽が伸びる。そして葉が伸び種子になったときの形状が一人静は1本で二人静は2本の違いになる。静御前の美しい舞姿からの一人静の名、そして静御前と亡霊の舞姿からの二人静。名の由来は楽しい。

   

 秋の紅葉が美しいニシキギ(錦木)、この美しさを錦に例えたことが名になっている。ニシキギは平らな茎、赤い実そして極めつけは紅葉の美しさと飽きない木だ。その花が今だ。秋の赤い実・紅葉の紅さからは想像できない爽やかな花だ。

  

 木に鋭い棘を無数に持つことの発展から名になったヘビノボラズ、蛇も登れないだろうが剪定時も苦労する。葉の色が薄赤い色で新緑のころにはアクセントになる。名に合わない可憐な花が咲いている。

  

 ヘビノボラズの名を知り、和名はどのように付けられたのか気になり調べてみた。先ずは①色・大きさ・形状などの形質、そして②似た部分のある動物から、③歴史上の人物から、④神社・仏閣・仏具に由来するもの、⑤昔の生活用品に関するもの、⑥産地・自生地等々。

当てはまる花の名を一つづつ考えてみた。ヘビノボラズは①、②としてはイヌフグリがそうだろう。定家蔓(定家蔓)は③、ホウチャクソウ(宝鐸草)は④、オダマキ(苧環)は⑤、伊吹麝香草は⑥か。こうしてみると形質からの名は忘れない気がする。ヘビノボラズなんて1度覚えると棘を見ると思い出すだろう。もう一つある、ヘクソカズラ(屁糞蔓)だ。匂いを嗅ぐには勇気がいる花と言うだけで忘れない。


シラン ポピー バイカウツギ ムラサキ セッコク シンピジューム

2024年05月16日 | 果実・花

 日曜日からの雨、明くる日の月曜日13日の朝まで降り続いた。このところ週に一度の割合ぐらいで雨が降る。私にとっては庭作業が出来ないので休養日になり嬉しい雨、木々花々にとってもそうか、花々が生き生きとしているように見える。名の通りの紫色のシラン(紫蘭)、白い花もあるが見慣れているせいかこちらがシランらしく見える。

  

 以前に育てていたポピー、今年も庭の方々で咲いている。一昔前はポピーを広く育て観光客を集めていた場所が多かったように思う。が、近年は芝桜・ネモフィラなど花が小さい種類が多くなった気がする。ポピーの後ろに見えるのはビワに掛けた袋群、今年は3本の木で200近く被せた。

  

 空木の1種バイカウツギ(梅花空木)が咲き始めた。白く爽やかさを感じさせる花だ。梅の花に形状が似ていることからの花だが、梅花に比べて如何にも大きい。

  

 ムラサキ科の花ムラサキだ。ムラサキの名だが我が家の花は白色、不思議に思い調べてみるとムラサキの花は世界中にあり2000種あるとか。が、現在は数が減り、絶滅危惧種に指定されているようだ。

  

 立木のところどころに鉢など花の入れ物がぶら下がっている、セッコク(石斛)だ。純白の花の他、少しピンク色がかった花もある。土を殆ど必要とせず木の幹更には岩の上でも成長する。2枚目のセッコクは網籠に揺られている。

  

 シンピジュームの花、我が家に来てからもう何年になるのだろう、10年は過ぎた。冬場は温室で過ごし、春先花芽が見え始めると外に出す。

   

 先日の胡蝶蘭の花でも記したが蘭の花は寿命が総じて長い。咲いた後、いつまでも咲いている気がして、枯れるところをあまり見た記憶がない。

 記憶がないと言えば近年、直前に行った行動を覚えていないことがある。若いころは”薬を飲んだかな”、挙句は”飯、食ったかな”になる、と言う話を”そんなバカな”と思って聞いていたのだが・・・。

今、”薬、飲んだかな”は時々ある。自分でも苦笑したくなるのはお風呂に入っているときにストレッチの一つで指先を15回づつ数え続けて2度、マッサージするのだが順番に指を進めるうちにこれが1度目か2度目かわからなくなる。嘘や、と思えるホントの話だ。何に気を付ければいいのやら・・・せめて薬だけでも忘れずに。


