
『ポテト・スープが大好きな猫』という絵本(これは文庫サイズ)。
アメリカの絵本を村上春樹さんが翻訳している。
あとがきによると、猫好きな村上さんがアメリカの書店でこの絵本を見つけて、
気に入ったので買って帰ってそのまま翻訳してしまったとのこと。

ストーリーも、絵も、翻訳も、とてもいい。
おじいさんと年取った雌猫の二人暮らしの生活が描かれている。
二人とも頑固で気難しい性格で、どうやらそれで気が合うらしい。
おじいさん宅の郵便受けの隣には便器が置いてあって、
「ジャンクメール」と書かれているのが面白い。

おじいさんは自分が寒いからか猫のためか、電気毛布を買ってくるのだ。
猫はこの電気毛布を大変気に入ったらしく、
朝も寝過ごしてしまい釣りに出かけるおじいさんに置いていかれ、事件が起こるのだ。
訳者の村上さんは猫好きなのだが、とりわけ年取った雌猫が好きらしい。
これは私もわかるような気がする。
うちの猫ちゃんも、年を取ってきてずいぶんおしゃべりになったし、
わがままなくせに寂しがり屋なのだ。
人間のおばちゃんと同じで図々しいし。
だけど、若い頃にはなかった通じ合う何かがあるのだ。
というわけで、けっこうマニアックな?絵本なのである。
この本を買ったのは、神保町にあるにゃんこ堂(姉川書店内)という猫本専門店。
⇒にゃんこ堂のフェイスブック
夫が行きたがっていて、もちろん私も行きたいので昨日行ってきた。

夫が買ったのは『猫とさいごの日まで幸せに暮らす本』という本。
私と違って、かなりマジな本をチョイスした。
まぁたしかに、そろそろ心の準備をしておいたほうがいいしね。

にゃんこ堂で本を買うと、こんなにかわいいカバーをかけてくれる。
それと、看板猫(店長?)がいるのだが、人見知りで店には出てこないらしい。
店主のおじさんもほんわかしてて、また行きたくなるような、ずっといたくなるような本屋だった。