タツナミソウ ヒレハリソウとボリジ ポポーとムベ ハナズオウ 胡蝶蘭   

2024年05月08日 | 果実・花

 3日ぶりの青空。今日は20度に届かない寒さの予報だったが22度に変わり、暖かくなった。大陸からの冷気を伴う高気圧の南下の遅れのようだ。家の西側の通りの光景だ。タツナミソウ(立浪草)が広がっている。小さい花だがその形が波に似ているからの名のようだ。波?ではここは我が家の海岸通りか。

  

 それなりの背丈の花が2種類広がった。こちらはヒレハリソウそして次の花がボリジだ。花色がピンクと青色で全く異なる花だが広がり方など草花のボリュウム感が同じような雰囲気を醸し出している。ヒレハリソウは英名コンフリーでも知られている。

  

 ボリジだ。青い花がうつむき加減に咲く。よく見ると花は星形でキレイだ。ハーブティーとして使用される他、カルシュウムやカリウムが豊富に含まれており、解熱・抗炎症及び発熱など風邪の初期症状に効果があるようだ。

  

ポポーの木が5mを超えるぐらい大きくなった。昨年秋に先端を落としたのだが今年はもっと刈り込まなければいけない。雄花と雌花に分かれているが雌花の方が多い。写真で赤っぽく見えるのが雌花で緑色の花が雄花だ。初秋が収穫時期、クリーミーな味が待ち遠しい。

  

 前回紹介したアケビ、先のポポーそしてこのムベ(郁子)は同じような(?)実が生る。アケビとムベは蔓性の植物でポポーは木、また実り時、アケビだけは実が開く。実りの時期はアケビ・ポポーは初秋で、この郁子は晩秋から初冬に熟する。

  

 青空にピンク色の花が美しい、ハナズオウだ。何度か枯れたと思うことがあったがひこばえが伸び、今年はここまで花を付けた。存在感のあるピンク色、遠くからでもよく見える花だ。

  

 我が家のお風呂、窓際は温室もどきになっている。ミニを含めて5鉢ある胡蝶蘭、今年は4鉢で2度目の花が咲いた。”1度咲いた後、早めに花茎を落とすともう1度咲く”と書かれていた。花茎を落とすのを躊躇ったが2度目が咲いた。2度目は流石に花数は少ない。が、蘭の花は総じて長期間咲き続けるのは嬉しい。

  

 ミニ胡蝶蘭は数年前に姉夫婦の家を訪ねたときに頂いたものだ。ミニがあることは知らなかったが大きな花茎で幾輪も咲く胡蝶蘭よりも手軽で育てやすい。今はミニの上にもう少し大きく育つミディ胡蝶蘭と言うのもあるようだ。東京にいたとき、勤めていた会社の引っ越し祝いに頂いた胡蝶蘭を住まいが近いと言う理由で2株貰って帰ったことを思い出す。お祝い用だったので花数の多い、立派なものだったが近いとは言え、抱えて帰るには重かった。更に狭いマンションに置くには立派すぎ、テレビが胡蝶蘭で見えにくい状態に。”過ぎたるは及ばざるが如し”を経験した1か月だった。


ダルマフジ ミヤコワスレ ワスレナグサ 月見草 ナンジャモンジャ

2024年05月06日 | 果実・花

 ”晴耕雨読”と言う言葉がある。晴れた日は畑を耕し雨の日は読書をすると言う田舎に閉居する文人などの生活などを言うようだ。郷へ来て15年、そこまでではないが晴れた日は外で過ごす生活になってきた。午後から雨になった今日、ではブログを、となる。もう散りはてたダルマフジの青空の下での写真が残っていた。フジに限らず晴天下の花は美しい。

  

 何度か記したが今年はどの花をとっても花数が多い。2月が暖かく3月を挟んで4月がまた気温が高い日が続いた気象が影響しているのだろうか。ツツジも例外ではない。木全体がこれほど白く見えるのは初めてのような気がする。左横はコデマリだが、背丈が一段と大きくなった。

  

 ”忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ・・。こんなナレーションで始まるラジオドラマが大ヒットした。菊田一夫原作”君の名は”だ。“忘”が入る花を2つ、先ずミヤコワスレ(都忘れ)だ。名前の由来は承久の乱で佐渡に島流しされた順徳天皇が佐渡の庭に咲いていたこの花を目に留め”都を忘れられる花”と表現したからとか。

   

 そしてもう1種、ワスレナグサ(勿忘草)だ。この名は”この花を見て憂いを忘れると言う中国故事にならったとされているようだ。ところで”君の名は”と言うタイトル名は近年、新海誠氏のアニメで一世風靡した。先の菊田氏のラジオドラマは1950年代前半の話らしい。”らしい?”、私が生まれて2,3年後のことだ。

  

 庭と言うより駐車場の片隅に月見草が咲き始めた。夕方に白く咲き始め、明くる朝にはピンク色に代わり、昼前には花弁を閉じる。写真、白い花の横で閉じているのは昨晩に咲いた花だ。宵待草、昼咲月見草と言う花もあり混同しやすいが月見草は白い花で一夜花だ。

   

 青空の下で格別に美しい、と言えばこの花もある、ナンジャモンジャだ。本来の名前は“ヒトツバタゴ”。花弁が細く長い形状でたくさん咲くことでこのように見えるようだ。

  

”ナンジャモンジャ”の名前は本来、遠くから見ると花が集合体で咲き方がよくわからない木に与えられた名前のようでクスノキ・カツラなどもその中に入っている。が、今や”ナンジャモンジャ”と言えばヒトツバタゴの木を表すに近い。

”ナンジャモンジャ”、見え方・咲き方そして名前、楽しませてくれる花だ。


伊吹麝香草 花筏 アマドコロ オダマキ 十二単 アケビの雄花雌花

2024年05月01日 | 果実・花

 北側の土手、カタクリの後にクローバーに似たピンク色の花が広がった、伊吹麝香草(イブキジャコウソウ)だ。伊吹山に多く、伊吹の名が付くが北海道から九州、更には朝鮮半島まで分布している。薬草で抗菌・発汗作用があり風邪などで効能を発揮するようだ。

   

 今年も面白く楽しい花が姿を見せる、花筏だ。ハナイカダはアジサイに似た葉だが落葉低木で3mぐらいまでの高さになる。雌雄異株で雄株は葉に数個、雌株は1個の花をつけるようだ。

   

 アマドコロ・ホウチャクソウそして鳴子百合と似た花は多い。これはアマドコロだ。アマドコロは繁殖力が強く、一面アマドコロだけになったため除去したようだ。残っていた数少ない1本だ。

  

 こちらも繁殖力の強い花、オダマキだ。中国原産の宿根草で、春先に芽を出すが毎年、増えてきているように思う。綺麗な紫色の花だが他に赤系の花もあるとのことだ。漢字は苧環、機織りの糸玉からの名のようだ。

  

 紫色の花が続くがこちらはジュウニヒトエ(十二単)だ。花の幾重のも重なりを昔の女官の衣装である十二単に見立てての名のようだ。門の開きに車の保護用に付けたタイヤの中での様子が宮廷みたいで毎年、楽しみにしている花だ。

   

 散歩道で珍しい咲き方をしたアケビを見つけた。最初の写真が雌花で2枚目が雄花だ。通常、アケビの花は垂れ下がる房に一個の雌花と雄花が5,6個付いたものが多い。このように雌花が重なり合って咲いているのは初めて見た。

  

 アケビは家でも南側のフェンスに這っている。毎年今頃、他所で雄花を探して持ち帰り、雌花に雄花を擦り付けて受精させている。こうすることで秋には多くの実が実る。アケビは中学生ぐらいまで野山を駆け回り探した郷愁を誘う果物(?)の一つだ。今回、見つけた珍しいアケビの雌花、写真の雄花を採り擦り付けておいた。今朝、確認するとまだ雌花には実となる部分が残っていた。秋にどんな実が生るのか、見てみたい。が、本当は他の蔓の雄花を探してきて受精させるべきもの、この手抜きが凶と出なければ良いのだが・・・。